絶対取れない詰め物ってありますか?
コメント、ご質問ありがとうございます。
「絶対に取れない詰め物はありますか?」とのご質問。
このご期待に「絶対にむし歯にならない」をプラスすれば、最善の歯科治療ですね。
そんなご期待に沿える詰め物や被せものがあるかどうかについて回答させて頂きます。
絶対に取れないをゴールにするならば、なぜ取れてしまうのか?について考えなくてはなりません。
まずは取れてしまう状況にはどんな状況があるのかについて説明させていただきます
①またむし歯になってしまい、外れてしまう
②詰め物や歯が、かけたり、割れたりして外れてしまう
③かけなくても、ガムなどで外れてしまう
④つけたらすぐ外れてしまった
⑤違和感があったけど使ってたら外れてしまった
こんな場面が考えられるでしょうか?
それぞれについて理由を考え説明させていただきます。
①またむし歯になってしまい、外れてしまう
この理由としては、ご自身のブラッシングが行き届かなかったか、あるいは、そもそも隙間のある詰め物であったのかということでしょう。前者は患者様の問題、後者は歯医者の技量の問題です。いずれにしてもあってはならないことでしょう。毎日のブラッシングと歯科医師の精密なる治療が不可欠です。
②詰め物が欠けたり歯が欠けることで外れる理由は、「歯ぎしり」「かみしめ」「くいしばり」です。
これに対抗できるような詰め物の設計と、マウスピース使用による予防、また患者様が自覚し予防する認知行動療法的な歯ぎしり予防法が必要になります。
③これは②も関与しますが、日常の使用により、詰め物をつけている接着剤が溶け出てなくなることで、外れてしまう現象です。どんなに精密につくっても、付ける時は接着剤です。いまでは接着法も進化していますが、歯ぎしりなどが強い方は外れてしまうこともあるようです。
④これは、接着時の問題、あるいは詰め物の精度の問題です。やり直してもらいましょう!
⑤これも同様、噛み合わせの調整が不足していたことで、外れてしまう現象です。噛み合わせの調整が問われます。
噛み方には個性があります、人それぞれです。
ギリギリしがちの方もいれば、軟らかく噛める方もいます。
その方の噛み方にあわせた「噛み合わせの調整」
そして、その方に合わせた「素材の選択」が、「絶対に取れない詰め物」を実現するカギになりそうです。
ただ、外れないことが、または欠けないことが、「良い事」ではない場合もあります。
外れる、欠けることで一番の原因は、「歯ぎしり、かみしめ、くいしばり」といった力によるものが多いように私は感じています。
もし、詰め物が欠けなければ、ご自身の歯が大きく欠けてしまうこともあります。
神経を取った歯であれば、歯根が折れてしまうこともあります。
そうならないように、「代わりに欠けてくれる、外れてくれる」のが詰め物であり被せものです。
そう考えると、欠けることや外れることは悪いことではないかもしれません。
こういった点についても、担当の先生の良くお話した上で、詰め物や被せものの素材選びをしたいところです!
この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!
ちなみに、私は二ケイ酸リチウムというオールセラミックスが歯には最適ではないかと感じています!