コンポジットレジン 根管治療 (都内港区内幸町新橋虎ノ門日比谷霞ヶ関歯科歯医者日比谷千代田区)


他院にて深いむし歯治療を行った患者様。治療内容はむし歯を削りとり、コンポジットレジンを充填するというもの。保険治療でも行えるコンポジットレジン充填を保険外治療で行うという内容。コンポジットレジン充填をマイクロスコープとラバーダムを用いて行い、神経深い部位へMTAを貼薬するのであれば、保険外治療(自費治療)として認められるであろうが、肉眼で、なおかつラバーダムをせずに治療を行っていたとのこと。患者様は1度で治ればと思い、高い費用をお支払いしたそうです。しかし、すぐに痛みが発現し、当院を受診されることとなりました。当院では長期の休暇も伴い、すぐに拝見することができず、更に他院にて痛みを除去すべく根管治療をしていただきました。

その後と当院で根管治療をさせて頂いたのが以下のマイクロスコープ画像です。


前・前医の施したコンポジットレジン。その境界にはむし歯が残存しています。当然内部ばむし歯が取り残されいる状態。一生懸命治療して頂いたのでしょうが、、、見えなかったのでしょうか?残念でならない現状です。

更に残念でならないのは、それに続いて根管治療を行った前医の根管治療の様子です。
見えるむし歯を取り残し、根管へアプローチするだけでなく、4根管中2根管のみの治療。さらに使用することで治癒を阻害しかねないことが証明されているホルムアルデヒド製剤を薬剤として使用。内部は膿んでおり、治癒とはほど遠い。同じ歯科医師として恥ずかしく思うとともに、私が処置したわけではないのですが、患者様には申し訳ない気持ちでいっぱいとなりました。


これに対して当院で行った根管治療の様子です。

本ブログは、他院での治療を批判するものではありません。また当院での治療を優れているというつもりもありません。しかし、前前医が保険外治療として行うのであれば、それ相応の結果を患者様には提供すべきではないでしょうかと大変残念な気持ち抱かざるえません。また、それに引き続いて痛みを除去すべく根管治療を行うのであれば、それ相応の処置を行って然るべきではないかと、、、残念でなりません。

私は20数年の歯科医師人生においてホルムアルデヒド製剤は使用したことがありません。またこのような根管治療をしたこともありません。

現在、根管治療を行うのであれば、また深いむし歯治療を行うのであれば、「ラバーダムは不可欠であり、マイクロスコープもあって然るべき」というのが世界の見解であり、アメリカの歯内療法専門医ではマイクロスコープは必須です。

日本の保険医療にはまだマイクロスコープの義務化等はありませんが、自分の大事な歯を治療するならば、それ相応の環境が整った状態で、それ相応の知識と技術を持つ歯科医師のもとで治療を行っていただきたいと切に望みます。


私は毎年多くの勉強会、講習会に参加させて頂き、先人・先達に教えを頂いております。勉強会に参加される先生方は高い志と優れた技術・知識を持った先生方ばかりです。全国には沢山の優れた先生方がいらっしゃることを肌身で感じております。

歯の治療を受ける際は、ぜひお近くの素晴らしい先生方をお探しいただき、治療を受けて頂きたいと思います。