インプラントのブログ

抜歯の際に骨を残すには?骨を温存する治療とは?

歯が折れたり、むし歯が深く進行して歯を支える歯槽骨へと炎症が波及することで、やむなく抜歯せざる得ないことがあります。

そんな時、すぐに抜歯はせず、考えてください。
「抜歯はしなくてはいけないけど、そのあとはどうやって治していこうか?」

抜歯をすれば、「歯」だけでなく、その支えとなる歯槽骨も失います。ただ抜いてはいけません。

ブリッジの支えとなった歯が折れてしまい、周囲の歯槽骨が失われています。こんなとき、ただ抜歯してはいけません。


①の図は正常な歯ー歯槽骨ー歯肉の関係図です。歯肉は2mmほどの厚み、歯は歯槽骨で支えられています。歯周病やむし歯で歯槽骨が溶けてなくなると、抜歯が必要となります。その図が②です。歯根を支える歯槽骨は溶けてなくなり、高さが低くなっています。

③の状態で、そのまま抜歯をすると、約1カ月ほどで④の状態となります。抜歯をすることで、歯を失うだけでなく、それを支える歯槽骨も失ってしまうのです。抜歯した後は、入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの治療法で歯をつくります。

④の状態に、インプラント治療をすれば、歯槽骨が不足し、⑤のような状態となります。インプラント治療が上手くいきません。インプラントをするためには骨を再生させる手術が必要となり、時間(1年以上)と費用(GBR法)が非常にかかります。また、ブリッジをしても、歯が大きく長くなり、見た目も悪く、清掃もしづらい環境となってしまいます。

抜歯するときは、⑦図のように、歯槽骨を再生させる手術が大切です。抜歯と同時に人工骨(β-TCP)やテルプラグ(アテロコラーゲン)、バイオメンド(人工膜)といった再生材料を使用して、傷口に血液の溜まり易い環境をつくります。血液は、歯肉・歯槽骨をつくります。⑧のような歯槽骨が再生します。

このような歯槽骨、歯肉の状態であれば、ブリッジ治療(⑨)、インプラント治療(⑩)は審美的にも機能的にも上手くいきます。違和感の少ないブリッジや安全確実なインプラント治療は、抜歯から始まります。抜歯の成否が治療の成否を分けるといっても過言ではありません。




歯槽骨をグラスに例えます。
グラスに歯が支えられていますが、グラスが割れてしまうと、歯を抜かなくてはなりません。グラスには、割れたところまでしか水は溜まりません。つまり血液もそこまでしかたまらず、血液が歯槽骨に代わるため、ただ抜いてしまうと抜歯と共に歯槽骨が無くなてしまうのです。そのならないためにも、グラスを補修したり、グラスの中に人工骨を入れて血液が溜まり易い環境をつくってあげます。すると歯槽骨は再生、ブリッジ治療やインプラント治療が上手くいくようになります。



ただ抜歯してしまっては歯槽骨はなくなりインプラント治療がしづらい環境となっていましたが、抜歯と同時に骨をつくることで、歯槽骨が3カ月で再生されました。3カ月後にはインプラント治療を施術することができました。


カ月後のインプラント治療時の手術報告です。上写真をクリック頂き、当院の治療実績をご覧ください。歯槽骨は元通りに再生され、20分ほどのインプラント治療で手術は終了です。

 

 

 

乳歯が生えている 抜けたらインプラント?

私は24歳ですが、1本だけ永久歯が生まれつき無くて乳歯が生え続けています。

そういう人ってけっこういますか?

もし乳歯がだめになったらインプラントにするのでしょうか?

コメントありがとうございます!

結構いらっしゃいますよ!

ぜひその乳歯、大切にして下さいね!

そうですね、両隣を削るブリッジ、両隣に引っ掛ける入れ歯より、インプラント治療、良いですね!

参考になりそうなリンクを添付しておきます!

ご活用下さいね!

『ブリッジができない?インプラント?入れ歯?』
https://miyazaki-dentalclinic.com/16315

『ブリッジ治療について』インプラント治療との比較
https://miyazaki-dentalclinic.com/16981

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

 

 

 

下7番にインプラントは必要か?

当院のYoutubeチャンネルの動画に頂いたご質問に回答いたしました。ぜひご活用下さい!

