月別アーカイブ: 2021年5月

歯医者 転院?

質問すみません。先日、第二臼歯の親知らず側の側面に凹みを発見し、歯医者に行ったところ虫歯でした。

痛みもなく触った感じではそこまで深くなかったため、少し削るだけだろうと思ってましたが、削ると神経まで到達するからと一言だけ言って次の日に説明もなく神経を抜かれました。

本日神経のあった部分を詰め終えたらしいのでこれからどうするかの説明を求めたところ、土台を作り、被せ物をするということでした。

虫歯になってしまった歯が斜めに生えてきており、虫歯になってない下の歯も斜めに生えているため、噛み合っておらず噛み合わせるために斜めに被せ物をするとのことでした。

調べたり動画を見ると神経を抜いても必ず被せ物をするというわけではなく詰め物ですむものもあり、詰め物ですまないのかと考えてしまいます。

ろくな説明もなく神経を抜かれ何回かの処置のあと、こちらから説明を求めてやっと説明をいただけたことや、私の親が過去に別の歯医者ではありますがひどい処置を受けたことがあり、不安でたまりません。

被せ物はしないといけないのでしょうか。また、逆側も虫歯らしいのですが他の歯医者に移ってもよいのでしょうか。

移らない方が良いと聞きますが、説明のなさや処置の途中で放置されたりなど不安になってしまいます。

近くに先生のようにマイクロスコープを導入されている歯医者があるのでそちらに移ろうかも検討しています。

また、引っ越したばかりで近くの歯医者に行ったのですが、移るならば良い歯医者の見分け方等あればよろしくお願いします。

コメントありがとうございます!

実際に拝見していないため、適切な回答とはなりません。
参考程度にご理解下さい。

『被せ物はしないといけないのでしょうか』
→見ていないので分かりません。別の歯科医院でセカンドオピニオンを依頼しましょう。

『他の歯医者に移ってもよいのでしょうか』
→治療を受けるのは患者様です。受けるか受けないかの決断は、患者様にあります。
納得がいかないままの治療はおすすめしません。
当院でも、患者様にご説明させて頂いても、他院へ転院する患者様、いらっしゃいます。
ご希望に合わない、人として合わない、色々でしょう。

『移るならば良い歯医者の見分け方等』
→こちらの動画、最初の3分、ご参考下さい

 

 

 

根管治療したのに全然冷たいものも温かいものも染みる

根管治療したのに全然冷たいものも温かいものも染みる。

 前歯だから余計辛いし、歯科医からもこれで治療完了しましたって言われたからまだ痛いですとも言えないし

そうなのですね。

根管治療は歯の内部の神経を取り除く治療です。

冷たいものや温かいものを感じることができなくなるはずですが、その感覚があるということは、以下のようなことが考えられます。

①冷たいものは、その両隣の神経のある歯の感覚かもしれない
②温かいものが「凍みる」というよりは、「染み入るようにジーンと、ズンズンと」違和感のように痛むのであれば、その治療した歯の治療が十分ではない可能性
③もしくは、治療した歯が現在治る過程にある場合②のような違和感がしばらく続く
④かみしめや歯ぎしりがあると、両隣の歯が冷たいものがしみたり、治療した歯に違和感が続いたりします

こんなことが推察されますので、ぜひご担当の先生とご相談さされてくださいね!

 

 

親知らず 手前の歯がむし歯 神経取る抜く?痛く無い

歯の神経、取っても抜いても怖くありません。

おそらく怖いのは、歯の神経が脆く弱くなってしまい、将来、その歯が抜歯になってしまうことでしょう。その気持ち、すごくよく分かります。

でももっともっと怖いのは、それを恐れて、来院機会が遠のくこと、これです。

私も今から30年以上前に根管治療した左下の7番が、数年前に根っこが折れて抜歯になりました。医者の不養生ですね(笑) 忙しさに感けて来院機会が遠のきました

信頼する先輩歯科医師に根管治療をお願いしに行ったときには

もう時すでに遅し(笑)

「宮ちゃん、折れてるよ!どうする抜く?」こんな感じで抜歯して頂きました。

でも、これは、根っこしか残っていなかったとても薄い歯。

よく30年も持ってくれました、ありがとう!

