根管治療 回数 間隔 (都内港区新橋内幸町日比谷霞ヶ関虎ノ門歯科歯医者)


定期検診で来院された患者さま、痛みはありませんが、レントゲン所見で大きなむし歯が認められた患者様の症例です。神経周囲の歯質を大きく失っていることもあり、根管治療を行いました。

根管治療の回数や来院間隔についてのご質問を大変多くいただきます。
ここで回答させていただきます。

根管治療には大きく分けて2種類あります。
① はじめての根管治療
② 2回目以降のやり直し根管治療(=再根管治療

①であれば、
前歯から小臼歯であれば、1~2回、大臼歯であれば2~3回で根管治療は終了します。1回の治療は1時間ほど。来院間隔は1週間~2週間といったところでしょう。

②であれば、
上回数に1~2回多くなるかならないか、といったところでしょうか。
再根管治療は、以前に詰めた根管充填材の除去や未根管治療部位、根管内に穴が空いているなど、少し手間のかかる状態となっていることがしばしばです。そのため、①に比べて回数が多少増えることがあります。1回の治療は1時間、来院間隔は1週間~2週間でしょう。

治療中は必ず麻酔をします。無痛麻酔、無痛治療です。

多くの歯医者さんでは、根管治療の際、無麻酔で治療をされると聞きました。
これは、根管治療の方法の違いによるものでしょう。
無麻酔で治療される歯科医院では、ペリオドンなどのホルムアルデヒド製剤を使用して、神経を徐々に壊死させる手法で根管治療をしているようです。
この薬剤を根管内に貼薬すると、神経が徐々に壊死します。壊死した部分を毎回取り除き、壊死しない部分は痛みとして感じるため、そこにまたペリオドンを貼薬し、経過をまち、また来院していただいたときに、更に貼薬し神経を壊死させるといった手法です。


むし歯は細菌の感染症です。

感染を取り除けば身体は治癒に向かいます。
ペリオドンを貼薬するという手法は、感染した神経(=歯髄)に貼薬することで、感染している細菌とともに神経をも壊死させるという方法。時間と手間がかかります。

当院では、感染した細菌は早々に取り除きます。ペリオドンは使用しません。この薬剤を貼薬することで、神経を失活(壊死)させることはできるのですが、同時に組織がホルマリン固定され、消毒材である次亜塩素酸の効果を減弱させ、治癒を阻害するという文献があります。そのため、米国では、このような薬剤は使用せず、水酸化カルシウムを貼薬することが推奨されています。当院でもこの治療コンセプトに従い、ペリオドンは使用していません。

根管治療に関わらず、むし歯治療は、徹底した細菌の駆除がその治療の成否を決定します。そのため、治療にはマイクロスコープが不可欠です。裸眼・肉眼の治療には限界があります。要注意です。当院では肉眼では治療は絶対行いません!

また、むし歯を徹底除去したのちには、再度唾液中に存在する細菌が感染しないように、精度高く精密に適合するクラウンやインレー(=補綴といいます)を装着することが非常に大切です。

問題(=むし歯という病気)を解決するには、以下の2点が不可欠となります。
① 原因の除去(細菌の徹底駆除)
② 再発予防のための環境を改善 (究極の偽物を口内に製作し、清掃しやすい環境を作り出す)

歯は1度削ったら元には戻りません。
可能な限り削らない、削らなければならないならば、徹底してむし歯のみを削りとり、精度高く治療する。

上動画では、可能かなぎり歯を削らない「セラミックポストアンレー」を施術予定です。
詳細は上動画をごらんください。

歯を大切に、一生に一度の歯科治療・やり直しのない歯科治療を目指し日々精進です。