レントゲンを撮れば、CTを撮れば、マイクロスコープで診てみれば、
その痛みの原因はきっと分かるはず…
そんな風に思っていませんか?
今回の動画は銀歯をセラミックに変えたら痛みだし
その痛みは痛み止めも効かないほど
そして夜も寝れない
その原因は何か?
患者さまとの問診から病状を把握、治療に移る前の問診と無痛麻酔の様子です
動画の最後には、その診断さらにその際の重要なポイントについて解説します。
ぜひ最後までご覧下さい
【タイムスケジュール】
00:00 スタート 今回の動画について
00:35 問診開始
04:54 病状をチェック表を用いて解説
06:11 問診の重要性について
07:47 動画最後のご挨拶
術前の患者様の病状をチェック表に照らし合わせながらまとめましょう
来院時、患者様は痛み止めを服用されていました
この時点で、神経は炎症を起こしていることが分かります 根管治療が必要です
カチカチで軽い違和感、この症状から、その炎症は、歯の根っこ付近にまで及んでいることも分かります
セラミックをかぶせた後から痛いこと、そして冷たい物が凍みていることから
部分的には神経が生きているものの、炎症は治まることのないことが推測されます
そしてその痛みは、セラミックをかぶせたからではなく、
仮歯を装着した時点ではじまり徐々に痛みだしてきたことも分かります
その痛みは治まることなく病状を悪化させていきます
診断名は不可逆性の歯髄炎 一部神経は壊死しはじめており、部分的にはまだ神経が生きているところもある状態です
そしてその歯を支える周囲の組織には急性の炎症が起きた状態、急性根尖性歯周炎です。
この診断が得られた時点で、我々歯科医師は、適切な治療法を選択することが可能となります。
適切な診断とは、「その原因は何か?」ということです
これなくしては、歯科治療はただの暴力になりかねません
注意が必要です。
evidence-based-medineつまり科学的根拠に基づく治療が大切であるといわれて久しい現在。
その重要性については今も変わらず大切であることには変わりはありません。
現代の日々進歩する歯科医療において、最重要であり、我々歯科医師は、絶えず「知識と技術の研鑽」が必要でしょう。
しかし、これと同じく重要であり、優先すべきことがあると私は感じています
NBM (narrative based medicine)
対話に基づく治療です。
患者さんが語る病気に対する物語から、患者さんが抱える問題を把握し、治療法を考える医療です。
病気の原因はひとつではありません。難症例であればあるほど、その原因は「多因子」であり、複雑に絡みあっているものです。時間が経過すればするほど、他の病態も併発し、どの症状が、どの病態によるものなのかもわからなくなってしまいます
発症時の様子、心の状況、その当時の患者様を取り巻く生活環境の変化など、そういったものが身体や心に及ぼす影響は深く、多大なるものがあり、病態を悪化させる因子となるのです。
私は、病状をお話しする際の表情や言葉遣い、切迫感などから、患者様の正確な病状を伺い知る術としています。
むし歯があるから削る
凍みないから神経が死んでいる、
ズキズキするから根管治療
ではないんです!
治療には、患者様との十分なコミュニケーションがとても大切です。
この治療の様子、そして治療後の患者様へのご説明の様子後日配信します
ぜひご覧下さい!