むし歯の判定基準について

最初からこういう歯医者さんに出会いたかったです。

定期検診の2日後とかに自分で虫歯を見つけてまた歯医者に行くっていうのが何回もあってそれが嫌で歯医者に行くのをやめた。

しばらく放置して違う歯医者行ったら神経抜く羽目になって、それに懲りてちゃんと定期検診いってたのに虫歯が2本あるって言われて前から不信感あったから違う歯医者いったら8本って言われた。

歯磨きが甘かったのもあるけど何本か神経ギリギリって言われた。

何の為に何年も通ったのか。 今の歯医者さんもいいけど正直歯医者さん信じられへんくなりましたw

コメントありがとうございます!

大変よく分かります。

①むし歯の判定基準
②治療を始めるか否かの基準
③患者様がむし歯の有無を自覚しているか?治療への希望はあるか?
④患者様が治療すること生ずる痛みを理解できるか?
⑤予防で治療時期を遅らせては?という先生の優しさ

むし歯治療をするか否かには上記のような「判断基準」があります。

①むし歯か否か?これを判定するにはいくつかの判定基準があります。
1 症状の有無
2 肉眼で診る
3 ルーペで診る
4 マイクロスコープで診る
5 レントゲンで診る
6 CTで診る
この中で信頼性のあるものは、4と6。それ以外は、大まかな基準といえるでしょう。
あいまいさが見え隠れします。

この4と6を実行するには、保険外治療となる可能性もあるため、その設備を保有する歯科医院でも、患者様に強い希望が無い限りは「セールストーク」と勘違いされないためにも積極的説明を躊躇されているようです。

②むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。その細菌を取り除かなければ治ることはありません。
しかし、自己免疫によって、予防によって、その進行をとどまらせる、遅らせることは可能です。そのため、削るよりは再石灰化を期待して、経過を観察するという方法もひとつといえるでしょう。
しかし、経過を観察することで、徐々に進行する場合もあります。その際は、治療に臨むことになりますが、それまで治療しなくて済んだ!と感じられるのか否か?は、その患者様によって見解は様々なようです。その点ご理解いただけるよう、我々歯科スタッフが十分な説明をする必要もあるでしょう。

③患者さま自覚されていない時、むし歯をあちこち見つけることに、嫌悪感を感じられる患者様もいらっしゃるのは事実です。
また、むし歯があったとしても、その進行度合いによって、お仕事の忙しさによって、ご自身の生活によって、治療への希望があるか否かも様々です。
この点に配慮した上で、ご説明をさせて頂いています。

④歯科治療は外科治療です。むし歯を取り除くことによって、治療前は痛みがなかったのに、治療後に不快症状が生じることもしばしばです。
治療が必要であったけれでも、むし歯はあったけれども、痛みはない。こんな状況は結構あるものです。
これを指摘して治療することで、かえって痛みが出てしまうこともあります。むし歯は細菌の感染症であり、それを免疫で抑え込んでおくこともできることが、このエピソードからもうかがえます。

⑤レントゲンは3次元を2次元に落とし込むため、像が重なり、おおまかな検査には向いていますが、詳細な検査には不向きです。その点は⑥のCTの方が、明瞭ですが、これにも限界はあります。

こういった点を踏まえて、患者様のお心持ちやご希望、治療に臨める環境にあるのか否か?治療によって生ずる痛みを受け入れることができるか?などを「各歯科医師なりに」慮り、治療をご説明しているのが現状といえるでしょう。

歯科医師が、歯科医学的に白黒つけてお話することで、歯の治療でご苦労されている患者さまに「正論を振りかざし、お心を悩ませてしまっている状況」。
こんな状況、よく伺います。

すべてはコミュニケーションで緩解することができるでしょう。

ぜひご自身にあった歯医者さんをご選択いただければ幸いです。

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!

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