いつも拝聴しております。丁寧で分かりやすい動画とても参考になります。

お陰様で歯科偏差値がかなり高くなったのでは自負しています笑

動画の中で先生でも奥歯が無く、そのままというのは驚きと、どこか変に安心?してしまいました。

なぜなら、私は先日、下の左側7番を抜歯し、6か月後頃にインプラントを検討している為です。

その抜歯した7番は15年ほど前に神経を抜き、ぐらぐらした状態がここ数年続いており、歯根も割れ、ポケット深さも10mmを超えており、痛みもあり、何とか根管治療で頑張ってきたのですが、歯科医師の先生と相談の上、抜歯に至りました。

 質問ですが、抜歯したままでは、反対の上の7番が伸びてくる可能性が高く、他の歯(特に下の6番)との干渉、噛み合わせ、特に隣の6番をはじめとする他の歯の寿命を短縮させてしまう等、様々な影響があると思います。

先生はその様な症状はあまりないという事なのでしょうか?

 又、インプラントは今後埋入しない予定なのでしょうか?

その場合の理由や考え方も伺いたいところです。

 私は、今7番1本だけが無い生活でも特に不便を感じず、インプラントの必要性について悩んでいる所です。

勿論インプラントを入れる事は一つの正しい選択肢であるとも考えています。

因みに今、歯が下がってこない様に、上の7番と6番をワイヤー固定している状態です。

フロスが入らずもやもやしています笑

コメントありがとうございます。

偏差値70(笑) ご活用頂ければ幸いです!

回答させて頂きます。

私が抜歯したのは左下7番目です。

約30年使用しました。歯根破折で先輩歯科医師に抜歯して頂きました。

お知らせ頂いた所見と私も同じです。数年歯茎が疼き、歯肉が腫れたりしていましたがそれほどの痛みはありませんでした。

「抜歯したままでは、反対の上の7番が伸びてくる可能性が高く、他の歯(特に下の6番)との干渉、噛み合わせ、特に隣の6番をはじめとする他の歯の寿命を短縮させてしまう等、様々な影響があると思います。」

「歯が伸びてくる、歯が移動する」

確かにそのような状況となる可能性のある患者様、いらっしゃいます。

そのような患者様は以下の通りです。

①全体にわたり歯周病が進行している

②歯が複数失われている

③かみしめが強く、そもそも本来生えるべき位置にまで歯が生えていない

 

①歯周病の場合、その病状の進行で、歯が大きく動きます。

出来る限り支えとなる歯があることで、残っている歯を助けたいところです。

②も同様でしょう。残っている歯に負担をかけないためにもインプラントは有用です。

よく抜歯したままにしておくと反対側が伸びるという歯科医師の先生がいらっしゃいます。

それは③のような状況をおっしゃっているのでしょう。

私はかみしめしていません。また、正常な位置まで歯が生えており、歯周病などもありません。そのため、それ以上生える、伸びることはありません。

生体は、傷を適正に治します。

指の先をえぐったとしても、膨らんで治るなんてことはありません。元ある位置まで適正に治ります。

歯も同様です。適正な位置に歯があるのであれば、歯周病や過剰な負担がかからなければ、歯の位置は変わりません。倒れたり、伸びてきたりすることはないはずです。

そのため、私はインプラントを必要としていません。今後もインプラントはしないと思います。

でも、7番にインプラントをお勧めする症例もございます。

歯周病でもなく、かみしめがそれほどひどくない症例でもです。

それは、すぐ手前の歯6番が、「根管治療済みの歯」である場合です。

あるいは、反対側、右側に同じく「根管治療済みの歯」がある場合です。

(ちなみに、私はこのどれにも該当しない症例です)

根管治療済みの歯は、負担過重になることで、将来折れてしまう可能性を秘めています。

私も感じておりますが、1本ないと、反対側の使用率が高くなりますよね(笑)

少し使いづらさを感じつつも、生活に支障のないレベルといった感じです。

根管治療済みの歯が多数あるのであれば、たとえ支障がなくても、インプラント治療は有益な治療といえます。患者様にはその旨お伝えしております。

実際に拝見していないため、私の意見は参考程度として下さいね。

一番わかっているのはご担当頂いている先生です。

ぜひ十分にコミュニケーションをとっていただき、治療に臨んで頂ければ幸いです。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

 

 

あなたのインプラント大丈夫?

皆さんが受けたインプラント治療、これから受けようと思っているインプラント治療、大丈夫ですか?