でも、抜歯の時は、結構ショック、ホントショックです。

ホント落ち込む、だから皆さんの気持ちはとてもとてもよく分かる

なので、皆さんにはそうはなってほしくない。

根管治療したからといって、歯は脆く弱くなりません。

それを証明する論文もある、この動画でまとめています、

ぜひ前向きにこの動画をご活用下さい。

でもそれ以上に、歯を長く持たせたいならば、根管治療に至らないようにすることが一番です。

それにはまずは最寄りの近隣の歯科医院へ行き、早期発見早期治療。

歯が折れるのは、歯を削る量が多いから、つまりはむし歯が進んでしまっているからなんです。つまりは、治療を恐れて怖がってしまっているからなんです。

予防、これ大切、ぜひ定期的に歯医者さんをご利用ください。

あともう1つ。最強、根管治療予防。

それは、露髄したからといって、歯髄炎だからといって、歯の神経を取る前に、ラバーダムとマイクロスコープを活用した覆髄法や断髄法、つまり歯の神経を残す治療を

積極的に行っていく、ということです。

今回の動画は、親知らずが横に生え、手前の歯の側面がむし歯になってしまった患者様の歯の神経を残す治療のダイジェスト。

ぜひ最後までご覧下さい!

 

 

 

歯の表面にほんの少し虫歯があるんですが、毎回様子見でいいといわれる

歯の表面にほんの少し虫歯があるんですが、毎回様子見でいいといわれて治療が行われないんですが、 これはなんでなんでしょうか?

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。

感染症であるがゆえに、ご自身の免疫機能が強ければ、またしっかりと磨けていれば、またそのむし歯の進行深度が浅ければ(エナメル質の範囲内)、削るよりも、経過観察し、その進行を予防したほうが良い場合があります。

マイクロスコープやラバーダムなどがあれば別ですが、肉眼での治療には限界があります。

メタルインレーやセラミックインレーなどを装着するために、健全歯質部分まで余計に削ることで、術後の違和感につながる場合もあるようです。

おそらく、そのためでしょう。 ご担当医の先生は、予防が可能であるとご判断されているのだと推察します。 ぜひ、ブラッシングと定期検診を!

 

 

 

 

根管治療、ファイルが折れた

子供の頃に根管治療をした際に ファイルの先端が折れたらしく それが25年以上も歯の骨の内側に埋まっていてここ最近除去しました😓  今、違う歯の根管治療中です👍 ファイルの先端が折れないか不安です

ファイルの先端は折れても大丈夫なんです。 ただし条件あり。

・ファイルが新品であること

・ラバーダムをしていること

・ファイルが折れた先に感染がないこと

ファイルが折れても、上の3つ、つまりは感染がなければ大丈夫なんです。 治療、頑張って下さいね

 

 

 

奥歯がないままだと上の歯が落ちてきてしまう?

宮崎先生、初めまして(*’▽’*) 私もコメントされている方々と同じような症状です。

そこで、先生のコメントに質問です。

この動画の3:50で先生自身も奥歯がないよっておっしゃられていますが、インプラントされていないのでしたら何が別のものをされてるのですか?

奥歯がないままだと上の歯が落ちてきてしまうのですか?

奥歯がないままでも大丈夫なのでしょうか?ご回答お待ちしています。

私が抜歯したのは左下7番目です。

約30年使用しました。

歯根破折で先輩歯科医師に抜歯して頂きました。

数年歯茎が疼き、歯肉が腫れたりしていましたが、それほどの痛みはありませんでした。

「歯が伸びてくる、歯が移動する」

確かにそのような状況となる可能性のある患者様、いらっしゃいます。

そのような患者様は以下の通りです。

①全体にわたり『歯周病』が進行している

②歯が複数、失われている

③『かみしめ』が強く、そもそも、本来生えるべき位置にまで歯が生えていない

①歯周病は、歯を支える骨が溶けてなくなる病気です。

歯を失ったままにしておくと、残っている歯に負担がかかり、「正常な歯に比べて」歯が傾いたり、動いたりしやすいかもしれません。

②も同様でしょう。多くの歯を失うと、失った隣の歯や、反対側の歯に負担がかかり、傾いたりします。

残っている歯に負担をかけないためにもインプラントは有用な治療法です。

よく抜歯したままにしておくと反対側が伸びるという歯科医師の先生がいらっしゃいます。

それは③のような状況をおっしゃっているのでしょう。

私はかみしめしていません。

また、正常な位置まで歯が生えており、歯周病などもありません。

そのため、反対側の歯が、これ以上生える、伸びることはありません。

生体は、傷を適切に治します。

指の先をえぐったとしても、膨らんで治るなんてことはありません。

元ある位置まで、適切に治ります。

歯も同様です。

適正な位置まで歯が生えているなら(つまりは歯並びが良ければ)、また、歯周病や過剰な噛む力による負担がかからなければ、歯の位置は変わりません。

倒れたり、伸びてきたりすることはないはずです。

そのため、私はインプラントを必要としていません。

今後もインプラントはしないと思います。

そもそも、折れた歯を放置したので骨もないので(笑) 出来ないというのが正直なところでしょうか(笑)

