ご相談内容
HPや動画を拝見させて頂きました。
早速ですが3月末の根幹治療後から噛んだ時の痛みがとれずに困っています。
左下7番を自費治療で神経を残す治療をしてMTAをつめてもらいました。
1ヶ月で急な痛みに襲われました。
露髄があり血液が少しあったが保存可能とのことで、仮歯で半年が経過。
半年の間も歯茎に歯ブラシが当たるだけで痛みが出ていたり、ジーンとした痛みを何度も繰り返していました。
噛んだ時の痛みはなかったです。
インプラント治療のため別の歯科にも行き始めていたが、左下の痛みは続いていました。
そこで相談すると神経が近いからそのような痛みが出ていると言われ、神経をとることにしました。
ラバーダム、マイクロスコープなしです。
その日の麻酔が切れる頃にはズキズキとうずき、ロキソニンを2錠のんでもひかず寝られず、朝一番で抜髄してもらった医院へ行きました。
内圧による痛みだと蓋をとられ開放されました。
次回は一週間後と言われ、根幹治療にいい思い出のない私は心配になり、マイクロスコープでみてもらえる歯科へ相談に行きました。
その日のうちに蓋をとじてもらい、3日後にラバーなしのマイクロスコープにて治療。
一つあいていないところがあったと見せてもらい計4個の根幹があり桶状だとのことでした。
その後も不快感が続き2回目の根幹治療でかなり奥の根まで洗浄したとのこと。
治療中も麻酔なしのため痛みあり。
治療後も抜髄時に近い痛みがあり、鎮痛薬を2日のみ痛みは引いたものの噛んだときの痛みが残ってしまい、歯ブラシが当たっても痛く食事がこの歯では噛めません。
2回の治療後、1ヶ月様子を見ましたが噛んだ時の痛みはとれず、歯内専門医を紹介される。専門医にて計2回の治療をうける。
レントゲンにて折れた器具があるが器具による影響はないと説明がある。
2回目の治療開始時も噛んだ時の痛みはとれていませんでした。
2回目の治療でたまたま器具が取れたとのことでした。
感染の原因になるとのことでこの日のうちに根充される。
今日で5日経ちますが噛んだ時の痛みと打診痛だけは、ほとんど変わらず痛いです。
それ以外の痛みは今のところ気になりません。
宮崎先生が6/8の動画で異物器具を取られたものに器具がある位置が似ていました。
器具による痛みだと思っていた私は、取れたことで楽になると思っていたので、今のこの痛みがどうしてとれないのか解りません。
柔らかいものも噛むと痛みがあり噛めないです。
専門医の先生から痛みは歯からではないと言われてしまい、仮歯をして1ヶ月後に痛みがとれてなければペインクリニックに紹介することもあるとのことでした。
原因は歯ではないとなると一体どこなのか、どうすればいいのか分かりません。
私のような方はいますでしょうか、、
宜しくお願いします。
長文ですいませんでした。
はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。
どうぞよろしくお願い致します。
詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。
回答させて頂きます。よろしくお願い致します。
実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。
あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。
大変なご苦労を重ねているご様子と共に、ご心配なお心持ちが文章よりひしひしと伝わってまいります。痛みに耐えての治療、そのご心労、多大なるものであったことと推察致します。
当院では大変多くの患者様がご来院されます。
上記にご説明頂いた病歴に似た経緯で当院を受診される患者様もいらっしゃいます。
実際に拝見していないため、推測の域を超えることはありませんが、ご参考程度にご一読頂ければ幸いです。
上記病歴より推測される痛みの原因は3つです。
①治癒過程にある
②感染が残っている
③歯の形態が壊れている
④ペインクリニック受診の必要性
①ラバーダムの装着なしの感染しやすい下顎大臼歯の根管治療では、治癒が悪く、上記にご説明頂いたような病歴を経験される患者様が多いようです。
そのような患者様の根管内の細菌感染は広く深く、急性炎症も経験していることから、その炎症範囲も歯にとどまらず、周囲の組織にも深く影響しているようです。
そのため、そのような症例を当院で根管治療すると、根管治療後も噛んだ時の違和感や痛みが続く症例を多数例拝見しております。
しかし、そのような患者様であっても、根管治療終了後1カ月後、ながくても3カ月後には痛みや違和感は消失するようです。その症状は徐々になくなっていきます。
根管治療専門医の先生の治療後であることから、この①が考えられます。少し経過をみてもいいかもしれません。
②他院で根管治療を行い痛みが治まらない症例に共通して認められるのは、「むし歯の取り残し」です。このような症例で共通することは、「マイクロスコープ」「ラバーダム」を使用していないことでしょう。実際に拝見していないことから、この可能性も否定できません。
③度重なる根管治療により、歯の形態が壊れていることがしばしば認められます。今回痛みのある歯は下顎の大臼歯「樋状根」とのこと。非常に繊細な根管形態であることから、治療中に歯の形態が壊れてしまうこともしばしば拝見します。しかし、適切に根管内の細菌感染を清掃消毒すれば、痛みとまではいかない「違和感」にまで症状を抑えることができるでしょう。
④原因の分からない不安を伴う痛みを長期間にわたり経験すると、通常ならば痛くない刺激に対しても痛みを感じてしまうことがあるようです。痛みは、痛みを感じる神経を介して脳でその痛みを感じます。しかしこのような症例では、痛みを感じる神経ではない神経回路で痛みを感じてしまうようです。具体的に言うと、「歯を押された時に押された!と感じる神経回路」を使って「痛い」と感じてしまうようです。脳で痛みの回路が混線してしまうそうです。私は専門ではありませんが、そのような場合は、ペインクリニックなどへの相談も必要とのことです。
当院で拝見する症例では、「痛み」には「必ず原因」があります。
そのため、ペインクリニックへの対診はしたことがありません。
しかし、今回、大変多くの歯科医師の先生方がご尽力いただき治療してくださっていることから推察すると、ペインクリニックの必要性も否定しかねます。
むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
感染が取り切れれば、違和感は多少あったとしても、強い痛みはなくなるはずです。
症状の改善には個人差、症例差があります。
実際に拝見していないため、明確な回答とならないことに心苦しさを感じております。
今後の治療の参考にして頂ければ幸いです。
あきらめなければ、善処を続ければ、必ず症状は和らいでいくでしょう!
頑張って下さいね!
回答は以上となります。
多くの患者様より切なるご相談を頂いております。
できる限り多くの患者様にお応えできます様、お1人様につき1通のメール回答とさせて頂いております。
さらなるご質問につきましては当院までお越しくださいます様お願い致します。
当院の受付スタッフに申し伝えておきます。
ご希望の際は、当院までご連絡ください。
03-3580-8110
この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎
※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)
必ずご一読ください。
《当院からのお願い》
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