本動画は、急患時の根管治療の様子です。
・ 眠れないほどの痛み
・ 常に痛む
・ ジーンとした、ズキズキした
・ 痛くて鎮痛剤(痛み止め)を飲んだ
術前にこのような症状を伴う場合は、8割方、根管治療が必要となります。
詳細は右リンクをクリック、ご参照ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012
患者様は、かなり以前に深いむし歯治療を受けた記憶があるようでした。
実際に拝見すると、以前の治療は神経近くにまで及んでいるむし歯治療。神経周囲には染みないように、「覆髄材(=神経を保護する薬剤)」が敷いてありました。
歯は3層構造です。
むし歯は第2層の象牙質の神経の境界にまで及んでおり、黒く変色していました。
覆髄材もそこまで敷いてあったため、以前の治療は神経近くまで及んでいたのでしょう。
本症例のように、象牙質にまで及んでいるむし歯の場合、治療中に唾液が混入すると、細菌が感染し、むし歯(=細菌感染)を取りきれないことがあります。
そのため、当医院では、象牙質におよぶむし歯の際は、ラバーダムを装着し、患歯に唾液が混入しないよう配慮した上で治療に臨んでいます。
以前の治療について患者様に伺うと、そのような配慮は為されていなかったとのことです。残念ではありますが仕方がありません。
象牙質は上図のような「細管構造」です。外から内側へ向かって細管が走行しています。
その細管の直径より、むし歯の原因となる細菌は小さいため、治療中に唾液が混入しないような配慮が必要となるのです。(但し、象牙質に至ったむし歯でも、浅く歯髄(=神経)が健康であれば大丈夫です。神経に近接するむし歯ではラバーダムは大切です)
本症例は、不可逆性歯髄炎。神経の炎症はひどく、根管治療が必要となりました。
根管治療後は水酸化カルシウムを貼薬し、1週間経過を観察します。
根管治療後は、これまでの痛みはなくなりますが、治療をしたことによる痛みが1~2日続きます。ただし、これまでのような激しい痛みではありません。
当院には多くの患者様がご相談、ご紹介で来院されますが、「根管治療の際、麻酔をしないで治療していた・・・」というお話しを多数伺います。担当していただいた先生からは、「歯の神経はないから大丈夫、がんばって!」とのことで、毎回我慢して治療を受けていたとのこと。相当痛かったことでしょう。
当院では、毎回無痛麻酔の上、根管治療に臨みます。
歯の神経の有無に関わらず、歯を支える周囲の組織を考えると、麻酔無しでの治療は苦痛です。当院では短期間、少回数で1回当たりの時間を長く頂き、毎回麻酔の上で根管治療を行っております。痛みが心配な方は安心してご来院ください。