姿勢と噛み合わせ

正しい姿勢は身体の不調を軽減することにつながります。
正しい姿勢をとれない不良な姿勢とはなんでしょうか?
原因は、日常生活の癖(態癖)、無意識の反復動作、同じ姿勢をとり続けることで筋肉が緊張収縮した状態が持続してしまうこと(筋の持続性収縮)です。これにより筋や筋膜のインバランスが身体へ負荷をかけることとなります。
ほとんどが、筋・筋膜のインバランスが原因で不良姿勢となるのです。

この筋・筋膜のインバランスの原因は、ライフスタイルやスポーツ、趣味、けがの既往などざまざまです。

二足歩行の人類にとって、約5kgの頭と約8kgの両腕を肩まわりの筋肉で支えなくてはいけません。その上にストレスにより繰り返しの単調な労働や疲労の蓄積、運動と睡眠の不足などが原因となり、肩こり、腰痛などで悩む人も多くなっています。

理想的な立位姿勢 p24~25をスキャン
理想的な姿勢では、その姿勢を保つために必要な筋活動やエネルギーが最小となります。
「疲れやすい」とは?

主要姿勢筋群
(安静立位姿勢において、前方にかかる力に対抗するように働く)
頸部伸筋群
脊柱起立筋群
大腿二頭筋長頭


噛み合わせには、上下の歯の接触だけではなく、頭蓋と上あごと下あごの3次元的位置関係が重要です。
上あごがでているあるいは上の前歯がでているような方は、下あごを後方に押されるような状況となっていることが多く、気道を圧迫され苦しいことから、頭部を前傾した姿勢をとります。
反対に、受け口の方は、下あごを前方に引っ張られているような状況となるために、腰を前方に正中を沿って頭部を後ろに傾けた姿勢をとりがちです。

上あごの成長は10歳ころまでに成長を終了しますが、下あごの成長は身長の成長が終わるまでとなります。遺伝的要因もたぶんにありますが、この成長過程に態癖や鼻疾患などの成長阻害因子が加わると、出っ歯や受け口などの歯並びの問題が生ずるのです。


(姿勢に関する内容は、首都大学東京大学院教授 理学療法士医学博士 竹井 仁 先生著書より加筆引用させて頂いております。)