でも、7番にインプラントをお勧めする症例もございます。

歯周病でもなく、かみしめがそれほどひどくない症例でもです。

それは、すぐ手前の歯6番が、「根管治療済みの歯」である場合です。

あるいは、反対側、右側に同じく「根管治療済みの歯」がある場合です。

(ちなみに、私はこのどれにも該当しない症例です)

根管治療済みの歯は、負担過重になることで、将来折れてしまう可能性を秘めています。

私も感じておりますが、1本ないと、反対側の使用率が高くなりますよね(笑)

少し使いづらさを感じつつも、生活に支障のないレベルといった感じです。

根管治療済みの歯が多数あるのであれば、たとえ支障がなくても、インプラント治療は有益な治療といえます。

患者様にはその旨お伝えしております。

この見解は、私が歯科医師であり、適切に診断できているからこそ「必要ない」という決断を自分自身の責任においてしています。

ぜひ、ご担当の先生と十分なるコミュニケーションのもと今後の治療、決めて下さいね!

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!

 

 

神経に達してない虫歯でも歯髄炎になることはあるのか

相談内容:

はじめまして。

最近歯のことが気になり、自身も約三年ぶりに歯科医院に検診に行ったことをきっかけに、宮﨑歯科医院様のYouTubeをよく拝見させていただいています。

大変丁寧で患者想いの治療の様子がすごく伝わってくるため、私も先生に診ていただきたいと真剣に考えていますが、〇〇県に住んでいるため通院が難しく、せめてアドバイスだけでもと思い、メール相談をさせていただきました。

先日、3年ぶりに歯科医院に行くと、左上7番の遠心から大きめの虫歯になっていることが分かりました。

その時点では痛みはなかったため、自分の都合もあり、そこから2週間後に治療しました。

しかし、その2週間の間で虫歯の部分を念入りに歯磨きした影響か、熱いものがたまに染みるようになってしまいました。

治療自体は治療して下さった先生に尋ねると、神経ギリギリではなかったため、白い詰め物で処置できたとのことでした。

私も神経は抜きたくなかったため、安心しました。

ですが、それから1ヶ月ほど経ち、たまに熱いものが軽くしみる時があり、気になったのでもう一度診てもらいました。

すると、虫歯が神経に達してないのは事実なので、できれば神経は取りたくないけど、もしかしたら歯髄炎を起こしているかも…と言われました。その先生は神経を残してくれようとしてくれたので、その日はもう一度先生が気になる部分を白い詰め物で処置し、それでGW明けまで様子を見て、生活に支障がでたり我慢できないほど痛みが出れば抜髄、そこまでじゃないなら残そうと言ってくれました。

お聞きしたいのは、神経に達してない虫歯でも歯髄炎になることはあるのか、また、私自身抜髄の経験がないため、できることなら神経は抜かずに自分の歯を残していきたいのですが、やはり神経を抜かないといけないのか、もしくは抜かなくても支障はないのか、気になります。

長くなってしまい、申し訳ありませんが、どうかご意見お聞かせください。よろしくお願いします。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。

