ズキズキ痛む 歯の神経を残す 根管治療?どっち?《メール相談》

※ このメールのご相談は、昨日いただきましたメールに回答させて頂きました内容となります。ご入力頂きましたメールアドレスに即日ご返信させて頂いたのですが、パソコンからのメールは受け取ることが出来ない設定になっているようで、何度送っても戻ってきてしまったご相談内容です。

お問い合わせでご入力頂いたお電話にも電話させて頂いたのですが、データ通信専用の電話番号であったため、こちらもご連絡が取れない状況でした。

全くご連絡が取れないため、当院ホームぺージに掲載させて頂き、お気づきいただければ幸いです。

ご相談頂く際は、お名前(苗字、名前)、連絡の取れる電話番号、パソコンからのメールを受け取ることのできるメールアドレス・あるいは設定をご入力頂いた上でご相談頂けます様、切にお願い致します。

メールによるご相談内容

はじめまして。

1週間程前、就寝前に左側の①上下の歯が痛くなり②市販の痛み止めを飲んだものの痛みはまったく引かず、強さを増していく状態でほとんど③眠ることすらできない状態でした。

翌朝、若干痛みは和らいだものの、やはり椅子から立ち上がり歩き始めるなど④動き出すと脈を打つように歯が痛み出し、⑤食べたり飲んだりするとズキズキと痛みが強くなる状態でした。

すぐに近くの歯医者に行き、レントゲン等を撮っていただきましたが、⑥画像上は特に神経や骨等に異常はないとのことで、抗生物質と痛み止めを処方していただき様子を見ることになりました。

⑦薬のおかげか徐々に痛みの強さも痛みを感じる時間も減ってきましたが、今度はピンポイントで左上の1本だけが⑧噛むと激痛走るようになりました。(痛む歯は神経がありますが、その隣の歯については神経がない状態です)

⑨もともと左上の歯は、冷たいものや温かいものご?しみるような状態でしたが、物を噛んだりすることは全く問題ありませんでした。

再度、薬を処方していただいた歯科に伺い診察していただいたところ、神経を抜くしかなさそうだとのことでした。

このように歯を叩いたり、噛んだ時に痛みがでるような状態の場合、神経を抜くしか方法はないのでしょうか?

できれば神経を抜かずに治療できるならしたいと思っています。

お忙しいところ申し訳ございませんが、ご回答よろしくお願いいたします。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。どうぞよろしくお願い致します。

詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。

回答させて頂きます。よろしくお願い致します。

実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。
あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

本メールに、画像を添付させて頂いております。

歯の神経を残せるか否か、根管治療は必要か?神経を取らなくてはいけないか?症状でチェック 診査する方法 メール相談に回答

この画像には、「神経を残せるか否か?根管治療は必要か?」を現在の症状よりチェックする表と、むし歯の進行度合いを示す図が記載されております。

その表中には、頂きましたメール本文中に挿入させて頂いた①~⑨除く)の症状が該当する部分に添付させて頂いております。

ご自身のこれまでの症状を再度確認して頂いた上で、今後どのような治療が必要となるであろうか?のご決断の参考として頂ければ幸いです。

また、添付させて頂きました図表を見て頂く前に、以下のリンクをご参照ください。

「歯の神経を残せるのか?」現在の症状よりチェックする方法
https://miyazaki-dentalclinic.com/24628

歯の神経を残せる場合、残せない場合、どのような状態になっているのか?
歯の神経を取る?とはどういうことなのか?
https://miyazaki-dentalclinic.com/21906

この2つのリンクをご参照頂いた上で、添付させて頂いた図表をご覧頂くと、現在、歯に何が起きているのか?今後どのように対応すればいいのか?が分かるでしょう。
ぜひご参照ください。


詳細に頂いたメールより、当院での推断を以下にご説明させて頂きます。

上記リンクをご参照頂いた上で、以下の回答をお読みいただくと、理解が更に深まるかと思います。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です歯は3層構造です、表層からエナメル質、象牙質、神経となっています。