消費者トラブルを扱う「国民生活センター」が発行した書面の見出しの言葉です。ドキッとさせる言葉ですよね。

現在、全国の歯科医院の約30%でインプラント治療が行われているそうです。

そのインプラント成功率は97%。ほぼ成功するといってもいいでしょう。

しかし3%は何らかの問題を抱えているという実際もあります。

その原因は、患者様と医師とのコミュニケーション不足、説明したしないといったこと。あとは担当する歯科医師の知識技術の不足にあるようです。

当院では数多くのインプラント治療の手術の様子を配信しております。

この動画はインプラント治療の「型どり」の様子です。

本症例の手術の様子につきましては、以前配信させて頂きました動画『抜歯即時インプラント手術のご説明 実際の治療の流れ』をご参照下さい。リンクを添付しておきます!

「インプラント治療とはどのようなものなのか?」につきましては、当院のyoutubチャンネル『再生リスト』より『インプラント治療』をご選択頂き、ご活用頂ければ幸いです。

インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋入設置して、人工歯を創り上げる治療です。ブリッジや入れ歯と比較して、残っている歯を削ったり、引っ掛けたりしないため、残っている歯に優しい第2の永久歯と呼ばれています。

ただ、骨に人工の歯根?なんていうと、びっくりしますよね。

人は未知のものに不安を感じるものです。それがどんなに便利で有益であったとしてもです。敵としてみなしてしまいます。

でも、これ以上、歯に負担を掛けないためにも、インプラント治療はメリットの多い、メリットばかりの治療です。

この動画では、そんな未知なるものに光を当てて、未知を既知に変えることで、新たな前向きなチャレンジをして頂きたいと願っています。

彼を知り己を知れば百戦殆あやうからずです!

この動画をきっかけに、ぜひ近隣の歯科医院へご相談いただき、しっかりと治療に臨んで頂ければ幸いです!

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

歯が折れているから抜歯?歯を抜かない再根管治療《ノーカット45分》

この動画は以前配信した『【知らないと損】インプラント治療は“簡単には?”するな!』のノーカットバージョンです。

ご覧になっていない方は、ぜひ先にそちらをご覧下さい!
ご理解がさらにさらに深まります!
https://youtu.be/YVJe_bm3nHg

この動画の内容は、他院にて抜歯と診断・宣告された歯の治療の様子です。

なぜ抜歯と診断されたのか?

なぜ抜歯と診断されたにも関わわらず、当院では抜かずに治すことが出来たのか?

その違いは何か?

抜歯と診断された原因は何か?どうやって治療を行ったのかについて、上のリンク『【知らないと損】インプラント治療は“簡単には?”するな!』で詳しく解説しています。

この動画はその治療の様子のノーカットバージョンです。

当院での治療の様子や治療方法など、詳しくご覧になりたい方はぜひご参考下さい。

最近では、歯科関係者の方々から、マイクロスコープを活用した歯科治療についてのお問い合わせを大変多く頂きます。この動画をぜひご活用下さい!

本動画のタイムスケジュールです。

00:05 ラバーダムの装着
00:50 本症例が抜歯と診断された理由
01:20 CT所見
01:47 術前の歯面の洗浄と消毒
02:46 コンポジットレジンの土台を外し始める
05:43 土台を外し、齲蝕検知液で染色診査する
06:09 髄床底の精査
06:50 髄床底の整理
09:10 髄床底の状態、根管充填の状態
10:02 ゲーツグリデンドリルドリル 根管充填材を取り除く
11:30 なぜ今回治療が必要となったのかを解説
15:24 Ⅽ+ファイルで穿通
21:38 近心頬側根 MB1 根管治療されていなかった根管を穿通
24:01 SEC01 ストレートラインアクセス
29:15 ニッケルチタン製ファイルで根管清掃
33:04 MB2穿通拡大開始
37:48 根管清掃ほぼ終了、患者様へ現状ご説明
42:15 次回根管治療終了、次回の治療内容について
44:44 根管治療終了とエンディング

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

 

 

7番抜歯 親知らず移植 入れ歯?

上の親知らずがあるのですが抜歯放置より上の親知らずを下の七番に移植した方がよいでしょうか?

現在下七番の抜歯を薦められています。

下の八番はございません。

ちなみに歯ぎしり、強い噛みしめ癖があります。

それとも部分入れ歯の方がよいでしょうか?ご教示頂ければ幸いです。

コメントありがとうございます。

適応症であれば、いいアイデアですね。

ご担当頂いている先生とぜひ相談してみて下さい!