どうぞよろしくお願い致します。

詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。

回答させて頂きます。

但し、実際に拝見していないため、全く病状が分からないというのが正直なところです。

こういった痛みは、むし歯だけでなく、歯周病やかみあわせ、つまりはかみしめや歯ぎしりも原因となります。

ぜひ、ご担当の先生と密なるコミュニケーションのもと治療に臨まれてください。

また、〇〇県からのご来院、多数いらっしゃいます。

ご来院できるようであれば一度いらっしゃってください。確実なる答えが可能かと思います。

『神経に達してない虫歯でも歯髄炎になることはあるのか』

→かみしめや歯ぎしりなどで、歯にヒビが入り、そこから歯髄炎を起こしている症例を多数拝見しています。

このヒビは肉眼や8倍ルーペ以下の拡大鏡では判定は難しいようです。目に見える明らかなむし歯が無いならば、この要因が考えられるでしょう。

根管治療を行う際は、ぜひラバーダムとマイクロスコープを使用してくださいね。

当院の根管治療について

https://miyazaki-dentalclinic.com/27550

当院の歯の神経を残す治療について

https://miyazaki-dentalclinic.com/28587

『できることなら神経は抜かずに自分の歯を残していきたいのですが、やはり神経を抜かないといけないのか、もしくは抜かなくても支障はないのか』

→現在かかえる症状から、病状とそれに対する適切な治療法をチェックできる表をまとめてあります。

以下のリンクからチェックしてみて下さい。

https://miyazaki-dentalclinic.com/24628

『私自身抜髄の経験がないため、できることなら神経は抜かずに自分の歯を残していきたいのですが、やはり神経を抜かないといけないのか、もしくは抜かなくても支障はないのか』

→まずはその痛みの原因は何か?を調べることが大切です。

それによっては、歯の神経を残す治療を行うこともできる。

しかし、すでに歯髄(神経)が炎症を起こしているのであれば、それ以上の感染拡大を防ぐためににも早々の根管治療が必要です。

まずは適切な診査診断かと感じております。

歯の神経を残す治療でも、根管治療でも、適切に行えば、歯は永く長く持つものです。

ぜひしっかりとした治療をご選択頂ければ幸いです。

神経を残せるか否か 根管治療は必要か その症状から診断名と治療法をチェック

 

 

 

ラバーダムは、どんなに小さな虫歯でも使用するのが良いですか?カリソルブ?

カリソルブは古い治療法だったんですか?

自分はネットで最新の虫歯治療を知りたく検索したらとある歯医者のホームページでスウェーデンの最新虫歯治療法として歯を削らないカリソルブを紹介してたのを見て質問させていただきました。

先生の動画をいくつか見てほんとにレベルが高い治療してるんだなというのが素人ながらよく分かります、しかし自分は東京在住ではないのが本当に残念です。

先生に質問なのですが自分は近くの歯医者で診察をしたところC1の虫歯が2本ほどあると言われました、この場合の最適な治療法はなんでしょうか?

またラバーダムというのはどんなに小さな虫歯でも使用するのが良いですか?

それともこの動画くらい深い虫歯じゃないとラバーダムは意味ないですか?

言葉の表現が適切ではありませんでしたので、注釈します。

ヨーロッパ歯内療法学会でラバーダムとマイクロスコープに断髄法という手法が認められたのが一昨年だったでしょうか。

それと比較して、カリソルブは、1987スウェーデンで開発され、臨床応用が1998年。

薬事承認が2007年(私の記憶では2000年だったかと思っておりましたが、薬事承認はそのあとだったのですね)だそうです、これすべてWikipediaです。

つまり20年近く前の治療法なので、最新とは言い難いなあと。私が歯医者になりたての頃に騒いでいた治療法というのが脳裏によぎったので、そのように回答しました。

悪い治療法という意味ではありませんので、ご理解ください。

東京在住でなくとも、南は沖縄、北は北海道、日本に関わらず海外からもご来院いただいていますが、歯医者は近いほうがいい(笑)

できれば、近隣の歯科医院で、最寄りの歯科医院で、少し足を延ばしてでもご自身にあった歯科医院をご選択ください。

「最適な治療法は何ですか?」とのご質問に回答します。

これは、3つの因子により、「最適」の意味合いが変化します。

①患者様の希望と心配

②患者様のもつ知識の正否

③歯科医師の持つ知識と技術

歯科医師がいくら歯科医学的に正しいことを患者様に進めても、

たとえば

・痛い治療は嫌だ

・リスクは負いたくない

・やりなおしになる位なら、歯の神経と取ってほしい、なぜならこれから海外出張を控えているから

・費用的に高額な保険外治療は難しい

・いくら正しき治療でも、遠方への通院は難しい

③があったとしても、①に合わなければ、それは、その患者様にとっての「最適」な治療法ではなくなります。

しばしば、②の患者様の知識が間違っていることもあり、その修正をするのですが、このインターネット社会、ご自身で得たと“勘違いしている”情報をうのみにしている方がとても多い。

