樋状根 再根管治療 腫れる 痛む (内幸町虎ノ門霞ヶ関新橋歯科)

10年前に治療した歯に違和感、腫れ、出血があり来院された患者様。上動画は、下顎第2大臼歯の再根管治療の様子です。

本症例は、根管治療を難しくする変形根管である「樋状根(C-shepe canal)」。

樋状根は、下顎第2大臼歯の20~30%の確率で認められます。

もとより、根管は複雑な形態ですが、樋状根は更に複雑です。

上左図のように、通常の下顎代2大臼歯は3つの煙突状の根管形態を呈していますが、樋状根はその3つが上右図のように癒合しています。

根管治療は煙突掃除に似ています。
スス(=細菌)で汚れた煙突内(=根管内)を削り取って清掃洗浄します。

この煙突の形態、つまり根管の形態が複雑になると、清掃が難しくなるのです。

当院で術前に撮影したCT画像です。歯根の先端周囲の歯槽骨は溶けてなくなり、CT画像上で黒く写し出されています。根管充填は十分なものではなく、根管内の清掃不良が原因で周囲歯槽骨が炎症を起こし溶けてなくなっていることが強く疑われます。

この樋状根の再根管治療の実際の様子(初回と2回目の再根管治療の様子)を動画でまとめました。当院では100%ラバーダムを装着し、100%マイクロスコープで診ながら根管治療を行います。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。肉眼や経験・勘に頼る治療では、本症例のような根管治療は難しいことが、動画より伺い知ることができるでしょう。

徹底した治療で、一生に一度の歯科治療・やり直しのない歯科治療を目指す。
当院の目標です。