歯ぎしり、強い噛みしめは、良くないです、、、できれば改善したいところです。

かみしめについては以下のリンクをぜひご参照下さい。

https://miyazaki-dentalclinic.com/10143

噛み合わせについても参考になるかもしれませんね。添付しておきますね!

https://miyazaki-dentalclinic.com/11554

もし移植ができるのであれば、移植は良い方法かもしれません。

移植ができないようであれば、部分入れ歯も選択肢として考えられますね。

抜歯の際は、入れ歯、ブリッジ、インプラント、移植?の選択を迫られます。

以下にその点についてまとめたリンクを添付します。ご参照下さい!

https://miyazaki-dentalclinic.com/16315

インプラントについて

https://miyazaki-dentalclinic.com/11254

この回答が少しでもお役に立てていれば幸いです!

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

抜歯後の治療法について《メール相談》

ご相談内容

お世話になります。左上(前から5番目)の歯が今月初めにとれてしまいました。

抜歯をする必要があれば、ブリッジまたはインプラントの治療になるかと思われますが、①できるだけ費用を抑えて(保険適用になる方法があれば希望します)、白い歯を入れたいのですが、貴院では対応可能でしょうか

実際に診療してみないとわからないかと思いますが、②このようなケースの場合一般的にどのような治療方法があるのかご教示いただけますと幸いです。

宜しくお願い致します。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。どうぞよろしくお願い致します。

詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。
回答させて頂きます。よろしくお願い致します。

実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。
あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

左上の5番目の歯がとれてしまったとのこと。痛みはございませんか?心配です。
ご質問には「抜歯前提」でのお話となっておりますが、抜歯しないで済むのであれば抜歯せずに再治療したいものです。

頂きましたメールに①、②の番号を添付させて頂きました。
そのご質問に回答させて頂きます。

できるだけ費用を抑えて(保険適用になる方法があれば希望します)、白い歯を入れたいのですが、貴院では対応可能でしょうか。

治療法は、ブリッジ、入れ歯、インプラントとなるでしょう。

上記のご質問はおそらく「ブリッジ」で白い歯を“保険適用”にてとのことかと推察致します。

当院では、上5番目の歯の白い歯での保険適用によるブリッジ治療は対応しておりません。

このようなケースの場合一般的にどのような治療方法があるのか

インプラント治療の際、歯を失った場合、インプラント、ブリッジ、入れ歯の治療法となることについて、動画で解説しております。ご参考下さい。

https://miyazaki-dentalclinic.com/16315
ブリッジ、入れ歯、インプラントの比較についてご説明しております。こちらもご参考下さい。

https://miyazaki-dentalclinic.com/16981
こちらは、ブリッジとインプラントの比較となります。ご参考下さい。

上記リンクは、インプラント治療に重きを置いたご説明となっております。

この度、とれてしまった左上5番の両隣の歯、また、その向かい側の下の奥歯がどのようになっているのかにより、ブリッジで対応する方が、簡単であり、患者様のご希望にあることもございます。

可能であれば、歯を抜かなくて済めばありがたいものです。まずは左上5番の抜歯が必要なのか否か?をお調べ頂いた上で、その後の治療法をご決断下さい。

実際に拝見していないため、参考程度として頂ければ幸いですが、左上5番の両隣の歯が健全であれば、その歯を削りブリッジをかぶせることはしたくないものです。これ以上、ご自身の残っている歯に負担を掛けたくはないものです。

もし、抜歯する部位にインプラントを支える骨(歯槽骨)があるならば、インプラント治療が第一選択の治療法といえるでしょう。

ただし、インプラント治療はご希望にある「できるだけ費用を抑えて」というご希望に叶うものではございません。

まずは、以下のことをご精査頂いた上で、適切な治療法を模索して頂ければ幸いです。

1 抜歯が必要か否か?
2 両隣の歯の状況は?
3 上下のかみあわせは?

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)
必ずご一読ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

《当院からのお願い》

多くの患者様より切なるご相談を頂いております。できる限り多くの患者様にお応えできます様、お1人様につき1通のメール回答とさせて頂いております。さらなるご質問メールに関しましては、拝見していない立場で無責任な回答となりかねないため、当院として遠慮させて頂いております。もし、当院がお近くの患者様であれば、さらなるご質問につきましては当院までお越し頂き、拝見させて頂いた上でお答えさせて頂きたいと思っております。ご理解ご協力頂けますようお願い申し上げます。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

 

インプラント?移植でブリッジ?下の奥歯

当院のYoutubeチャンネルにご質問頂きました内容その回答を供覧させて頂きます。その内容は、インプラントをすべきか?移植をして天然歯を削りブリッジをすべきか?です。同様の内容のご質問を多数いただいております。ここに供覧させて頂き、ご参考頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。

いつも動画を楽しく拝見させていただいております。

先日親知らずの移植を控えておりましたが、やはりインプラントにしようか迷っていて中々治療出来ずにいます。

67欠損で、右下7番の部分に親知らずを移植して、567番でブリッジしましょうと言われてます。

ですが最近になって、やはりインプラントにしようかと思ったんですが、既に右上奥歯はブリッジ治療済で下の奥歯をインプラントにすると噛む力が強すぎて右上のブリッジはもたないと言われました(–;)。

一生の事なので中々決断出来ずにいます。

本当にブリッジしか治療選択はないのでしょうか?

