3年目の若手歯科医師です。いつも動画で勉強させてもらっています。
為になる動画を本当にありがとうございます!
質問です!
再根管治療時にGP除去でどうしても綺麗に取りきれない事が多いです。
GPソルベントや超音波を使用してますがなかなか取りきれません。
先生の手技や道具を教えて頂ければ大変嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
これからも先生の動画を楽しみにしてます!
こちらこそ動画をご視聴くださり誠にありがとうございます。
「再根管治療時、どのようにすればガッタパーチャ樹脂をキレイに除去できるのか?」というご質問に回答させて頂きます。よろしくお願い致します。
私見で恐縮ですが、私はGPソルベントを使っておりません。
GPソルベントを使用すると、根管壁にガッタパーチャ樹脂がへばりつき、さらに除去しづらくなりませんか?マイクロスコープで見ると、根管壁にへばりついている状態が良く見えるため、GPソルベントは使用していません。
再根管治療時、ガッタパーチャ樹脂を取り除く際、第一選択は、ゲーツグリデンドリルを使用しています。
ゲーツグリデンドリルのサイズは以下の通りです。
#1で0.5mm
#2で0.7mm
#3で0.9mm
#4で1.1mm
通常の根管治療であれば、根尖で、#35~#40まで拡大されているでしょう。
根管治療を繰り返し、根尖が破壊されているような症例では、#40サイズを超えているようなこともしばしばではないでしょうか。
そのような症例では、上記の#4で、歯質を削らないように、根充材のみを削り取る要領でを根充材を除去します。
そのサイズを#3、#2、#1と下げていくと#1で0.5mmつまり50番のKファイルのサイズまでガッタパーチャ樹脂を削り取ることが可能です。
その後は、あらかじめ撮影したCTやデンタル画像にて根尖のサイズを確認し、それに近い号数Kファイルなどで地道に根尖を穿通します。
また、症例によっては、ニッケルチタンファイルのエンドウェイブを使用してガッタパーチャを除去します。
当院ではボルテックスブルー、エンドウェイブといったニッケルチタン製ファイルを使用していますが、再根管治療症例では、腰の強いエンドウェイブを使用してガッタパーチャ樹脂を取り除いています。
穿通が終われば再根管治療症例もいわゆる「抜髄症例」と同じです。
手順通りに進めています。
手順は当院のyoutubeチャンネルの数ある動画をご参照下さい。
そもそも、再根管治療に至る症例は、適切な根管治療が為されておりません。
根管充填も不十分です。上記の手順で簡単に取り除けるでしょう。
上記の手順で取り除けない、適切な根管充填が為されている症例では、根管治療の適応症ではないのかもしれません。痛みの原因は他にあるのかも?
この回答が先生の臨床の参考になれば幸いです。
(ちなみに、私が教えを頂いた専門医の先生も、GPソルベント系は使用されないそうです。理由は先生がご経験されている通り、私が経験されている通り、取りづらいからだそうです(笑))