「なにもせずとも、かまなくても痛い」とのことで当院を受診された患者様。まずはお薬を処方させていただきましたが、夜寝てるときも痛みがあるため緊急で来院されました。神経の治療をしたことはなかったため、できれば神経を残したいご希望を抱きつつの治療となりました。
深いむし歯治療や根管治療では、CTを撮影し、ラバーダムを装着。マイクロスコープにて治療に臨みます。
口内所見では目に見えるむし歯は認められません。レントゲン所見からは以前に深いむし歯治療を受けた経緯が読み取れます。
上マイクロスコープ画像は、むし歯が神経にまで達した際の状態です。
穴が空いているのが分かります。
右図のように歯は3層構造です。歯の内部に血流に満たされた神経が存在します。そのスペースを「根管」といいます。健在な神経であれば、血液の通った”ピンク色の水風船”のように見えます。
上画像では、根管内は空洞。ピンク色の水風船は認められません。
これは「歯髄壊死(歯の神経が細菌の感染により死んでしまうこと)」を意味しています。
マイクロスコープを使用することで、歯の神経の状況を適切に診査することができます。
場合によっては、神経を残すことも可能となることです。
(肉眼、裸眼での治療ではこの診査は困難です。拡大鏡(ルーペ)でも診ることはできますが、10倍以上の拡大率が必要となるでしょう)
当院ではマイクロスコープを2機常設しております。
根管治療にかぎらず、すべての診療で使用できる環境が整っています。