いつもご視聴頂き恐縮です。本当にありがとうございます。

ご質問頂きました内容に回答させて頂きます。

実際に拝見していないため、適切な回答とならない場合もございます。

一つの参考意見として捉えて頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。

ご質問内容を確認させて頂きますね。

『右下67欠損で右下7に親知らずを移植。その後、右下567をブリッジにする、という治療をご担当頂いている先生にご提案されている。

また、それに対して、6と7にインプラントを埋入設置する方法はどうか?とお考えになっている。

それに対してご担当頂いている先生は、インプラント治療だと、噛む力が強すぎて、右上のブリッジが持たない?と回答されている。』

この内容でよろしいでしょうか?

これにはいくつかのポイントがあります。

① ご担当頂いている先生はインプラント治療をすることができる先生でしょうか?
② 67相当部の骨は、幅・深さ共にCT撮影を行い、十分にありますでしょうか?
③ 移植される親知らずの根管治療はどのようにされますでしょうか?
④ 右下5はインレーやクラウンが被さっている歯でしょうか?また歯の神経はありますか?根管治療済みの歯ですか?
⑤ 右上のブリッジの支えとなっている歯は、根管治療済みの歯でしょうか?神経の生きている歯でしょうか?根管治療済みであれば、根尖病変などはありますか?根管治療は十分になされているでしょうか?

ご担当頂いている先生が多くの移植症例をお持ちであれば、移植によるブリッジ治療は非常に良い治療法ではないかと思います

インプラントは入れ歯と比較すると食べやすく違和感も少ないためメリットの多い治療法といえるでしょう。ただ、天然歯を比較すると、歯根膜の感覚受容器がないため、「噛み心地」「かみしめた感覚」を得ることはできません。

移植することで、その「歯根膜の感覚受容器」が得られるのであれば、お勧めできる治療法といえるでしょう。

但し、右下67がすでに欠損しているとのこと。ということは、右下はすでに抜歯した状態ということになります。そこに移植するには、骨を形態修正(移植する歯が入るように歯槽骨を削る)した上で、歯を移植することになるでしょう。

私はそういった症例をもっておりません。

そのような症例は非常に難易度が高く、移植した歯と骨が癒着したり、移植した歯と骨が上手く結合しない場合もあると文献にはあり、その成功率を考えると、当院ではインプラント治療の成功率の高さを重んじて、インプラント治療を行っています。

移植には職人的な難易度を感じているのが私の実感ではございますが、多くの症例をお持ちの先生であれば、インプラント治療より、成功率の高い治療法言えるでしょう。

患者様としては非常に悩ましいですね。移植症例をお持ちかどうかの判定も難しい。

もし、ご担当頂いている先生とコミュニケーションが取れるようであれば、素直にご質問してみるの一つの方法でしょう。

聞きづらい場合は、その先生が「インプラント治療」をされているのかどうか?を調べてみて下さい。インプラント治療の症例も多く持っている上で、移植をご選択されているのであれば、そのお言葉には重み・信頼性を感じざるえません。

ただ、右下にインプラントをすると、右上のブリッジが駄目になる?というお言葉にはやや疑問を感じざるえません。

適切な咬合でインプラントを装着すれば、右上のインプラントが駄目になるということは、当院ではありません。

このようなご説明をされる理由として、
・右上のブリッジの形態、適合状態が既に不良である
・右上のブリッジを支える歯の状態、根管治療の状態が既に不良である
・インプラント治療の症例が少ない、あるいは多くの成功率の高い移植症例をお持ちである

こういった理由が推察されます。
私は歯科医師であり、私の仕事は医療です。
歯科医療はすべてが外科手術であるため、一度治療をするともとには戻りません。
そのため、患者様には「最善、最高」の医療をご提案するように心がけています。
歯科医師すべてがそのような心持ちで日々の臨床に取り組んでおります。

ただ、私も含めて得意不得意という分野がございます。

私は矯正治療、小児の治療は症例数が非常に少なく、不得意ではありませんが、症例数の多い専門医の先生には遠く及ばないのを自覚しております。そのため、治療法に悩む場合は、専門医に対診し、紹介することがほとんどです。

