むし歯は唾液中に存在する「細菌」が、歯を溶かしながら内部へと感染を拡げる病気です。治療法は、感染部分を削り取ることになります。
その感染の拡がり・深さによって、治療法が異なります。
上図は、むし歯の広がりと、それに対する治療についてです。
詰める治療とは、インレーやコンポジットレジン樹脂で削った部分を補う治療法です。
間接覆髄法とは、神経に近いところまで削った後に、神経を保護する「覆髄材」を貼薬し、歯の神経を残す・温存する治療法です。
直接覆髄法は、むし歯を削り、露出した神経(露髄といいます)に直接、覆髄材を貼薬し、歯の神経を残す・温存する治療法です。
部分断髄法は、感染した神経(=歯髄)を一部取り去り、そこに覆髄材を貼薬し、歯の神経を残す・温存する治療法です。
根管治療は、感染した神経をすべて取り去り、歯を保存する治療法です。
むし歯の進行度合いに従って、歯の神経は、「細菌の感染」により、徐々に炎症を起こし、「しみる」「違和感」「痛む」といった症状を強く感じるようになります。(表の上から下にいくに従い、むし歯が深く進行していることを示しています)
軽い炎症の場合は、むし歯を削り取ることで治まります。これを「可逆性の歯髄炎」といいます。進行すると、その炎症は治まらず、神経が徐々に死んでいきます。
これを「不可逆性の歯髄炎」、「歯髄壊死」といいます。
→不可逆性の歯髄炎を治療法、「歯頚部断髄法」とは何か?
https://miyazaki-dentalclinic.com/26033
可逆性の歯髄炎であれば、神経は残せます。
不可逆性歯髄炎・歯髄壊死は、根管治療で壊死組織や感染部分を取り去る必要があります。
(上動画、歯頚部断髄法であれば、不可逆性の歯髄炎でも神経を残せることがあります。その診断には適切な診査が必要となります。ぜひご来院、ご相談ください)
上表には、その時の症状を詳細に記載しております。
ご自身の現在の症状と照らし合わせていただくと、必要な治療が分かるでしょう。