日別アーカイブ: 2022年4月2日

歯の神経を抜く?解説

ずっと疑問でしたが「歯の神経を抜く」というのは、今回は神経が死んでいて抜く”物”が無かったということですか? 死んでいなければ神経とは目に見えるズルズル引き抜ける”物”なんでしょうか?

コメントありがとうございます。

歯の神経を抜く!というのは、歯科医師が、患者様に治療の内容を分かり易く伝えようとするあまり使用している「過った言葉の表現」ではないかと『私個人』としては感じております。

ぜひこの動画の12:24からの1分ほど、そしてその後の動画をご覧下さい。
理解が深まります。

【 誤診 】根管治療できませんでした、、、簡単に歯の神経は取るな!神経抜かない治療とは? 
https://youtu.be/PRsBVfBItOA この動画の12:24

【前編】むし歯治療の理解を深める!歯の神経『半分でも』残せる!? 
https://youtu.be/Ukmi7sQBdUc

その上で、回答します。

むし歯は細菌の感染症です。
歯の内部に進攻したむし歯の菌を取り除くのがむし歯治療です。
それが歯の内部深くにまで及び、歯の内部の神経が炎症を起こし、壊死して感染を拡げようとしている状態を阻止するために、
「細菌感染を取り除く」のがむし歯治療です。

つまり神経を取るのが目的ではなく、感染して炎症壊死を起こしている部分を取り除いた結果として「神経を抜く」のが根管治療であり、皆様が言う「神経を抜く」という状況です。

つまり結果から逆算した言葉の表現と言えるでしょう。

壊死が進行すると、神経は無くなります。
死んでいなければ薄い皮膜に覆われたピンク色の水風船のような形態です。
引き抜こうと思えば引き抜ける物体ですが、そもそも、引き抜けるような形態を確保しているのは「健全な神経」ですので引き抜く必要はないでしょう!