当院の根管治療

根管治療 イスムス

1965年 Dr.Kakehashiらが、歯髄(歯の神経)の治癒に最も影響を与える要因は細菌であるという論文を発表して以来、根管治療の最重要課題は、根管内の無菌化とされてきました。よって治癒しない根尖性歯周炎は、細菌が原因となります。

根管内の無菌化のために、歯の根管内に感染した細菌を機械的に除去(削り取る)し、化学的に洗浄(次亜塩素酸)し、根管内に水酸化カルシウムを貼薬します。

しかし、根管形態は複雑であり、根尖3mmでは側枝や分岐をしており、上顎第一大臼歯の近心根では90%で、下顎第一大臼歯で近心根では80%で、上下顎小臼歯では30%でイスムスという無菌化を困難にする異常な根管形態を示しています。

宮崎歯科医院では、ラバーダム防湿のもと、拡大視野とCTを適切に使用した上で根管治療を行います。このようなオプションにより以前より成功率は高まっていますが、難治性を示し、痛みが改善しない症例があることも事実です。

そのような症例には、外科的なアプローチ(歯根端切除術)や抜歯も治療法の一つとして考えなくてはなりません。

―宮崎歯科医院について― 舩井(船井)幸雄先生の著書「退散せよ似非コンサルタント」(52頁の超プロの5条件で紹介される)や 私の知った良い歯科医師(歯医者)、信頼できる歯医者・名医として紹介され、インプラントかみあわせ(顎関節症)治療で多くの患者さまを拝見する歯科医院です。関東 東京都内、内幸町、虎ノ門、新橋、霞ヶ関、神谷町、港区、千代田区だけでなく関東近県、全国から患者さまが来院されるため、ご来院の際はお電話・メールにてご予約いただけますようお願い致します。インプラントかみあわせだけでなく、マイクロスコープCT撮影ラバーダム防湿を駆使した最先端根管治療ホワイトニング審美歯科メタルフリー予防歯科・親知らずの抜歯・歯周病治療・一般むし歯治療など、痛くない麻酔、痛くない治療で行っております、安心してご通院頂けます。セカンドオピニオンやご相談、メール相談も多数頂いておりますのでお気軽にご相談ください。

 

再根管治療について

根管治療は、症状がなければ、4年の観察期間を設けることを薦める論文があります。
そのため、レントゲン像だけで再根管治療の治療介入の決断をするべきではないと考えられています。

アメリカ歯内療法学会(AAE)では、レントゲン所見に加え、臨床症状や口腔内での機能状況を総合して治療介入を決定するのが望ましいとしています。

再根管治療に関する診査・考察すべき事項として、以下のものがあります。

・歯冠部
歯冠修復物は除去できるか?
クラウンの適合性をチェック
歯冠は割れていないか?

・根管口部
根管は閉塞していないか?
見落としている根管はないか?
築造体やポストは除去できるか?

・根管系
拡大洗浄不足
側枝や根尖の分岐
根管充填の質(アンダー、オーバー、気泡)
根管充填材の材質
穿孔の有無
レッジなど本来の根管からの逸脱
器具の破折

我々歯科医は、上記について、以前行われた治療の失敗の確実な要因を推断します。
そして患者様の利益を考慮したうえで、以下より最適な方法を決定します。

再根管治療の選択肢として以下の方法があります。

・経過観察
症状がなく、補綴物(クラウンなどのかぶせもの)を製作する必要がない、
病巣が減少傾向にある場合。

・非外科的再治療(再根管治療)
根管治療が可能な状況にあり、補綴物に問題がある、外科処置ができない

・外科的再治療(歯根端切除術)
根管治療の質は良く再根管治療では改善が認めらない

・非外科的+外科的再治療

・抜歯
重篤な歯周病を伴っている、残存する歯が乏しい、破折している、予知性に乏しい

非外科的再治療(再根管治療)は、外科的再治療に先駆け第一選択の治療として行います。外科的再治療は、根尖部へのアクセスが不可能で再治療がすでに行われ失敗に終わっている場合に行うべきであり、非外科的再治療と合わせて行うことで予後が良いものとなります。

再根管治療は、はじめて行う根管治療(initial treatment)に比べて治療の成功率が劣ります。そのため、画像診断、臨床症状から治療介入が必要か否かを判断することはもちろんのこと、患者様に不利益を与えずに病変にアプローチし解決できるかを考えなくてはならなりません。

残念ではありますが、根管治療に100%の治癒はありません。
しかしながら、適切なる診査・診断・処置を無菌的に行うことで、可能な限り100%に近づけることは可能です。

