日別アーカイブ: 2021年6月15日

MTA 歯の神経を抜かずに残す薬とは何か?

【タイムスケジュール】

00:04 神経取らずに抜かずに治す薬 知ってますか?
02:14 無痛麻酔の様子
03:43 治療前の会話
03:56 ラバーダム装着
04:37 治療前の消毒
04:52 メタルインレー(銀合金のつめもの)を外す
05:20 覆髄材を削り取る
05:49 う蝕検知液でむし歯を染色する
05:59 今後の治療について説明
06:10 隔壁をつくる
06:27 神経に近いむし歯をう蝕検知液で染色する
07:16 術後の痛みについて解説
08:08 歯の神経を残す治療の成功率
08:34 MTA
08:45 前医師の治療内容について、どうだったのか?
08:53 コンポジットレジンを充填する
09:13 術後の患者様へのご説明風景

削らなくても、むし歯が治る

薬を付けるだけで、むし歯が治る

こんな薬があったなら、皆、使いたいですよね!

現在では、そんな薬はありません。

甘い言葉に惑わされてはいけません。

むし歯は徹底的に削り取る、これが最善最高の歯科治療。

これにはラバーダムとマイクロスコープが大切であることは、このチャンネルで耳にタコが出来るくらい、念仏のように唱えています。

その上で、歯の神経を取らずに抜かずに残すことのできる薬があることを!

皆さんはご存知ですか?

日本ではあまり知られていない、世界では当たり前のように使用されているその薬、その名はMTA。

その優れた有効性を明らかにした研究論文は実に1,000以上。

歯科治療に使用される材料の中でも最も研究された薬の1つとして数えられているMTA。

そのMTAの聖書、寺内先生が監訳されたMTAの開発者Mahmoud Torabinejad(マモウド・トラビネジャッド)先生の著書 『MTA全書』には、そのエビデンスに基づき治療をすれば、患者様の希望に沿った最大の成果を上げることが出来ると記載されています。

患者様の希望とは何か?それは治ること!つまりは歯の神経を抜かずに取らずに損傷せずに治すこと。

この著書の中では、歯の神経を残す治療についても詳細に書かれています。

今回の動画は、この聖書の中で、George Borgen 先生がまとめたMTAによる歯の神経を残す治療(生活歯髄療法 Vital Pulp Therapy)を、当院で行った様子です。

これは何も特別な治療ではありません。

特別なものであってはならない。

日々、すべてのむし歯治療において行うべき治療であり、挑戦したい治療。

患者様皆様が臨む治療でしょう。

それはつまり当院の目指す目標であり、事実、日々当然ように行われるようになっています。この動画で解説しています。

聖書では、歯の神経の残すためには、MTA以上に重要なこととして、2つのことを記載しています。マイクロスコープ、そして、う蝕検知液です。

どのように使用するのか?ぜひ最後までご覧下さい!

 

 

根管治療後 激痛 鈍痛 「神経の取り残しがある」や「穴を開けたままにするのは良くない」

今、根管治療を受けているのですが、2回目のリーマーでの治療で麻酔をせずに行いました。

「痛かったら手を挙げてくださいね。」と先生から言われたのですが、我慢できる痛みであったため手を挙げませんでした。

その後、膿を出すために被せ物などはせずに施術した歯に穴を開けたまま、1週間後の予約した受診日まで過ごすことになったのですが、2回目の受診をした帰りに激痛に襲われて、色々調べてみたのですが、激痛ではなく、鈍痛がする。と書かれていたり、「神経の取り残しがある」や「穴を開けたままにするのは良くない」など、不安なことが多いです。

教えてください。

コメントありがとうございます!

まずは大前提として、むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。

痛みの原因は、「感染」です。

感染をある程度取り切れば、免疫機能で抑え込める状況となれば、痛みは緩解します。

膿を出すためとして1週間、穴をあけたままだったとのことから、相当な炎症と排膿があったことが推測されます。
病状はかなり良くなかったのでしょう。

その後に、おそらくではありますが、2回目、排膿が治まり、クスリを貼薬した上で終了されているのかと思いますが、一般的な歯科医院では(保険治療で根管治療を行い、ラバーダムやマイクロスコープを使用しない歯科医院。リーマーという表現があることから、それに該当することが推察されます)ペリオドンなどのホルムアルデヒド製剤をその薬として使用されているかと思います(※違うかもしれません)。

その薬は、根管内で気化することで、根管内を滅菌消毒する薬です。
そのため、根管内圧が高まり、滅菌消毒効果は高いのですが、急性炎症の症例に適用することで、痛みを強く感じてしまうこともあるようです。
(私は使用しませんが、そのような他院からの転院症例を多く拝見しております)

今回の痛みは、その薬による痛みではないかと推察されます。

根管治療も2回目、まだ終わっていないでしょう。

であれば、感染の取り残しがあると判断するには早急です。

よく、「神経の取り残しがある」といいますが、これは歯科医師が患者様へ分かり易く説明するたとえ話です。

神経は残っていても問題はありません、問題は感染です。
この点については以下の動画で解説していますのでぜひご覧下さい。

不安なことは、ご担当の先生に相談しましょう。

相談できる歯科医師の元で治療しましょう。

しかし、その歯科医師を信じることが出来ず、その真偽を確かめるために、自分がその歯科医師を信じる決断ができない心持ちを確かめるために、相手を疑い放つ「質問」には疑問の余地が残ります。

その質問を繰り返しても、自分の心が落ち着くことはなく、また相手の信頼を損なうこともあるでしょう。

どんな歯科医院で治療をしたいのか?ご自身にあった歯科医院選びがとてもとても大切であり、その責任は、患者様ご自身にあるかと私は感じてます。

歯科医院選びの1つの基準についてはこちらの動画です。お役に立てるかと思います。

ココで頂いたコメント内容を、その先生への尊敬の念を持ったうえで、配慮した上で、そのご担当の先生に聞いてみてください。
しっかりと答えてくれるはず!

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。