かみあわせ 原因とは?

宮﨑歯科医院には、かみあわせの不具合を主訴とする患者様が多数来院されます。

「この歯を治療してからかみあわせが悪くなりました。この歯を取り換えて下さい…」

必ずと云っていい位、このお言葉を頂きます。
これまで、多くの歯科医院での治療を経験し、
数々のご苦労を重ねての来院。
遠方より多数の方が来院されます。

その歯の治療を「きっかけに」症状が発現しているため、その歯が「原因」であると推察されるお気持ち、とてもよくわかります。

かみあわせとは、
・上下の歯の接触関係
・歯列(歯並び)
・頭蓋と上顎骨、下顎骨の3次元的位置関係
・全身の姿勢
・生活習慣
・ストレス
と、関連する因子は多岐にわたります。

「その治療をするまでは何もなかったのだから、その治療が原因でしょ?」

たしかにその通りです。
しかし、“その治療だけ”が原因であることは少なく、「きっかけ」であることがほとんどの症例でみてとれます。

かみあわせと全身とは密接な関連があるといわれています。

人は、成長期を終え20歳を越えてからは全身姿勢はゆがみ、ひずみます。

度重なる歯科治療やエイジングなどにより、若いころとは口内の状況も全身の姿勢も異なります。歯だけでなく、身体もひずんでいるのです。

若いころであれば、それをカバーできたところが、エイジングなどにより、その方の許容量を超え、カバーしきれなくなり、なにかを「きっかけ」に発症するのです。

この歪みの原因が、全身姿勢や口内にかかる『力(ちから)』です。
この『力』には、「無理のかかる姿勢」 「くいしばり、歯ぎしり」などがあります。
日中でもくいしばっていることが普通であると思っている方もいらっしゃいます。

これらの力により、身体は消耗するのです。

例えるならば、「車」。
新車で納車した際は、各パーツも新しく、ひずみもなく、快適。
しかし、その車の使用状況により、また、悪路での度重なる使用や傾いた場所への継続的駐車などで、車はひずみます。
車検のたびに、ちいさなパーツを交換。 しかし、ちいさなパーツの交換だけでは補償しきれなくなる時が来る。

「まっすぐ進まないだよね。このハンドルが傾いてるんじゃない?この間治してもらったのに傾いている。ハンドルが悪いんじゃない?交換してよ」

ハンドルの傾きは、本当にハンドルの設置が原因なのでしょうか?

経年的に、車体自体が歪み、それに応じてハンドルが傾いてしまう。
また、4輪のタイヤの擦り減り方の違いで、ハンドルが傾く。
または、そのタイヤをつなぐ軸がひずんでいるために、ハンドルが傾く。。。

原因は多岐にわたります。
それらは、使用していた状況や時間による「ひずみ」が原因なのです。

ハンドルだけを交換するだけでは、車はまっすぐ進むようにはならないのです。

つまり、症状発現の「きっかけ」となった歯だけを治療しても、病状は改善しないのです。

これまで重ねてきた生活習慣、これまでの病歴から、絡み合った多岐にわたる原因因子を明らかにし、一つ一つ解決することでしか、病状の改善はないのです。

かみあわせ治療とは、とても複雑なものではありますが、適正な診査と徹底した問診で、解決の糸口をみることができます。

かみあわせの不具合、大変なご苦労を伴うものです。

多くの患者様を拝見し、そのご苦労、多大なるものと理解しております。

かみあわせの不具合は、いまにはじまったことではありません。
生活習慣、くいしばり、多くの歯科治療により重ねたひずみが一番の原因なのです。
その原因を明らかにするためには徹底した診査と問診が必要です。

こういった「力」の診査には、「写真」が効果を発揮します。
かみあわせの診査には全身、顔貌、口内の写真検査を行います。

つでもご相談ください、きっとお力になれます。