その表層に、唾液中に存在する細菌が感染し、歯を溶かしながら感染を拡げていく病気が“むし歯”という病気です。

当院でいう、「歯の神経を残す治療」「根管治療(歯の神経を取る治療)」はいずれもむし歯治療であり、“感染した細菌を削り取る”ことです。

① 上下の歯が痛くなり

⇒これは相当な強い痛みを表しています。これだけで、歯の神経に至る何らかの炎症反応があることが分かり、この症状だけで、根管治療が必要であることが推測されます。

② 市販の痛み止めを飲んだ
③ 眠ることすらできない状態

⇒添付させて頂いた表をご参照ください。「痛み止めを服用するほどの痛み=根管治療が必要」です。

こちらのリンクをご参照ください。「歯の神経を残せる症例が感じる症状、歯の神経を取る(根管治療)治療が必要となる症例が感じる症状」について記載されています。世界的に有名なドクターリクッチの文献より引用した信頼できる診断基準です。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012

そこにある根管治療が必要場合の症状として、①~③症状が該当しています。

 

④ 動き出すと脈を打つように歯が痛み出し、
⑤ 食べたり

⇒むし歯の感染は徐々に内部に侵攻します。歯の神経に達すると、歯の神経に強い炎症が起こります。これは侵攻してきた細菌に対抗すべく、歯の内部に血液を供給するためです。狭い歯の神経の在る根管内に血液を供給するため、内部圧力が高まり強い痛みが生じます。

マイクロスコープ 歯の神経を残す治療 根管治療しない 出来るだけ残す 抜かない その根拠 治療法 2

これを「急性の歯髄炎」といいます。この時の痛みはこれに該当するでしょう。

これが進行すると、炎症は歯の先端、歯根の方にまで及び、噛むと痛む、叩くと痛むといった症状が生じます。それがです。


⑥ 画像上は特に神経や骨等に異常はない

⇒急性の歯髄炎の場合、時間の経過が無いと、その周囲の骨の変化は認められます。
よって、レントゲンでは正常な状態に見えることもしばしばです。

⑦ 薬のおかげか徐々に痛みの強さも痛みを感じる時間も減ってきました

⇒薬のお蔭もありますが、感染が拡がると、神経が死んでしまうため、前述のような血流がなくなります。これを歯髄壊死といいます。嘘のように痛みが引くのが特徴ですが、噛んだ時の違和感が残るようです。

⑧ 噛むと激痛
⑨もともと左上の歯は、冷たいものや温かいものご?しみるような状態

⇒この症状からも、この歯はかなり以前より深いむし歯があったことが推察されます。

根管治療が必要となる「不可逆性歯髄炎、歯髄壊死」につきましては、こちらのリンクをご参考ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/24628


上記の病状より、これ以上の感染拡大をさせないためにも、
適切な根管治療を施す必要があるでしょう。

しかし、ネットでは「歯の神経を取り去ると、歯が弱くなる、脆くなる」などの心配を煽る言葉が多く飛び交っております。

大丈夫、適切に対応すれば問題はありません。

問題を先送りするのではなく、問題をしっかりと見据え、適切に1つずつ対処すれば歯はしっかりと治せるのです。

「歯の神経を取らない方がいい?」
https://miyazaki-dentalclinic.com/25887

「歯の神経を取るデメリット、メリット」
https://miyazaki-dentalclinic.com/25908

「歯の神経をとると脆くなる 弱くなる?」
https://miyazaki-dentalclinic.com/25918

「歯の神経を取る 寿命?」
https://miyazaki-dentalclinic.com/25927

今後、おそらく、根管治療が必要となるでしょう。
その根管治療の際、可能であれば2つ、ポイントを押さえて頂きたいと思っております。

① ラバーダムの使用
② マイクロスコープの使用

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
その感染を取り除くためには、ラバーダムというものが絶対に必要となります。

以下に当院のリンクを添付致します。
根管治療のリンクには多くの動画を供覧させて頂いております。
また当院ではYoutubeチャンネルで多くの症例を動画で分かり易く解説させて頂いております。

こちらも今後の医院選びの参考になれば幸いです。ぜひご活用ください。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

「良い根管治療とは?」
https://miyazaki-dentalclinic.com/25051

 

 

「宮崎歯科医院の根管治療」
https://miyazaki-dentalclinic.com/14599

「宮崎歯科医院のYoutubeチャンネル」https://www.youtube.com/c/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%AF%E7%A7%91%E5%8C%BB%E9%99%A2


回答は以上となります。

当院の受付スタッフに申し伝えておきます。
何かございます時は、当院までご連絡ください。
03-3580-8110

この回答が、少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)
必ずご一読ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

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