上顎大臼歯、再根管治療の症例です。
ズキズキする痛みがあり当院を受診。拝見すると根管充填が為されている歯。随分と前に治療したとのことでした。
左の写真は肉眼の×3倍のマイクロスコープ画像。3倍でも十分には見えませんので肉眼での治療には限界があります。根管内をキレイにするには解剖学的な形態を把握することが歯科医師として大切です。把握していても、問題を除去できなければ意味がありません。そのため、適切な治療環境が大切となります。根管治療では、ラバーダムやマイクロスコープ、CTやニッケルチタンファイルなどがそれに当たります。
黄色の矢印部にもう一つの根管を見つけました。これをキレイにすると痛みは消失します。上顎大臼歯にはよく認められる根管「MB2」。しかし肉眼では見つけることができないため、治療は困難を極めます。マイクロスコープがあれば問題なく治療可能です。
根管内を無菌的にすると痛みは消失します。その後は再度感染しないように根管内を樹脂で緊密に充填します。
当院ではすべての症例において、ラバーダムを装着し根管治療を行います。マイクロスコープは必須ですね。