咬合治療の難しさ

平成25年1月8日

いわゆる教科書に書いてある『咬合』を、画一的に 患者さまの口腔内に与えたとしても、
患者さまは容易に適応するとは限りません。

ここに咬合治療の難しさがあるのでしょう。

『咬合』(かみあわせ)とは上下顎の歯の接触関係です。

理想的な上下顎の歯の咬合接触関係には、民族や人種に大きな違いがあることが認められています。

私が、大学院、大学病院時代に携わらせていただいた研究に『咀嚼運動』があります。

下顎骨が動き、上下顎の歯でかみ合わせることで食物を咀嚼する。

その下顎骨の運動を「咀嚼運動」といいます。

右の図は、下顎骨の動きを示します。

この動きは、脳幹にあるパターンジェネレーターで決められています。また、この動きに影響を与えるのが、上下顎の歯のかみあわせ(咬合)なのです。

よって、個人個人で、与えるかみ合わせは異なるということになるのです。

たとえるならば、
ゆったりした靴が好みの方に、カスタムメイドのぴったりした靴は履きづらく、痛みがでるのと同じこと。

いわゆる理想的咬合が、万人に適するわけではないのです。

かみ合わせ(咬合)は、
中枢の脳幹のパターンジェネレーターと
末梢の咬合(上下顎の歯のかみあわせ)、
この二つの協調性が大切になるということなのです。

この因子以外にも、精神的ストレス、骨格など、さまざまな因子が咬合には関わります。

咬合治療には、これらの絡み合った多くの因子を少しずつ少しずつ解き、原因をつきとめて治療することが大切になってくるのです。

虎ノ門 宮﨑歯科医院には、かみ合わせ関する問い合わせや来院がとても多くなっております。
先日も、かみ合わせ治療をしてもらったのですが治らない、、、というお悩みの患者さまが紹介で来院されました。

かみ合わせに違和感、不調和を感じる方は是非、ご相談ください。