下7番にインプラントは必要か?

当院のYoutubeチャンネルの動画に頂いたご質問に回答いたしました。ぜひご活用下さい!

いつも拝聴しております。丁寧で分かりやすい動画とても参考になります。

お陰様で歯科偏差値がかなり高くなったのでは自負しています笑

動画の中で先生でも奥歯が無く、そのままというのは驚きと、どこか変に安心?してしまいました。

なぜなら、私は先日、下の左側7番を抜歯し、6か月後頃にインプラントを検討している為です。

その抜歯した7番は15年ほど前に神経を抜き、ぐらぐらした状態がここ数年続いており、歯根も割れ、ポケット深さも10mmを超えており、痛みもあり、何とか根管治療で頑張ってきたのですが、歯科医師の先生と相談の上、抜歯に至りました。

 質問ですが、抜歯したままでは、反対の上の7番が伸びてくる可能性が高く、他の歯(特に下の6番)との干渉、噛み合わせ、特に隣の6番をはじめとする他の歯の寿命を短縮させてしまう等、様々な影響があると思います。

先生はその様な症状はあまりないという事なのでしょうか?

 又、インプラントは今後埋入しない予定なのでしょうか?

その場合の理由や考え方も伺いたいところです。

 私は、今7番1本だけが無い生活でも特に不便を感じず、インプラントの必要性について悩んでいる所です。

勿論インプラントを入れる事は一つの正しい選択肢であるとも考えています。

因みに今、歯が下がってこない様に、上の7番と6番をワイヤー固定している状態です。

フロスが入らずもやもやしています笑

コメントありがとうございます。

偏差値70(笑) ご活用頂ければ幸いです!

回答させて頂きます。

私が抜歯したのは左下7番目です。

約30年使用しました。歯根破折で先輩歯科医師に抜歯して頂きました。

お知らせ頂いた所見と私も同じです。数年歯茎が疼き、歯肉が腫れたりしていましたがそれほどの痛みはありませんでした。

「抜歯したままでは、反対の上の7番が伸びてくる可能性が高く、他の歯(特に下の6番)との干渉、噛み合わせ、特に隣の6番をはじめとする他の歯の寿命を短縮させてしまう等、様々な影響があると思います。」

「歯が伸びてくる、歯が移動する」

確かにそのような状況となる可能性のある患者様、いらっしゃいます。

そのような患者様は以下の通りです。

①全体にわたり歯周病が進行している

②歯が複数失われている

③かみしめが強く、そもそも本来生えるべき位置にまで歯が生えていない

 

①歯周病の場合、その病状の進行で、歯が大きく動きます。

出来る限り支えとなる歯があることで、残っている歯を助けたいところです。

②も同様でしょう。残っている歯に負担をかけないためにもインプラントは有用です。

よく抜歯したままにしておくと反対側が伸びるという歯科医師の先生がいらっしゃいます。

それは③のような状況をおっしゃっているのでしょう。

私はかみしめしていません。また、正常な位置まで歯が生えており、歯周病などもありません。そのため、それ以上生える、伸びることはありません。

生体は、傷を適正に治します。

指の先をえぐったとしても、膨らんで治るなんてことはありません。元ある位置まで適正に治ります。

歯も同様です。適正な位置に歯があるのであれば、歯周病や過剰な負担がかからなければ、歯の位置は変わりません。倒れたり、伸びてきたりすることはないはずです。

そのため、私はインプラントを必要としていません。今後もインプラントはしないと思います。

でも、7番にインプラントをお勧めする症例もございます。

歯周病でもなく、かみしめがそれほどひどくない症例でもです。

それは、すぐ手前の歯6番が、「根管治療済みの歯」である場合です。

あるいは、反対側、右側に同じく「根管治療済みの歯」がある場合です。

(ちなみに、私はこのどれにも該当しない症例です)

根管治療済みの歯は、負担過重になることで、将来折れてしまう可能性を秘めています。

私も感じておりますが、1本ないと、反対側の使用率が高くなりますよね(笑)

少し使いづらさを感じつつも、生活に支障のないレベルといった感じです。

根管治療済みの歯が多数あるのであれば、たとえ支障がなくても、インプラント治療は有益な治療といえます。患者様にはその旨お伝えしております。

実際に拝見していないため、私の意見は参考程度として下さいね。

一番わかっているのはご担当頂いている先生です。

ぜひ十分にコミュニケーションをとっていただき、治療に臨んで頂ければ幸いです。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル