登山の如し

歯の治療は登山にたとえるとわかりやすい。

難症例であればエベレストに登るようなもの。
そして登るのは、歯科医師ではなく、「患者さま」ご本人。

当然のように、
・モチベーション
・準備
・忍耐
など、精神的に肉体的ストレスが加わるもの。

歯科医師は、エベレスト登頂への手助け、道筋などのアシスト的役割であり、
登るのは、「患者さま」ご本人。

遭難しないように、可能な限り近道を探すため、あらかじめルート決めをする。
それが「徹底した診査」。
患者さんの体力も知る必要がある。それが「カウンセリング」。これで治療のご希望を伺う。

難症例であればあるほど、多くの原因が関わり絡み合い、現在の病状を発現していることが多い。
そのひとつひとつの「原因」を、ひとつひとつ紐解き、治癒への道へと進んでいく。

無痛治療であるものの、その間には、様々な症状が発現し、精神的にも肉体的にも辛く感ずることがある。

そこを乗り越え、歯科医師、歯科衛生士、当院スタッフとともに、治癒という登頂を果たすために頑張っていく。

この間の辛い状況に、登山(治療)を中止・断念する方もいらっしゃる。

この現実に「信頼できる歯科医師」としての力のなさに落ち込むこともある。
我々の励ましに、登頂する気概をみせてくれる患者さまもいらっしゃる、こちらも力をもらい、さらに頑張る。

これまで長い間苦労して至った難症例であればあるほど、それ相応の苦労は伴うもの。
ともに励まし頑張り、治癒への道へと進みたい。