 

 

根管治療の成功率 #根管 #根幹 #成功率 #宮崎歯科医院

むし歯が、歯の神経にまで及ぶと、歯の神経の治療すなわち根管治療が必要となります。

根管治療は、「はじめての根管治療 Initial tretatment」と「再根管治療 Retreatment」に分けて考えられています。

現在、根管治療の成功率は、その論文の詳細により異なるが、以下のように捉えられています。

「病変のないはじめての根管治療(未処置の根管への治療)」の成功率は、約90%。

「病変のあるはじめての根管治療」の成功率は、約80%。

「再根管治療」の成功率は、約70%。

「外科的根管治療」の成功率は、約90%。

「再根管治療」では、オリジナルの根管形態が失われている場合、その成功率は47%まで下がり、根管形態が保持されている場合は、87%まであがるといわれています。そのため、可能な限り、はやめに再根管治療をしたほうが予後が良いといえるでしょう。

外科的根管治療では、従来の「裸眼」による成功率は59%であるのに対して、マイクロスコープを使用した方法は94%と高い成功率を達成できると報告されています。

上記以外に根管治療の成功率に影響を与える因子として、
・根尖病巣の有無
・レントゲン上の根尖透過像の有無
→有りで20%成功率が下がる
・5mm以上の根尖透過像は予後不良
・根管充填の質
→根尖から0~2mm以内で根管充填されているものが成功率が高い。
→根尖オーバーと2mm以上アンダー(足りない)は成功率下がる。
→気泡の有無(緊密なる根管充填が大切)
・精密で適合の良いクラウンは予後が良好

因果関係は示されていないが、明らかに成功率に影響を与える因子として、
・ラバーダムの使用
→つまりは、ラバーダムが使用できない歯肉縁下カリエス(極度に進行したむし歯の症例)は、適切な根管治療が不可能であるため、予後が不良となりやすい。
・適切なる根管内部の拡大清掃(IBFより3号以上拡大)

根管治療に100%の成功率はありません。可及的に成功率を上げるためには、術中・術後の無菌的処置、配慮が不可欠でしょう。そしてなによりも患者様の予防・定期検診が、根管治療自体をしないで済むことに多大なる影響を与える因子となるのです。

また、こんな比較をした論文もあります。
①根管治療をした場合
②根管治療はせずに抜歯してブリッジにした場合
③根管治療はせずに抜歯してインプラントにした場合
①~③の成功率を比較した場合、
②のブリッジにした場合より、①の根管治療あるいは③のインプラントにした場合の方が成功率が高かったとする結果が得られています。これらは単純な比較は困難ではありますが、ひとつの指標とすることはできるかもしれません。

宮崎歯科医院では、無菌的配慮のもとラバーダム、マイクロスコープ・拡大鏡の拡大視野下で治療します。


(世界基準の臨床歯内療法 医歯薬出版 より引用)

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CTの有用性

レントゲンとは異なり、対象部位を3次元的像でとらえることのできるCT診査。

「やってみたけどやはりだめでしたね。では違い方法でやってみましょう。」
という従来の診断的治療では、患者さまの時間的、精神的、費用的、不利益が生ずる場合もありました。

しかし、CTの登場により、治療前の診査の段階で、術後の予後や正しい治療法の選択がより正確に行えるようになりました。

しかしながら、従来の診査が基本であり、CT撮影の乱用はいけません。

アメリカ歯内療法学会は2010年に、患者のリスクを超えるメリットがあるときのみCT撮影を行うべきであると発表しています。

宮崎歯科医院では、この原則に基づき、患者様へご説明させて頂いております。

神谷町、虎ノ門、虎ノ門ヒルズ、霞ヶ関、東京、関東、信頼できる歯医者、歯科、宮崎歯科医院。

インプラント、根管治療、かみあわせ(噛み合わせ)咬合治療、歯周病、矯正、審美歯科治療、ホワイトニング、金属アレルギーに対するメタルフリー治療、無痛(痛くない)麻酔、治療をCT、マイクロスコープを駆使して挑む。舩井(船井幸雄)先生の良い歯医者としてホームページや著書にて紹介された経緯をもつ。セカンドオピニオン、メール、いつでもご相談下さい!

