やさしい治療

宮崎歯科医院は、患者様にとって「やさしい治療」を目指します。

歯科治療は、3点について診て治療します。むし歯、歯周病、かみあわせ(=咬合)です。

一見、むし歯?歯周病?が原因と疑われる症例も、咬合が原因となっていることが多く、かみあわせの観点は、必要不可欠な診査項目です。しかし、かみあわせの診査と治療については、国の保険診療では十分な診査と治療ができないのが現状です。

むし歯と歯周病は、口内に存在する菌の感染症です。原因となる感染を除去し、感染しづらい環境づくりをすれば治癒します。よって、むし歯と歯周病については、徹底した歯科治療で治癒可能でしょう。

残るは 咬合(かみあわせ)。

これは、「力(ちから)」が原因です。(詳しくは当院HPをご参照ください)
「力」とは、かみしめやくいしばりなどでしょう。歯を失えばその力バランスも崩れるため、バランスよくかめるように、力が分散するような治療が必要となります。「力のコントロール」、これが困難を極めます。そのため、徹底したかみ合わせ治療と、メンテナンスが必要不可欠となるのです。
定期的なメンテナンスにおける医療スタッフの適切なアドバイスが、患者様を治癒へと導く「手助け」となります。定期的なメンテナンスは、治療効果を長持ちさせるためには最重要なのです。

咬合(かみあわせ)リスクは以下の2点を診るとことが一つの基準となるでしょう。

① 前歯のガイドと臼歯の支持と離開(ディスクルージョン)

つまり、「カチッと咬んだ時に、奥歯がしっかりあたり、前歯の当たりは弱い。ギリギリと側方前方に下あごを動かした時は、奥歯は当たらず、前歯があたるようになっている」 この状態であれば、リスクは低いでしょう。ギリギリした時、奥歯が当たっているのは異常なのです。ぜひ、チェックしてみてください。

② 犬歯と第一第臼歯のⅠ級関係

これは、いわゆる「出っ歯」「受け口」の方はリスクが高いということです。

上記の2点がしっかりと確立されている方はリスクが低いでしょう。しかし、かみあわせのリスクが高くとも、症状を訴えない方もいます。それは、咬合違和感や顎関節症などの原因は、現在、その原因を「ストレス」とされているためです。咬合は症状を悪化させる因子であり、根本原因ではないというのが学会の見解なのです。

たしかに、トレス環境下では、交感神経が優位となり、筋は緊張します。その際、屈曲・内転筋が優位に働くこととなり、ストレスにより大脳の扁桃核が刺激を受け、クレンチングやグラインディング、タッピングといったブラキシズム(歯ぎしり)が生ずることとなります。これが、全身姿勢(猫背)、態癖、歯列不正、上顎劣成長、下顎後方偏位、咬合高径低下、下顎偏位を生み出します。舌房(舌のスペース)が侵害(狭くなる)され、口腔周囲の筋群のバランスが崩れ、頭頸部領域から、全身へと広がります。スポーツをしている方や骨格のしっかりしている男性などはこれを問題としませんが、骨格のきゃしゃな女性、子供、老人には問題が生ずることとなります。人はそれぞれ適応できる「許容量(ふり幅)」をもっています。その「ふり幅」を出るほどの「変化」が、病状を発症させることとなるのです。

そのため、その病状発症とならないように、定期的にアドバイスあるいは治療介入をすることが、患者様の安らかな生活の一助となるのです。むし歯、歯周病も同様に考えます。患者様の「ふり幅」を越えていないか?いつ超えそうか?患者様の治療に対する求めはなにか?治療に対するモチベーションはあるか?治療により得られる結果と現在、比べてどちらが幸せに生活できそうか?こういったことを患者様とともに語らい永くお付き合いをさせて頂くことが、口内の不安に振り回されることのない安らかな生活となるのではないかと考えます。

宮崎歯科医院では、徹底した診査と徹底した治療を目指します。しかし、様々なリスクを内在した患者さまがいること事実です。その上で、以下のように考えています。

〇 完璧な人などいない、また治療により完璧にすることなど不可能。
〇 人生において環境は日々変化し、人もまた年齢を重ね、日々変化します。遠くを見つめ、その時その時適切に対処をすることが大切となるでしょう。

〇 歯科治療は人工物を口内に代替品としていれることです。これには適応はありません、掲示的消耗のみです。よって定期的にメンテナンスすることは当然必要であり、やり直しも視野に入れ、患者様と共に治療計画を考える必要があるでしょう。

〇 加齢とともに、改善できない病状を口内や全身に抱えることもあるでしょう。
病状があったとしても、それが決定的なダメージを与えないのであれば、そのまま経過を見て、かたわらに置いておくことの方が、患者にとって「やさしい治療」となる場合もあります。

このよう考えにもとに日々の臨床に取り組みます。そのためには、患者の希望や現状を把握することがとても大切です。当院スタッフの患者とのコミュニケ―ションが、効力を発揮することとなります。

宮崎歯科医院では、こんな「やさしい治療」を目指します。