写真の患者さまは、右上奥歯にブリッジを装着されていましたが、ブリッジがお食事中に外れてしまい来院されました。
拝見すると奥歯はむし歯になっており、縦に2つに割れていました。10数年前に治療したブリッジとのこと、これまで長く頑張ってくれた歯ではありますが、縦にわれた際は、抜歯が必要です。
抜歯してそのままではいけません。
奥歯でしっかりかめることは、全身の健康に寄与します。
働き盛りの壮年期(30代・40代・50代)の奥歯の喪失は、「軟食に伴う炭水化物と脂質の過剰摂取」につながります。
壮年期は働き盛り、食べなくては働けません。40代、50代の歯の喪失は、カロリー摂取過剰による肥満へとつながり、心臓病・高血圧・糖尿病へとつながります。
また老年期(60代以降)の歯の喪失はどうでしょう?
老年期はカロリーを必要としないことから、炭水化物や脂質を摂取しない代わりに、カロリー不足となり痩せてしまいます。食べれても炭水化物などの軟食傾向に偏るために、全身の健康被害へとつながるのです。
現在、片方の奥歯がないくらいで死ぬことはありません。しかし、栄養摂取には多大なる支障をきたしており、積み重なって成人病を抱えていらっしゃる患者さまが日本にはとても多いのです。
自分の歯でしっかりかめるように、炭水化物や脂質に偏ることなく、タンパク質やビタミン・ミネラルなどを多く含んだ緑黄色野菜を「自分の歯で咀嚼」できるように、しっかりと治しておくことの大切さを上写真の患者さまにはご説明させていただいております。
本症例において、治療法は様々です。
理想としては2本のインプラントを②と③へ埋入し、しっかりとかめるようにすることでしょう。
②には通常のインプラント手術が可能ですが、③は抜歯の際に注意が必要です。抜歯で周囲の骨が無くならないように施術、後にインプラント手術をする方法がベストではないでしょうか。
いま、抜歯しなくてはならない歯を抱えている患者さまはお気をつけください!
インプラント治療について(保険外治療・自費治療)
治療内容
人工の歯の根をあごの骨に埋め込み、それを土台として人工の歯を作製します。
入れ歯やブリッジ治療とは違い、固定源があごの骨なので、咬合力が強く、他の歯に影響なく、欠損部分に人工歯を補綴することが可能です。
標準費用(自費・税別)
45万円(1本あたり)
インプラント治療は保険が適用とならないため注意が必要です。
治療期間・回数
インプラントの治療期間は、およそ数ヶ月~半年以上(手術内容・方法による)です。治療内容は、下記の①~⑤のような流れとなっています。
①カウンセリング~治療の検査・計画
②1次手術
③2次手術
④人工の歯を作製・装着
⑤定期検診(半年に1回程度)
インプラント治療では、2回の外科手術を行います。
1次手術でインプラントの埋入を行い、2次手術で土台を設置します。この土台は、アバットメントといわれ人工の歯を装着するために必要なものです。
1次手術と2次手術の間には、埋入したインプラントと骨の結合を確認するため、約3~6ヶ月間の治療期間があります。
口腔内の状況や治療内容により異なります。
メリット
歯を欠損された患者様がインプラント治療を行うことで、再びしっかりと強く咬め、美味しく食事を楽しめるようになります。隣の歯を削る必要もなく、ブリッジや入れ歯と比較して安定性に優れています。発音がしやすくなったり、セラミック歯で見栄えよく仕上げることができるので、笑顔に自信が持てるようになったりまします。
副作用やリスク
治療には手術を伴います。重度の歯周病がある場合脱離のリスクが高くなります。体質等によりインプラントと骨の定着が困難な場合があります。骨の状態により増骨等の処置が別途必要になります。全身疾患の持病がある場合は主治医にご相談ください。
また、埋入後に口腔内の衛生管理を怠ると、インプラント周囲炎に罹り、健康な天然歯が歯周病で抜けるのと同じように抜け落ちてしまう可能性があります。
インプラント治療のリスク
インプラント治療における主なリスクは下記の3つです。
①血管損傷
②神経麻痺
③手術後の腫れ・痛み
血管損傷・神経麻痺は、血管や神経が「ドリル」や「インプラント自体」によって損傷することで起こるリスクです。インプラント手術の検査~計画を入念に行うことでトラブルを回避できます。起こった場合は、回復に数日~数週間の時間が必要です。
また、個人差がありますが手術後の腫れや痛みを伴うリスクもあります。こちらは、時間経過と共に治まっていきますが、痛みが酷い場合は「痛み止め」の服用が可能です。
※メリット・副作用・リスクには個人差があります。
インプラント治療と、他の治療との違い
「入れ歯」や「ブリッジ」は天然の歯を治療しているのに対して、「インプラント」は人工物を埋入することから、治療内容が大きく異なります。
また、「差し歯」との違いは「歯根は残っているか・いないか?」という違いです。
歯根が残る差し歯では、治療時間や治療費が短め・安めというメリットの反面、変色や歯根の割れの可能性といったデメリットがあります。
―宮崎歯科医院について― 舩井(船井)幸雄先生の著書「退散せよ似非コンサルタント」(52頁の超プロの5条件で紹介される)や 私の知った良い歯科医師(歯医者)、信頼できる歯医者・名医として紹介され、インプラント&かみあわせ(顎関節症)治療で多くの患者さまを拝見する歯科医院です。関東 東京都内、内幸町、虎ノ門、新橋、霞ヶ関、神谷町、港区、千代田区だけでなく関東近県、全国から患者さまが来院されるため、ご来院の際はお電話・メールにてご予約いただけますようお願い致します。インプラント、かみあわせだけでなく、マイクロスコープ・CT撮影・ラバーダム防湿を駆使した最先端根管治療・ホワイトニング・審美歯科・メタルフリー・予防歯科・親知らずの抜歯・歯周病治療・一般むし歯治療など、痛くない麻酔、痛くない治療で行っております、安心してご通院頂けます。セカンドオピニオンやご相談、メール相談も多数頂いておりますのでお気軽にご相談ください。