治療後の痛み(根管治療)

インプラント治療の前に、徹底した根管治療でしょう。

先日、ご紹介により千葉から来院された患者さん。
根管治療後に痛みが取れず、担当医にその旨つたえると、大学病院での抜歯を勧められ、紹介状を渡されたとのこと。

拝見すると、2つある根管のうちの一つを見落としており、その治療がされていないことが痛みの原因であることがマイクロスコープとCTで確認できました。

適切なる根管治療により、症状は消退。抜くことなく治療が終わりました。

 

根管治療を受けた65%の患者さんには、何らかの痛みや深い症状が認められるとされています。ご経験のある方がほとんどではないでしょうか?

痛みや深い症状を感じた患者さんの20から25%は鎮痛剤が必要であり、鎮痛剤でも効果がない重度の痛みを経験することもあるという論文報告があります。

痛みのピークは12時間以内で、ほとんどは48~72時間以内に治まり、長くても7日間で治まるとする報告が多く、痛みの原因は、歯の根尖部への機械的、化学的、細菌学的刺激によるものです。

術後には必ず生ずる痛み。宮崎歯科医院では、「麻酔が切れた後、痛みが生ずる可能性が強く、2~3日間続きますよ」とお話ししています。

痛みは、治療中の術式の不備によっておこるものではなく、治療の予後にも関係しないことを付け加えると患者さんは安心されて通院できるようです。

現在日本では、北米の根管治療専門のスタンダードとなっている治療レベルには至っていないのが現状です。

・ラバーダムを使用しているか?
・マイクロスコープあるいは拡大鏡を使用しているのか?
・手用ファイルだけでなく、Ni-TI(ニッケルチタン)ファイルを使用しているか?
・CT撮影をしているか?
・根尖0.5mm~2mmの範囲で根管治療をフィニッシュしているか?

これだけではありませんが、どのレベルで根管治療をしているのか?

私もそうですが、常にレベルアップに努める必要が歯科医師にはあるようです。

神谷町、虎ノ門、虎ノ門ヒルズ、霞ヶ関、東京、関東、信頼できる歯医者、歯科、宮崎歯科医院。

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マイクロスコープは虎ノ門神谷町霞ヶ関宮崎歯科医院

当院ではすべての治療において拡大鏡を使用します。また根管治療ではマイクロスコープを必須といえるでしょう。



ラバーダム防湿下
根管治療を行います。



根管治療に関わらず、常に拡大視野にて治療を行います。裸眼では正確な治療は困難です。拡大鏡(サージテル)の拡大視野は、(5倍、10倍)拡大です。

さらに精度の問われる治療には、マイクロスコープを使用します。

3次元を2次元に落とし込むレントゲン。重なっては診えないところもあるでしょう。
新しい目で診る CT。
根管治療、インプラント治療だけでなく、すべての治療で必須の機器。
我々歯科医師だけでなく、患者様の「目」となるCT撮影を生かした治療を行います。

 

根管治療したのに痛む

以前にもブログにてご報告した症例。

他院にて根管治療(神経の治療)を施し、銀の冠をかぶせたけど痛い、、、とのことで当院を受診されました。

CTの術前診査にて、4根管を確認。ラバーダム防湿を行い、根管治療を開始。

4つの根管(神経)のうち、3つが治療され、1つが治療されておらず、痛みの原因となっていました。

拡大視野にて確実に根管治療を行い、痛みが消失。

次回、再度銀の冠をかぶせて終了になりそうです。

患者様より、「治療してもらったのに、見落とすってことあるんですか?」とのご質問。

「裸眼での治療にはある一定の限界があるかもしれません」と回答させて頂きました。

なにはともあれ、痛みがなくなって本当に良かった(^^♪

歯の神経は複雑怪奇。
治療には精度が求められます。

CT、ラバーダム、マイクロスコープ、拡大鏡などの機器を駆使して治療にあたれば、その予後も明るいものとなるでしょう。

神谷町、虎ノ門、霞ヶ関、東京、関東、信頼できる歯医者、歯科、宮崎歯科医院。

インプラント、根管治療、かみあわせ(噛み合わせ)咬合治療、歯周病、矯正、審美歯科治療、ホワイトニング、金属アレルギーに対するメタルフリー治療、無痛(痛くない)治療をCT、マイクロスコープを駆使して挑む。舩井(船井幸雄)先生の良い歯医者として紹介された経緯をもつ。セカンドオピニオン、メール、いつでもご相談下さい!

