根っこ/神経の治療 腫れた 痛い 奥歯 動画


大変なご苦労を重ねて当院を受診された患者さま。根管治療中の奥歯の痛み・腫れを主訴として来院されました。

相当なる痛みがあったことと推察される歯にも関わらず、明るく前向きに治療に臨まれている患者さまには頭の下がる思いです。しっかりと治させていただきます。

右図はレントゲンとCT画像の比較写真です。硬いものが白く、軟らかいものが黒く写ります。白く写るべき骨が黒く写るということは、何らかの炎症や骨が溶けてなくなっていることを示します。

レントゲンでは不鮮明な画像でも、CTを撮影するとその病状を明確に把握することができます。歯根の周囲が黒く写し出されているCT画像より、”痛みを繰り返していた”ことがよくわかります。

上マイクロスコープ画像はラバーダムを装着した状態。封鎖が不十分であったこともあり、根管内は汚染され、出血が認められました。

患歯は下顎の第一大臼歯、根管は通常3~4つ。本症例では5つの穴?が認められます。内部を診査したマイクロスコープ動画です。当院では患者さまにこのような形でご説明いたします。

本症例は4根管。通常より1つ多い根管を持つ歯でした。その4根管すべてが900ミクロン以上に内部が拡大清掃されていました。通常先端が300ミクロンであることを考えると3倍以上です。ステンレススチール製のファイルのみで根管治療を行うと、このような病態を呈することがあるようです。この問題点についてはこちらご参照ください

4根すべてが上記の「ジップ」という病態を示しています。ステンレススチール製のファイルを適切に使用すれば問題ありませんが、「一生懸命に根管内、歯根の先端までキレイに!」という気持ちが入りすぎると、根管が壊れてしまうことが往々にしてあるようです。根管拡大形成には、天然歯のもとからある根管形態を壊さずに、感染のみを取り去る必要があります。それには「ニッケルチタンファイル」が有効であり、ステンレススチール製のファイルのファイルの使用は150ミクロンまでとするのが適当のようです。

本症例では、そのほかに、歯の内部に穿孔部位(歯に穴があいている)が認められました。本症例の痛みの原因はこれでしょう。まずは歯の内部をキレイに掃除し消毒します。以下がニッケルチタンファイルを用いた根管清掃です。



元ある根管をこれ以上壊さないように、根管内の感染をキレイに除去し、次亜塩素酸で繰り返し消毒します。

根管内の洗浄後は水酸化カルシウムを貼薬します。1週間後にイスムス部を洗浄後、穿孔部にはMTAを、他根管は根管充填を施し終了です。


残念ではありますが、このようなCT画像を呈し、根管内に大きな穿孔部位がある症例では「元通り」というわけにはいきません。しかし違和感は残っても噛めるようにはなります。もし徹底した根管治療をしてもダメならば、歯根端切除術。それでもダメならば、潔く歯を抜いてあげることが、これ以上感染を拡大させない最適な治療法です。そうすれば周囲の歯槽骨を失うことなくブリッジ、入れ歯、インプラントを適切に行うことが可能になります。徹底した根管治療で歯を残す!当院の目標です。

―宮崎歯科医院について― 舩井(船井)幸雄先生の著書「退散せよ似非コンサルタント」(52頁の超プロの5条件で紹介される)や 私の知った良い歯科医師(歯医者)、信頼できる歯医者・名医として紹介され、インプラントかみあわせ(顎関節症)治療で多くの患者さまを拝見する歯科医院です。関東 東京都内、内幸町、虎ノ門、新橋、霞ヶ関、神谷町、港区、千代田区だけでなく関東近県、全国から患者さまが来院されるため、ご来院の際はお電話・メールにてご予約いただけますようお願い致します。インプラントかみあわせだけでなく、マイクロスコープCT撮影ラバーダム防湿を駆使した最先端根管治療ホワイトニング審美歯科メタルフリー予防歯科・親知らずの抜歯・歯周病治療・一般むし歯治療など、痛くない麻酔、痛くない治療で行っております、安心してご通院頂けます。セカンドオピニオンやご相談、メール相談も多数頂いておりますのでお気軽にご相談ください。」