ご自身の意志で探し得た知識というものは、人は「正しい」と認識してしまうものです。 検索はGoogleにコントロールされているにも関わらず。。。

この大前提のお話しをしておかないと、実際に拝見していないため、いい加減な回答となり、いい加減な知識を患者様が獲得してしまうことは、私の本意ではありません。

私が治療する場合の最適。 違う先生が治療する場合の最適。

そして受ける患者様にとっての最適。 これはすべて異なります。

そのため、まずは、今回頂いたご質問を、これから受診する歯科医院のご担当の先生と相談されてください。

しかし、その先生には「できること、出来ないこと」があります。 マイクロスコープが無い歯科医院へ行って、マイクロスコープの話をしても意味がありません。

マイクロスコープが無い歯科医院へ行って、マイクロスコープの治療法の正しさを論議しても意味はありません。

カリソルブをやってない歯科医師へ、カリソルブの妥当性を話しても時間が無駄になってしまいます。

ぜひ、その歯科医院でやっている歯科治療を事前に調べ、その歯科医院出来る内容が、ご自身の希望にあっているかを、その歯科医院の先生と一緒に考えて下さい。

これを踏まえ、私ならばの「最適」を以下にご説明します。

C2というのは、歯の2層目、象牙質にむし歯が達している状況です。

C2には、浅いむし歯つまり、エナメル質直下のむし歯から、歯の神経に近いむし歯までと、その範囲があいまいです。

そのため、当院では、象牙質に達している状態の場合、レントゲンでまずはチェックした上で、CT撮影を行い、歯髄にまで残り『1.1~1.5mm』となっている症例では、必ずラバーダムとマイクロスコープで治療に臨みます。

これは、むし歯が歯を溶かし感染、2層目の象牙質があと1.1~1.5mmとなった時には、神経に炎症の兆しが認められる(=歯髄炎)という、Ricucci先生の文献を根拠としています。

つまり、露髄していなくても、神経はすでに炎症を起こしている、もう歯髄炎になっているということを表しています。

歯髄炎になった状況で、ラバーダムもなく削ることで、感染・炎症を惹起することがあります。これでは治療の意味がありません。 このことについては以下のリンクをご参照ください。

『歯の神経の炎症(=歯髄炎)は、いつ始まるのか?』について https://www.youtube.com/watch?v=Ukmi7sQBdUc&t=335s

『歯髄が生きている?死んでいる?どうやって見極めるの?診断基準とは!』 https://miyazaki-dentalclinic.com/27821

神経に近いむし歯治療後にズキズキと痛くなり、抜髄に至る。

こんなお話しをよく耳にするでしょう。 これには以下の理由が考えられるのです。

①治療中に感染させている

②むし歯を取り残している

③露髄はしていなかったけれど、そもそも歯髄は炎症状態にあった。

ただ、免疫と平衡がとれていたけれど、治療をきっかけに痛みが発現した これです。

こういったことが無きように、術前の診査がとても大切になるのと考えています。

これを踏まえて言うならば、この条件より軽症の場合であれば、ラバーダムは要らないのではないか?と考えています。

事実として、すべての症例でラバーダムを使用しているわけではありません。

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです! あとは、ご自身がご決断された歯科医院でご相談下さい。 よろしくお願い致します。ありがとうございました!

 

沢山の人の前で【自己紹介】してみた!?

【タイムスケジュール】

01:00 スタート この動画の内容について
02:41 自己紹介 略歴紹介
03:29 病院へのアクセス
04:08 院内のご紹介
04:39 5台のマイクロスコープについて
05:38 私のこれまでの臨床の流れ(ラーニングステージ)
08:49 意味のないマイクロスコープ根管治療?!
09:19 【ご挨拶】※必ずご覧下さい


宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

ドックベストセメント MTA どっち?

質問者

ドックベストセメントというのは普通の虫歯を削る治療よりも普及率が低いのは確実性が低いからですか?

当院回答

虫歯を残すというコンセプトが私には理解ができません。

質問者

返信ありがとうございます。 ドックベストセメントは虫歯を残す治療なんですか?歯を削らずに虫歯を除去する治療ではないのですか?

当院回答
詳細は分かりません、虫歯を可能な限り取り除き、あとはセメントで滅菌消毒するというメカニズムだったかと。 ぜひ、公式のサイトをご覧くださいね。

質問者

そうなんですね、宮崎先生はドックベストセメントを行っていない理由はなんですか?不確実だからですか?