根管治療の難しさ

歯の神経の走行です。非常に複雑ですね!
むし歯が神経にまで至ると、この複雑な神経をすべて取り除かなくてはなりません。

そのため、はじめての神経の処置がとても大切です。
初回の神経の治療の成功率は90%以上ですが、2回目以降では70%以下へと下がります。

この90%の成功率、70%の成功率の条件として、ラバーダム防湿があるのです。 

このような複雑な走行を明確にするために、CT撮影が効果的です。

当院では、すべての症例にラバーダム防湿を行い、CT撮影を適宜行います。

安心確実な神経の治療(根管治療)。歯を抜かずに残すには不可欠な治療法でしょう。

 

マイクロスコープ

マイクロスコープ拡大鏡CT撮影ラバーダム

今後の歯科治療には必須の最新診療機器でしょう。

右レントゲン写真は、他院にて治療後、痛みが引かず、当院を受診された患者様のレントゲン写真です。


レントゲン写真では明確な異常所見は見られません。


そこでCTを撮影を行います。

通常この歯は、歯根が2本あり、神経(根管)は、3本、4本、あるいはつながっている場合があります。

そのために、裸眼による治療では、小さな根管は見落としがちとなるようです。それが痛みの原因となります。

そのため、宮座歯科医院では、レントゲン撮影に加え、CT撮影診査、拡大視野(マイクロスコープあるいは拡大鏡)で治療を行っております。


CT画像では、4根管(4つの神経の存在)が疑われます。

右写真は、ラバーダム防湿をした上で根管治療を行っている途中のマイクロスコープ画像です。この画像は、裸眼と比較して、約12.5倍拡大です。

裸眼では見えない赤い線の位置に、4つ目の根管( 神経)をみつけることができました。

これが痛みの原因となっていたようです。
裸眼では診ることのできないものを、拡大して診て、処置ができる「マイクロスコープ」。

宮崎歯科医院では、すべての診療において、「精度」を求めます。
すべての治療で「拡大視野」にて治療に臨みます!

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CT 必須です!

ここ10年の歯科医療の進歩は目覚ましいものがあります。
以前であれば、『なんとか頑張って、抜かずに残してみましょうね!』という言葉のもと、患者様とともに治療に臨むこともしばしばでしたが、最新の診査機器、治療機器のもとでは、診断の「グレーゾーン」がなくなり、徹底した診査を最新の機器で行えば、その治療の予後は明白なものとなっています。

『なんとか頑張って、抜かずに残してみましょうね!』という歯科医師の言葉はとても、優しく心に鼻響く、素敵な言葉ですよね。でも、いまでは必要のない言葉なのかもしれません(笑)。

宮崎歯科医院では、すべての診療において、拡大鏡(5から10倍拡大率)を用いて、治療前にCT撮影を行い治療に臨みます。原因が明確となり、当然「がんばろう!」という名の無駄な労力は必要なしの治療ですね。

上のレントゲン写真は右上小臼歯部の歯を撮影しています。当院はデジタル撮影のため、被ばく量も格段に少ない身体に優しいレントゲン装置ですが、アナログ式に比べ、その画像はくっきり明確です。確実なる診断に寄与しています。

レントゲン写真は硬いものがより白く、軟らかいものが黒く描写されます。よって、硬い組織を扱い歯科領域においては、「黒く描写される」ことは「病巣」を疑うこととなります。黄色線で囲ったお部位、なにもないように見えますが、患者様は違和感を訴えていらっしゃいました。歯肉はMaynardの分類でもしっかりとした分類に属しており、触ると違和感、見た目は健康そのものです。

そこでCT撮影を行います。
右写真がその分析画面です(クリックで拡大ができます、ご覧ください)。

従来のレントゲン撮影は 3次元を2次元に落とし込むために、重なり合った部位、その厚みや正確な立体像は読み取ることができません。そのため我々歯科医師は、これまでの症例との重ね合わせや臨床経験より疾患を推断し、治療に臨むため、いうならば「経験にもとづく勘だより」の診断となることがありました。

右写真は、横と前からのCT画像を拡大したものです。黄色写真で囲まれた部位に「黒く描写された病巣」がはっきりと映し出されています。

レントゲンでは重なりわかりづらかった部位も、CTでは明確に見て取ることができます。

病巣は拡大傾向にあったため、早期に抜歯。抜歯した歯を精査すると、マイクロクラックが 2本歯根に認められました。そこからの感染により歯槽骨の吸収(歯を支える骨がとけてなくなる)がおこり、患者様は違和感を訴えていらっしゃいました。

CT診査は、我々歯科医師の目となるだけでなく、患者様にもわかりやすい「目」となります。

宮崎歯科医院では、インプラント治療、根管治療(歯の根っこの治療、神経の治療)、歯周病治療には、CT診査を必須のものと考えています。

当院にはCT診査機器、拡大鏡などの最新機器を導入し、治療に臨んでいます。