3mix 治療後 歯がズキズキ、噛むと痛い

ご相談内容

初めてメールを送らせて頂きます。

私は2019年6月に、虫歯が神経に達しているc3の状態の虫歯(左側奥歯第7歯)を、神経を抜かない治療3mix法で治療してもらったのですが、治療後も、左側奥歯を強く噛み合わせると鈍い痛みがあるという違和感がずっと続いていました。

(3mixの治療前は、何もしなくてもズキズキしていて歯を強く噛み合わせる事もできなかったので、ましにはなったのですが、違和感がずっとありました。)

しかし、治療して貰った医院に話し、レントゲンを撮ると、綺麗に再石灰化していて3mixの治療は成功していますとの事でした。

幸い、奥歯を強く噛みしめなければ違和感を感じることは無く、忘れてしまう程で、痛みなどは全く感じる事は無かったです。

なので、違和感を感じながらもそのまま生活してきました。

ですが、ここ数日、そちら側で物を直接噛んでいなくても、何か物を食べて、しばらくしたら、その部位を噛み合わせると、口の中が清潔な状態の時よりもズキズキ(じんじん)と痛む感じがします。

前医院の先生は3mixが成功したと言ったのですが、おかしい状態なのは間違いないのですが、これはどの様になっている状態だと推察されますでしょうか?

2019年6月の、3mix法での治療前に、何もしていなくてもズキズキ、ドクドクと歯が脈打つように鈍い痛みを感じていたので、その時点でもう歯の神経が不可逆性歯髄炎になってしまっていて、3mix法をしても、歯髄炎は治らなかったと推察されますでしょうか?

この場合もう神経を残せる可能性は無いでしょうか…?

神経を残せる方法があるならどうしても残したい思いがあり…。

お忙しい中をすみません。もし可能であれば返信をお待ちしております。どうかよろしくお願い致します。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。
どうぞよろしくお願い致します。

詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。
回答させて頂きます。よろしくお願い致します。

実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。
あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

歯科治療について、または歯の神経を残す治療について大変勉強されているご様子。
その的確な診断に驚いております。

痛みの経緯につきまして、大変分かり易くご解説頂きありがとうございます。

『ドックベストセメント 3mix 失敗をMTAで治療し神経残す』
https://miyazaki-dentalclinic.com/24681

『3mix 歯科 根管治療の1症例』
https://miyazaki-dentalclinic.com/24755

『ドックベストセメント(ドックスベストセメント)痛い…当院の見解』https://miyazaki-dentalclinic.com/25941

当院では、ドックベストセメント、3-mixなど、歯の神経を残す治療の失敗症例を大変多く拝見しております。

また、歯の神経を残す治療に関するお問い合わせを大変多くいただきます。

上記リンクは、そのようなお問い合わせにお答えできる内容になっているかと思います。

ぜひご一読頂き、ご参考くださることで、頂いたご質問に対する回答になるかと思っております。

「歯の神経を残す治療」には大切なポイントがあります!
「ラバーダム」です。治療の際、ラバーダムはご使用されましたでしょうか?

『歯の神経を抜かないで残す 3つのポイント』につきまして、以下のリンクで動画で分かり易く解説しております。ぜひご参照下さい!


では、神経を残す治療を上記のように適切に行って頂いた上で、以下の点について確認させて頂きたいと思っております。

まずは、今感じている、これまで感じている「痛み」が、本当に「むし歯」によるものなのか?を確認する必要がありそうです。

歯の痛みの原因は3つです。
・むし歯
・歯周病
・かみあわせ(食いしばりや歯ぎしり)

冷たいものや温かいものが染みるといった症状もあったでしょう。

頂きました文章を拝読いたしますと、「強く噛み合わせると」という文章が、ほぼすべての痛みについて回っているようです。

むし歯が深いと、噛んだ時の痛みや違和感につながる場合があります。

また、寝ているときの無意識の「かみしめ」や「くいしばり」、「歯ぎしり」をすることで、深いむし歯の時と同じような症状を呈することがしばしばです。

「しみる」
「噛むと痛い」
「ジーンとする」
「鈍痛」

などなどです。

これまで感じた痛みが、むし歯を治療したことによるのなのか?はたまた、かみしめなどによるものなのか?を診査診断する必要がありそうです。

もし、これらの痛みが、不可逆性歯髄炎や歯髄壊死なのであれば、レントゲンやCTなのである程度の鑑別診断はできるでしょう。

また、マイクロスコープとラバーダムを装着した上で、再治療に臨み、歯の神経を実際に拝見すれば、歯の神経の炎症状態、その生死を見極めることが可能となるでしょう。https://miyazaki-dentalclinic.com/24264

頂きました詳細なるメールからは、「かみあわせの状態」を読み取ることができないため、推測の域をでることができません。ぜひこちらをご参照下さい。

噛み合わせチェックポイント
https://miyazaki-dentalclinic.com/11517

そのうえで、以下のリンクをご参照頂くと、ご自身の病状を推し量ることが出来るかもしれません。

『当院で行った歯の神経を残す治療が上手くいかなかった症例について。その「生存率とは?」』患者さまに頂いたご質問に回答させて頂いております。ぜひご参考下さい。
https://miyazaki-dentalclinic.com/26511

むし歯の進行と歯の神経の炎症・感染・壊死の状態 歯の神経を残す治療 根管治療について 3

もしむし歯が残っており、その感染が徐々に広がっているのであれば、徐々に炎症が起き、徐々に神経は壊死します。

早期の治療介入で、部分断髄や歯頚部断髄を行うことで、一部分でも神経は残せるかもしれません。

歯頚部断髄法についてはこちらをご参照下さい。
https://miyazaki-dentalclinic.com/26325

実際に拝見していないため、推測の域を出ず、ご期待に沿った回答となっているのか心配でなりませんが、この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

当院のYoutubeチャンネルにて、多くの症例を供覧させて頂いております。ぜひご活用下さい。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)
必ずご一読ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

《当院からのお願い》
多くの患者様より切なるご相談を頂いております。
できる限り多くの患者様にお応えできます様、お1人様につき1通のメール回答とさせて頂いております。
さらなるご質問メールに関しましては、拝見していない立場で無責任な回答となりかねないため、当院として遠慮させて頂いております。もし、当院がお近くの患者様であれば、さらなるご質問につきましては当院までお越し頂き、拝見させて頂いた上でお答えさせて頂きたいと思っております。ご理解ご協力頂けますようお願い申し上げます。