
はじめまして。 いつも参考にさせていただいています。
右上6番の根幹治療をして、仮の詰め物(土台はなしでレジン詰めている)のままインビザライン治療中です。
熱いものだけがしみるのと、固いものを噛むと痛みがあります。
CTでは神経の薬は奥まで入っていて根幹治療は成功していると言われました。
また、神経をとっている歯はしみることはないので、隣の歯が矯正によって知覚過敏になっているのではと言われ、様子をみています。 ずっとしみるのは続くので困っています。
矯正が終われば被せものをつくるのですが、しみるまま被せをするのは不安があります。
何が原因でしみるのでしょうか。

回答いたします。
実際に拝見していないため、頂いた文章からの推測の域をでることはございません。
そのため、適切な回答とはならない可能性も多々ございます。
その点をご理解いただいた上でご参考程度にとどめて頂ければ幸いです。
※ 私が、この文章から読み取れない部分に「解決に糸口」があるかもしれません。
前提条件を列挙します。
①右上6根管治療済み
②インビザライン治療中
③熱いものが『しみる』
④硬いものが痛い
⑤CTによる根管充填の確認により、成功と判断
⑥ご担当の先生のご診断は「隣の歯がしみる」
これに対して、「しみる」原因は何か?とのご質問。
まずはこの「しみる」というお言葉の意味合いをぜひご確認下さい。
https://youtu.be/UXsrWEeejNI
こちらの動画をご覧頂くことで、その「しみる」というお言葉の意味合いを確認することができるでしょう。
その一助にご活用下さい。
「しみる」という症状、つまり問題の原因はシンプルです。
口内の病気は以下の3つのみです
・むし歯
・歯周病
・かみあわせ
このいずれか、あるいは複合で「しみる」といった問題が生じます。
これについてご理解を頂いた上で、上記の前提条件を使用して回答します。
①根管治療済みの歯では、冷たい物を凍みることはできません。
根管治療済みの歯が、②のように温かいもので『染み入るような痛み』がある。
(→これは染み入る痛みであり、冷たい物が凍みるとは異なります。ご注意ください)
そして、③のように硬いものが痛い場合、2つの原因が疑われます。
1)根尖性歯周炎
2)歯に対する力が原因となった打撲のような痛み
!)これは根管治療が十分に行えていない可能性を疑い、再根管治療を行います。
上の6番目の歯は、その根管形態が複雑で、肉眼での根管治療では不十分であることがあります。
(これは現在の治療が不十分といっているのではなく、当院にご来院頂く患者様で同様の症状を訴える患者様の症例では、不十分であることがよくあるという意味です。ご理解下さい)
肉眼で識別できる根管は3つ。4つ目は肉眼では見えません。
またその4つ目が3つ目とつながっている可能性もあり、その4つ目あるいは3つ目と4つ目の接合部分に感染が残っている場合があります。
その感染の残存により、その感染を除去すべく、血液を当該部位に流し、その血流による圧力により「鈍痛、違和感、痛み」を感じるようです。
これが「染み入る痛み」の原因です。
よって根管治療を行い、その感染を取り除く必要があります。
また症例によっては感染が大きく拡大している場合もあります。
その場合は、さらなる適切な治療が必要となるでしょう。
2)歯に力をくわえると、つまり歯ぎしり噛みしめ食いしばり、あるいは矯正のような力を加えると、歯には負担が掛かるため、打撲を起こしたような状態となります。
それが痛みの原因となります。打撲を起こしている部位は、血流が多い。そのため、そこに更なる血液が流れると、鈍痛違和感につながります。
上記1)2)ともに、血液循環が多くなると、つまり温かいモノや運動、疲れでその痛みが増悪します。
④の硬いものが痛いは、1)2)ともに考えられます。
⑤のCT結果より、根管治療は適切に行われているとのご診断。
この根管治療は、CT撮影を行い、ラバーダムを装着の上、マイクロスコープを使用して根管治療を行っていますでしょうか?
そして、その根管治療後、痛みはありましたか?
その痛みが、現在の痛みを比較して弱くなっていますか?
変わりませんか?
悪化していますか?
術後、痛みがなくなり、その後矯正により痛みが出ているのであれば、現在の痛みは矯正によるものかもしれません。
しかし治療前、治療後ともに痛みが変わらず今でも続いているのであれば、再根管治療が必要かもしれません。
また、ご担当の先生のおっしゃる通り、他の歯が原因であるかもしれません。
まとめます。
原因として考えられるのは、
(1)ご担当の先生のおっしゃる通り、他の歯
(2)矯正による力が原因とした「矯正治療中の一過性の痛み」
(3)再根管治療が必要
上記の点をご確認頂き、ご担当の先生と密なるコミュニケーションのもと、しっかりとした治療にお臨み下さい。
私の上記の見解は、「上記文章から頂いた推測」です。
おそらく適切ではないでしょう。
必要であれば、セカンドオピニオン制度もご利用いただきたいと感じております。
大丈夫です!
大切なのはコミュニケーション!
治療頑張って下さい!