インプラント治療や移植もそのような専門的知識を必要とする治療法といえるでしょう。
得意不得意がございます。

ご担当頂いている先生にも得意不得意があるかと思いますので、その点お話しして頂いた上で治療法をご選択頂ければ幸いです。

私は移植の症例が少ないため、移植する際は、抜歯と同時に移植る方法のみを採用しております。移植後は根管治療が必要となることが多いため、移植した歯の根管治療についてもご説明しております。

ブリッジは通常3本で支えるところを2本で支えることになります。支える歯には少なくとも1.5倍の力がかかるでしょう。

根管治療した歯に、1.5倍の力をかけるよりは、成功率の高いインプラント治療を行っているのが当院の現状です。

インプラント治療を適切に行うことで、残っている歯に更に負担をかけることはありません。例えば、右下の5番目の歯です。削ってつなげてブリッジを入れる必要がなくなります。

インプラント治療には多少の費用は掛かりますが、残っている歯を削ったり、つなげたり、被せたりする必要がないため、当院では欠損に対してインプラント治療をお勧めしております。

実際に拝見していないため適切な回答と放っていないかもしれません。現在、ご担当頂いている先生は一生懸命みて下さっていることでしょう。しっかりとコミュニケーションをとって頂き、最善の治療法をご選択頂ければ幸いです。どんなことがあっても、最後まで責任を持ってください歯科医師の先生がいれば安心です。

この回答が少しでもお役に立てていれば幸いです。
よろしくお願い致します。 宮崎

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

インプラント?再度歯根端切除?抜歯?治療法は?

海外 根管治療 歯根端切除 術後 痛みあり

海外で痛みが生じご相談を頂いた患者様への回答となります。

内容は、再根管治療+歯根端切除から2年後に海外にて痛みが生じ、どのように対応すればいいのか?についてのご質問とその回答です。上記リンクをご参照下さい。

今回はその続きとなります。
その後、痛みがやまなかったため、現地の口腔外科医を受診。抜歯?再歯根端切除?インプラント?をすすめられ、どのようにすればよいのか?についての質問とその回答となります。

同様の内容のご質問を大変多くいただいております。

ここに供覧させて頂き、皆様のご参考になれば幸いです。
よろしくお願い致します。

ご質問

アドバイスどおり、ロキソニンを飲んでマウスピースをして寝たところ、今朝は痛みが引いていました。

他方で、腫れが見られ、押したときの痛みも広がっていたため、当地の口腔外科を受診いたしました。

その結果、大変残念なことに感染が再発している、とのことでした。

択肢は2つあると言われ、1つは歯根端切除術の専門医に診てもらい、その手術がもう一度可能であればしてもらう方法。ただしほぼ間違いなく数年後には再発するため、時間稼ぎにしかならない。

もう1つは(自分の専門である)インプラントを行うこと。7カ月程度の期間が必要だが、感染は再発しない20年以上は持つ。

今日はとりあえず抗生物質を処方され、自分のところでなくても良いが、早めにどうするかを決めた方が良いと言われて帰ってきました。

インプラントがちゃんと固定できるだけの土台があれば良いのですが、抜歯の上、インプラントをせざるを得ないかな、と思い始めております。

直接診断したわけではないので、正確なことは言えないと思いますが、診断結果とレントゲンをご覧になった上での宮崎先生の率直なご意見、アドバイスをお聞かせいただけないでしょうか。

回答

メール、画像、拝受いたしました。

頂きましたメールより推断させて頂きます。

実際に拝見していないため、適切な回答とならない場合もございます。
予めご理解頂いた上でご参考下さい。よろしくお願い致します。

メールの文章より、このたびの症状の原因を推測することができるようです。

① 「アドバイスどおり、ロキソニンを飲んでマウスピースをして寝たところ、今朝は痛みが引いていました。」

いままでロキソニンを飲んでも痛みが引かなかった症状が、マウスピースを装着することで痛みが引いたとのこと。

上下を噛み合わせないようにしたことで症状が緩解するということは、かみしめや歯ぎしりが原因のひとつとして大きく関与していることを推察致します。

②「腫れが見られ、押したときの痛み」「大変残念なことに感染が再発」

「腫れ=感染」と結びつけるのは時期早々かと推察致します。
これまで約2年間何もなかったものが感染をするということは考えずらいことです。
感染したのであれば、それ相応の理由が必要となります。

