インプラント治療について考える

平成23年1月24日

現代日本では、20代まではむし歯で、30代以降は歯周病で歯を失うといわれてます。

歯周病やむし歯で歯を失うと、そこを補わなければなりません。そのための治療方法は様々ですが、歯の根もない状態の場合、いわゆる「入れ歯(取り外し式の義歯)」もしくはインプラントが治療方法として考えられます。

入れ歯
は、「義足」に例えるとわかりやすいようです。
義足は皮膚と義足が接して支えています。それをバンドなどで固定して外れないようにしてありますが、入れ歯も同様で、他の歯に固定して外れないようにしてあります。入れ歯は、外しやすく清掃しやすく、作り直しや修理も簡単ですが、装着感は悪く、義足のように固定している部位に負担がかかり、痛む場合があります。特別な訓練をしている方をのぞいて、義足での全力疾走は困難ではないでしょうか?入れ歯も同様で、どんなに良い入れ歯を装着しても、咀嚼力が低下するといわれています。

インプラント
は、インプラント体(フィクスチャー)を骨に直に固定してるため、入れ歯と比較して違和感が少なく、装着感に優れます。しかし、そのための「手術」が必要となり、チタンと骨が接合する待ち時間も必要となります。無菌的なチタン製のスクリューを骨に接合するものの、天然歯に比べると、汚れで炎症が起こりやすいため、しっかりした歯周病治療とメンテナンスが大切です。インプラントは、骨に固定されているので、入れ歯よりは食事がしやすいですが、修理ややり直しの治療は困難となるため、正確な術前の診断と術式、定期的なメインテナンスが必須となります。
患者様のご希望と口腔内の条件が整えば、インプラント治療は大変優れた術式だと考えられます。

しかし、インプラント治療がすべてではありません。

まずは、「残せる歯はあらゆる手段を講じて残す努力をする」 「抜かない治療」これが大切ではないでしょうか。

インプラント治療は、欠損補綴(失ったところを補うこと)の治療法のひとつでしかないのです。患者様と担当医師でその長所や短所、メリット・デメリットをしっかり話し合った上で、治療法を選択したいものです。
当院のインプラント治療は「安心・安全」をモットーに行っております。安心して受診していただけます。

宮﨑歯科医院では
まず、徹底した診査のもとに治療計画を立案し、『歯を残す治療』を徹底して行います。そのために、
・徹底した歯周病治療
・徹底した根管治療(歯の神経の治療)
・徹底したカウンセリングと治療計画
が必要でしょう。

当院のインプラント治療は、徹底した感染対策予防下のもとで行います。インプラントの長期的予後を確立するためには、正確な診断と綿密な治療計画のもと、徹底した歯周病治療と精密な補綴治療が必要です。

また、インプラント治療をご希望されない患者様やインプラント治療が不適応の患者様には、義歯治療が必要となります。その際は、院長の専門分野となります補綴学分野(日本歯科大学にて博士号を取得)の知識・技術・経験がお役に立つかと思います。

インプラント治療をお考えの方、義歯治療をお考えの方、いつでもご相談ください。

※補綴とは?
失った歯を補うこと。冠をかぶせたり、詰めものをつめたり、インプラントや義歯を装着することをいいます。その際には「咬合」という概念がとても大切になります。