当院回答

まずは大前提として、ドックベストセメントを知りません。 そのため、適切なドックベストセメントの適応症の選択、その利点、そして欠点。その欠点を補うようにどのようにして治療を行っているのか?これを全く知りません。

そのため、ドックベストセメントを評価することが出来ないというのが正直なところです。
健康のために、ウォーキングで健康を維持する方と、筋トレで維持をする方。どちらにも利点欠点があるでしょう。どちらにも言い分があるでしょう。なので、正直分かりませんとしか言いようがありません。
むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症であり、そのことを知らない人は歯科医師にはいないと思います。
ただし、その細菌を目で見ることは不可能であることから、可能な限り取り除き、不確定な部分は、薬剤と身体の免疫で何とか賄おうというのが現在のむし歯治療です。
これには、私の行うラバーダム&マイクロスコープによるMTAを用いた神経を残す治療法と、ドックベストセメントには違いは無いかと思っております。
私がドックベストセメントを使わずに、MTAを使用する理由は以下のことです。
①ドックベストセメントは、ラバーダムを使用しないと聞いていること
②ドックベストセメントは、マイクロスコープを使用しないと聞いていること
③MTAは、神経を保護する薬剤として、全世界的に科学的根拠を示す論文が、一番多い薬剤であること
④歯科の主要な学会でも、MTAを用いた論文などが多数認められること
⑤MTAは数ある神経を保護する「覆髄材」の中でも、高アルカリ性、抗菌作用を示すだけでなく、「湿潤下での歯への接着作用」があるということ。つまりは、口内の湿潤下での治療を可能にしていること
⑥当院ではラバーダムとマイクロスコープを使用することを前提としていますが、ラバーダムとマイクロスコープを活用することにより、神経を残せる可能性が高まることがヨーロッパ歯内療法学会で示唆されていること
こういったことにより、当院としては、ドックベストセメントが悪いということではなく、より多くの方々に臨床応用され、多くの方々でその成果が認められる論文が多数ある、MTAを使用することが、患者様へ自信をもってお勧めできる治療法ではないかと思っております。
また、そこには、ラバーダムとマイクロスコープの使用が絶対であることも、その信頼性をさらに高める因子であると確信しています。
ただし、ドックベストセメントを適切な治療コンセプトのもとラバーダムとマイクロスコープを使用しつつ施術に応用されている先生もいらっしゃるかもしれません。
その場合は、治療中の唾液感染予防への配慮や湿潤下とならないような配慮がなされているため、おそらくではありますが、良好な臨床成績が得られているのではないか?と推察していますが、私の知る限りでは、ドックベストセメントをラバーダムとマイクロスコープを用いて貼薬されている先生は耳にしたことはありません。
この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!
質問者
長らく説明していただきありがとうございます、とても分かりやすかったです。
やはり重要なのはラバーダムとマイクロスコープを使用することにあり、多用されてるMTAが最も信頼に値するということですね。
カリソルブ治療という薬液で虫歯を除去するという方法はドックベストセメントと同じようなやり方なのでしょうか?

当院回答

カリソルブは相当古い治療法かと思いますが、そちらの治療法をご選択されるということでしょうか?

従来からある治療コンセプトや従来よりある治療法に問題はありませんが、ラバーダムとマイクロスコープの台頭により、これまでの治療コンセプトや治療法は、新たなものになっていると「私は」感じています。
これまでは見ることが出来なかったため、その状況下で何とか結果を出すためにはどうすれば良いのか?という治療法が、これまでの治療法ではないかと。
ラバーダムで感染を予防しつつ、術野を確保し、マイクロスコープでむし歯を取り除き、たとえ神経に達したとしても、その神経が炎症を起こしているのか?壊死しているのかを実際に診て判断する。 現在ではそのようなことができるようになっています。
ぜひ以下の動画をご覧下さい。
ここで、生きている神経と死んでいる神経をマイクロスコープで録画説明させて頂いております。
そもそも、カリソルブは、C2という浅いむし歯のみに使用できる薬剤であり、ある程度の科学的根拠はありますが、次亜塩素酸です。当院の歯の神経を残す治療法で前処理薬剤と使用するほどの薬剤です。
薬剤が異なれば、その術式は異なるかと思いますが、当院ではもう使用していない薬剤です。
ぜひご自身にあった歯科治療を見つけて下さい。頑張って下さいね!!