今回のような痛み・腫れといった症状の発現には、様々な原因が絡み合い発現しているため、原因は一つとは言えませんが、その原因について、可能性について以下に推測・説明させて頂きます。

1)そもそも歯根端切除を行った歯は、支える能力が弱い。「古傷」のようなものであること。

歯根端切除に関わらず、根管治療した歯、とくに「再根管治療」した歯は、歯自体が壊れてしまっていることが多く、治療したとしても「古傷」のような治癒形態となっていることが多く感じられます。

そのため、かみしめや歯ぎしりなどの力が掛かりすぎると、その古傷が痛み、腫れるといった症状がでることがほとんどです。つまり、主要な原因として考えられるのが「くいしばり」「はぎしり」となります。

その力をかけないようにしてあげると、その症状は自然と和らいでいきます。

歯ぎしり食いしばりは、古傷をたたき続けるようなものです。さすがにその古傷は腫れたり痛んだりするでしょう。

2)1)の力が度を超えると、歯にヒビが入り、折れてしまうことがあります。そのヒビから感染し、この度のような歯茎が腫れるという症状が発現することがあります。このような症例では、そのヒビの部分の骨(歯槽骨)が失われているため、歯周病のポケット検査をすることで比較的容易に判定することが可能です。

マウスピースを使用することで症状が和らいでいること(腫れはいまだ治まってはおりませんが)から推測すると、かみしめなどの力が過剰に働いたこと、多忙による免疫機能が低下したことにより、上記1)を理由として腫れ、痛みが出たのではないか?と、“まずは” 考えるのが妥当ではないかと思います。

抗生物質も服用され、今後1週間後に、どのような症状となるのか、経過を観察してみてはいかがでしょうか。

その間に、症状が悪化するようであれば、2)の歯根破折(ヒビ)を考慮し、その際は、抜歯が最善の治療法として考えられてくるでしょう。

診て下さった歯科医師の先生は、口腔外科を専門とされているとのこと。

口腔外科をご専門とされている場合、インプラントなどの外科治療に長けていらっしゃることが多く、インプラント治療を第一選択としてご選択され、患者様へご説明することが多いようです。

歯を保存的に治療することに関しては専門医への対診・紹介をされるのではないでしょうか。

そのため、今回ような症状・レントゲン所見の場合は、口腔外科医として症例数の多い、成功率の高い(治療後に問題の生じずらい、やり直し治療の少ない)インプラント治療をご説明することになるのでしょう。

確かに、時間稼ぎになる可能性も否定できません。

以前、再根管治療→歯根端切除術により治癒するという考え方がありましたが、現在、アメリカでは、歯根端切除術は炎症部位を取り除き、骨を再生させるための治療として認識されています。

そのまま経過が良好であればそのままでもよろしいのですが、歯が折れたり、再発したりすることもあるため、その後はインプラント治療が必要となっていのが現状の最新の歯科治療です。

このような状況をご考慮頂いた上で、今後は対処法としていくつか考えられるでしょう。

① 歯ぎしりによるものであれば、マウスピースと抗生物質で症状が緩解するでしょう。その後症状が緩解していればそのまま経過を観察する。

② 症状の改善がなければ、まずは歯根端切除術を行い経過を観察する

③ 歯が折れている場合、あるいは口腔外科医の先生のおすすめの通り、インプラント治療を行う。

この3法となるのではないでしょうか。まずは①の経過観察の上、その病状の推移をみて頂ければよろしいのではないかと思っております。

この回答が、少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

インプラント 失敗しない怖くない《動画でご説明》

「インプラント トラブル」「インプラント 失敗」「インプラント 怖い」「インプラント 費用」・・・。

インプラントについてインターネットで検索すると、こんな言葉が上位に検索されてきます。インプラント治療に対する認識に大きな誤解を生じているようです。本動画をご覧頂くことで、そんな誤解が解消できるかと思います。ぜひ上の動画をご覧下さい。

・15分ノーカット、当院のインプラント手術の様子
・40分ノーカット、インプラント治療の全体の流れ
・インプラント治療は本当に怖い治療なのか?
・なぜブリッジではなく、インプラント治療なのか?

