当院のYoutubeチャンネルに歯科医師の先生から頂いた根管治療の術式に関するご質問です。供覧させていただきます。
内容的は歯科医師向けなっております。
よろしくお願い致します。
また、歯科医師、歯科関係者の方々からのお問い合わせ、大変多くいただいております。
お問い合わせやご質問につきましては、当院のホームページ「問い合わせ画面」よりお問い合わせください。順次回答させて頂いております。
歯科医師の先生から頂いた質問
先生おはよう御座います。
今回の動画とは関係ないのですが、根管治療の際に穿通できない場合などは、どのように対応なされてますか?!
当院の回答
コメントありがとうございます!!
穿通できない場合、どのように対応するかについて回答させて頂きます!
よろしくお願い致します!
この場合、まずは2つのパターンに分類できるかと思います!
はじめての根管治療の場合と再根管治療の場合です。
初めての根管治療の場合、これまでむし歯が深く侵攻しており、そこに歯ぎしりなどがあって根管が閉塞気味の症例が「穿通しづらい」症例かと推察致します。
その他の症例は、穿通可能です。根気よくファイリーズとⅭ+ファイルを使用して穿通を試みて下さい。
その際は、ファイリーズを根管内に貼薬後、反時計回りにファイルを回転させファイリーズを根尖に送り込んでファイリングします。
方向が間違っていなければ穿通します。
その際にはエンド三角の除去があらかじめ必要となるかもしれません。
いわゆるストレートラインアクセスです!
それでも穿通せず、根尖には病変が認められない症例もあるでしょう。
そのような症例では、穿通しません。それでOKです。
しかしこれには「ラバーダムを装着しての根管治療」が前提です。
もとから閉塞した状態での歯髄炎による根管治療であれば、閉塞部位には感染はしづらいものです。
できるところまで拡大清掃し根充します。経過は良好です。
再根管治療において穿通しない場合は、いくつかのパターンがあるかと思います。
「ココには根充材で穿通しない」は除外してください。
レッジ、パーフォレーション、トランスポーテーション、ジップなど、どの状態で穿通できないのかを、マイクロスコープやCTを駆使して見極めたうえで穿通を試みます。
石灰化して閉塞して根管治療ができないという症例はあまりありません。
それよりなにより、
”本当に穿通が必要なのか?” を考えることが重要ではないか?と考えます。
感染を取り切れば治ります。感染が残っているから痛みます。
その穿通をすることで”痛みの原因”となっている感染を取り除けるのか?
それを診断することが一番大切です。
上記のような方法でも穿通できない場合もあるでしょう。
そのような症例ではそもそも根管治療が適応症ではありません。
速やかに歯根端切除術に移行します。
回答は以上です、ご参考になれば幸いです!