日別アーカイブ: 2022年9月14日

セラミック?ゴールド?上7番目

上7番目の歯なのですが、 14金でもゴールドのほうがいいでしょうか? それともセラミックがいいのか悩んでます (T^T)

被せ物を選択する際は、いつくかの選択基準があります。

その選択基準にはさらに2つの大きな分類があります。

その大きな分類とは以下の2つです。
① 病態を治すという観点
② 患者様の価値基準という観点

①の病態を治すという点でいうならば、可能かなぎり口内に装着するものは「質のいいもの」を選択すべきでしょう。

それは
(1)化学的に安定した物性を有する
(2)物理的に安定した物性を有する
(3)審美的に美しく自然である
この3つです。

口内には、熱い冷たい、硬い、軟らかい、そして酸性・アルカリ性といった多くの異なる食物が入ります。

そして噛みしめ、歯ぎしり、くいしばりなどの「強大なる力」が働きます。

これに対抗し自然な美しさを有するならば、奥歯はジルコニアあるいはe-max(オールセラミック)のいずれかでしょう。
前歯はe-maxです。

これしかありません。

これを装着しても「壊れる、欠ける、割れる」という事もあります。

これは確かにマイナスに感じますが、私はそうは感じません。

噛みしめ・歯ぎしり・食いしばりという力が掛かった時、その力が強すぎることで、歯が根っこごと折れてしまうことがあります。

根っこが折れてしまっては、抜歯となります。

そうならないようにするために、人工の被せた歯が変わりに壊れてくれる。
そうすれば、やり直しが出来る。

私はそう考えています。

しかし、それには②の 患者様の価値基準を考慮しなくてはいけません。

大切な歯が守れたとしても、やり直しには費用が掛かります。
果てしなくお金がある人などいません。

それを考えるならば、やり直しが少ない方法などを考えると、ゴールドは重宝する材質かもしれません。

壊れることなく、外れてしまうだけでしょう。
しかし、しっかりと装着されていれば、根っこごと折れることもありますが、ゴールドの展延性(擦り減り伸びる性質)により、自然になじむこともあります。

上記の点を考慮して頂きつつ、ご担当の先生と、この点についてご相談頂き、ご自身にあった治療法をご選択頂ければ幸いです!

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