当院の実際の手術風景を供覧頂きつつ解説させていただきます。

血の出るような怖い動画ではありません。当院の明るいスタッフとともに、和やかに見て頂ける内容となっております。

インプラント治療をしたいけれど、不安、心配・・・。こんな方は必見でしょう。

インプラント導入に否定的であった大学病院が、歯科の各専門家を招集し、インプラント科を設置したのが私が大学院在学中、24年前だったでしょうか。

そのころ、私は顎関節症や入れ歯治療など、噛み合わせに治療に関する臨床、研究、教育に携わらせて頂いておりました。

大学病院でのインプラント治療というと、インプラント治療のトラブル症例か、総入れ歯の下に少ない本数のインプラントを設置する治療でした。

トラブル症例のインプラントシステムの治療コンセプトには当時より“疑問”の声も多く、この風向きを大きく変えたのが、現在のインプラントシステムの源流となるオッセオインテグレーションインプラントです。

当院で行っているインプラントシステムに限らず、現在の日本の歯科医院で行われているほぼ全てのインプラントシステムは、このオッセオインテグレーションインプラントをもとにしたシステムでしょう。

このシステムは、多くの基礎的研究と臨床結果、システム化された治療術式が評価されるものです。安心・安全なる治療術式であり、90%を超える治療成績が報告されています。

インプラント治療について悩まれている患者様よりよく伺うお話があります。

「もう少し待っていれば、歯を再生させる治療が開発される!それまで待ってみようかな」

IPS細胞をはじめとする再生医療の進化は、いずれ歯の再生を可能とするでしょう。しかし、そこにはいくつかの問題点があるのも事実です。

・いつになるのか?それまで失った歯をどうするのか?
・再生可能となった場合、実績のない治療を受けたいと思うだろうか?
・再生治療はその貴重性より相当なる費用が必要となる可能性がある・・・。

現在のインプラントシステムは過去の失敗を糧に作り上げられた信頼性のある治療法です。

その高い臨床成績と約50年に及ぶ蓄積された基礎研究・臨床結果。アフターフォローも確立された現在のインプラント治療に勝る再生治療はしばらくは出てこないでしょう。

将来、入れ歯、総入れ歯になる症例は、「最初の抜歯をどのように治療したか?」にかかってきます。

歯を削ることのない、残っている歯を助ける・守る、歯を再生させる第2の永久歯、インプラント治療。

歯を失った時、両隣の歯を削ってつなげて被せるブリッジ治療。
残っている歯に引っ掛けて負担を強いる入れ歯治療。

これらを選択するのか、抜歯したところに人工歯根を設置して、歯を再生させ、残っている歯を助けるインプラント治療を選択するのか?

この選択は、将来入れ歯となるか否か?さらなる抜歯となる負のスパイラルに入るか否か?の大切な分岐点、決断といえるでしょう!

歯は真ん中から数え左右にて7本ずつ。上下で合計28本です。
3本目までの糸切り歯、犬歯までを前歯、その後ろ4本を奥歯(臼歯)といいます。

本症例のインプラント治療部位は、上顎右側第一小臼歯です。
真ん中から数えて4番目の奥歯に分類されます。

4番目がなくなったから、入れ歯は取り外しで嫌だから、両隣を削ってブリッジと考えがちですが、ぜひそれはやめて頂きたい。

歯には役割があります。
奥歯はガチっとくいしばった時にかみあわせを支えます。
前歯は前後、左右にギリギリを歯を動かした時、その動きを導くガイド役となっています。

ガチっとかんだ時は奥歯が支え、前歯は弱く接触し、前歯を守ります。
ギリギリっと横、前に動かした時は、奥歯は当たらずに前歯のみ接触し、奥歯を守るのです。

こうやって、歯は常に加わる大きな噛み合わせの力を逃がし合っているのです。

例えるならば、前歯は車のガードレールのような役割といえるでしょう!
ガードレールは車の走る道しるべです。その枠から外れると事故を起こします。
ギリギリとかみしめることは、ガードレールから逸脱することです。歯に事故を起こすこと同じです。
そうならないように、ギリギリした時に前歯が接触し、力を逃がします。
厳密にいうならば、接触する前に力を弱め、歯に過剰な力がかからにようにしているのです。

本症例をブリッジで治療すると、「くいしばれる奥歯」と、「その力を逃がすべく導くガイド役」をつなげることとなり、常に食いしばる力が歯に働き、ブリッジが持たないばかりでなく、さらなる抜歯の原因となってしまうのです。

歯はつなげない方がいいのです。

また、歯を失うには原因があります。そのほとんどが、かみわせによる「力」、かみしめなどによる過剰な力によるものです。

基本、両隣の歯を削り、3本分を2本で支え、残っている歯を削るばかりでなく1.5倍の力を強いるブリッジ治療。

残っている歯に引っ掛ける違和感の強い入れ歯治療では、歯を失う原因となった「力」に対抗するのは困難です。

やはりインプラント治療、第一選択の治療といえるでしょう。

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