歯の神経を残す治療 成功率・生存率《当院のデータ》

セカンドオピニオンに行き、電気を通すテストをしてもらったところ、反応が弱かったため、経過観察となりました。(→《解説》歯の神経がむしばによって壊死している可能性のある診査所見です)

貴院にうかがえば、反応が弱い神経でも治療していただけるのでしょうか?
(部分断髄法はこれに当てはまらないのでしょうか?)

今弱っている神経を回復させたいというのが、治療の第一希望です。

叶いそうであれば、予約させていただきたく存じます。よろしくお願いします。

セカンドオピニオン、大変お疲れ様でした。
「反応が弱かったため、経過観察」とのご診断を頂いたとのこと。ご連絡ありがとうございます。

『貴院にうかがえば、反応が弱い神経でも治療していただけるのでしょうか?(部分断髄法はこれに当てはまらないのでしょうか?)今弱っている神経を回復させたいというのが、治療の第一希望です。叶いそうであれば、予約させていただきたく存じます。』

回答させて頂きます。

反応が弱い状況にもよりますが、部分的に神経は壊死している可能性が高いことが疑われます。経過を観察しましょうとのご診断からも「疑わしい」ことが推察されます。

当院でも電気的に神経の生死を調べる機器を使用して、その生死を診断することはありますが、この診断機器は「補助的」なものとして使用するようにしております。

昔からある診査機器ではございますが、最近ではその診断能力の確実性に疑問の余地が残ることを示す学会論文が散見されるようになり、当院でものその意向を踏まえた上で使用するようにしております。

当院には大変多くの患者様が「歯の神経を残す治療」「根管治療」でご来院頂きます。

〇〇様におかれましては、実際に拝見していないため、適切な回答とならない場合もございますが、部分的に神経が壊死している可能性が高いことが疑われています。

そのような患者様の症例では、次のようなご提案、ご説明をさせて頂いた上で、患者様のご希望を踏まえ、ご同意頂いた上で治療に臨ませて頂いております。ぜひご参照頂ければ幸いです。

当院での神経を残す治療の「神経生存率」は、75%ほどではないかと感じております。

25%は、のちに根管治療となっているということです。

以下の動画でこのような症例ついて解説しております。
ご参考程度にリンクを添付致します。

原因は以下の通りです。

・かみしめ、くいしばりなどの強い力
・喫煙、食生活などの末梢血流量の不足
・厳しい状況を患者様ご了解の上、神経を残す治療を施すも、後日歯髄壊死に至った症例
・かみあわせの負担、歯並び

そのため、患者様には以下のようなご説明をさせて頂いた上で治療に臨んでいます。

1.実際に患部を開け、神経が壊死しているか否か?を診査して、神経が生きれいれば「神経を残す治療」、神経が死んでしまっていれば「根管治療」を行うことにご同意を頂き治療に臨む。

→このの場合は、マイクロスコープで明らかに神経が壊死していることが分かる場合です。以下の動画でその明らかな様子をご覧頂けます。ご参照下さい。

2.実際にマイクロスコープで神経を診査した際、その生死の判別が疑わしい場合、今後壊死の可能性があったとしても、まずは生かす治療を行い経過を観察してみる。ただし、その後、歯髄壊死の症状・徴候が認められた場合は、根管治療をすることに同意を頂き治療に臨む。

3.神経が残せるか否かの判定が難しく、結局神経が死んでしまう可能性があるならば、根管治療をご希望される場合もございます。長期海外出張や治療回数、費用に関わるご負担を第一に考えられる患者様がこれに該当するでしょう。

治療に臨む前に、上記3つのパターンの可能性をご説明させて頂いた上で治療に臨んで頂いております。

神経を残す治療や根管治療につきましては、以下のリンクに多数例動画にて供覧させて頂いております。

ご参照頂き、お心持ちが安らかになり、ご判断・ご決断の材料となれば幸いです。ご利用ください。

適切な歯の神経を残す治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/21762

適切な根管治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/14599

当院のyoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%AF%E7%A7%91%E5%8C%BB%E9%99%A2

当院では、可能な限り神経を残すべく治療に傾注しておりますが、その患者様の治癒能力によって、神経のバイタリティー(生命能力)によって、その後、根管治療に至ってしまうケースがあるのも事実です。

この点につきましては、患者様に過度の期待をお掛けしないよう事前に必ずご説明させて頂いて上でご同意頂き治療に臨ませて頂いているのが現状です。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル