根管治療から歯を削らないセラミックポストアンレーまで

他院にてマイクロスコープとラバーダムを使用して「神経を残す治療」を受けた患者様。治療後よりズキズキとする痛みが続き、心配となり当院を受診・ご相談で来院されました。上動画は、その根管治療の様子と、その後のセラミック治療についてです。本症例の根管治療については、以下の動画をご覧ください。

動画を解説したブログは以下のリンクをご参照ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/24501

本ブログでは、上記根管治療に関する内容は上記リンクに任せ、その後の根管充填、形成、印象、セラミックポストアンレーについて解説致します。

根管充填 大臼歯 根管治療後はできるだけ歯を削らない治療 歯が脆くなる 弱くなるので

当院の根管充填法は、CWCTを採用しています。

根管充填は適切に ISO規格 CWCT現在の日本の保険治療。日本では根管充填を「側方加圧充填」で行うことが通法とされています。これはピッタリあっていない樹脂をいくつも押し込む方法です。この方法では歯の内部に応力をため込み、歯根破折の原因となるともいわれているのです。当院では、そのようは根管充填法ではなく、垂直加圧根管充填法のひとつ、CWCT(ContinuousWave Condensation Technique)を用いています。根管とガッタパーチャ樹脂とを接着する「シーラー」には、MTA配合のBCシーラーを使用します。当院で使用する器材はISO規格(国際標準化機構)に準じたニッケルチタンファイル()とガッタパーチャ()です。この規格に準じた器材・材料を使用することでピッタリとした根管充填が可能となります。
根管充填 大臼歯 根管治療後はできるだけ歯を削らない治療 歯が脆くなる 弱くなるので 精密な型どり シリコン印象 セラミック

 マイクロスコープを活用して、歯の形を整えます。これを「形成」といいます。

むし歯は目に見えない細菌の感染症です。

装着するインレーやクラウンに、
・目で見て、歯との間に隙間がある
・舌で触ると段差、隙間を感じる
このような状態では、細菌がその隙間に再感染し、またむし歯になってしまいます。

むし歯治療を成功に導くには2つのポイントがあります。
① むし歯を取り残さないこと
② その後は精密にピッタリと適合した人工歯(インレーやクラウン)をかぶせること
この2つのポイントを満たすべく、マイクロスコープで治療に臨むのです。

精密に形を整えた(=形成)後は、精密に型どりを行います。これを「印象」と呼びます。

精密な型どりで、精密な模型を製作し、その上で、精密なクラウンやインレーを歯科技工士が製作します。

根管充填 大臼歯 根管治療後はできるだけ歯を削らない治療 歯が脆くなる 弱くなるので 術前セラミックポストアンレー 

本症例はむし歯を取り除いても、多くの健全な歯が残っていました。
従来の治療法(保険治療など)では、歯の全周をけずりかぶせる「クラウン」が採用されますが、神経を取った(神経を抜いた、根管治療した)歯は、可能な限り、その歯を多く残した方が、予後が良好です。

セラミックポストアンレー 根管治療後歯をなるべく削らない方法 都内港区内幸町新橋虎ノ門日比谷霞ヶ関歯科歯医者日比谷千代田区 オールセラミックスここで、当院では、歯が多く残っている症例では、歯を可能な限り削らずに治療法として、「セラミックポストアンレー」を採用しています。

詳細は以下のリンクをご参照ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/23346

 

本症例のように残っている歯質(歯)が多い場合は、「セラミックポストアンレー」を装着すべきでしょう。

この方法は、USC(University of Southern California)の教授 Pascal Magne(パスカル マニエ)先生が「根管治療後に歯が破折しない(折れない)ようにするための優れた方法」として推奨されている術式です。

科学的根拠もあり、根管治療後の歯を強固にすることが証明されています。

根管治療後はできるだけ歯を削らない治療 歯が脆くなる 弱くなるので 術後セラミックポストアンレー 

上マイクロスコープ画像は、装着後の状態です。どこを治したのか判別できないほど、自然な仕上がりとなっていることが分かります。当院では、マイクロスコープを活用した精密歯科治療を通して、一生に一度の歯科治療・やり直しのない歯科治療を目指し、日々臨床に取り組んでいます。

宮崎歯科医院 youtubeチャンネル