根管治療(=歯内療法、歯の神経をとる治療、歯の神経を抜く治療、根幹治療)の際、
大変よく頂くご質問。
① 『 歯の神経って取らない方がいいのですよね?』
② 『 歯の神経を取るデメリットって何ですか? 』
③ 『 歯の神経を取ると、歯が脆くなる(もろくなる)って聞いたのですか』
④ 『 歯の神経を取ると、どの位持ちますか?』
この4つ、大変多く頂くご質問です。
当院の見解を回答させて頂きます。
ご参考頂ければ幸いです。
またこの回答で、ネットに溢れる根拠のない恐怖を煽る情報に惑わされることなく、適切な根管治療をご選択頂けることを切に願っております。
① 『 歯の神経って取らない方がいいのですよね?』につきましては、以下のリンクをご参照ください!
② 『 歯の神経を取るデメリットって何ですか? 』につきましては、以下のリンクをご参照ください!
https://miyazaki-dentalclinic.com/25908
③ 『 歯の神経を取ると、歯が脆くなる(もろくなる)って聞いたのですか』
回答)10年から15年経過することで、根管治療した歯(=歯の神経を取り去った歯)は脆く(もろく)、弱くなります。
また、10~15年経過することで、歯が折れる可能性が高まるとする論文も散見されます。
では、根管治療をしないのか?それで大丈夫でしょうか?
それにつきましては、上記①と②のご質問の回答リンクをご参照ください。
歯の神経を取る、つまり根管治療は「しなくてはならないからする治療」です。
しなければ、さらなる感染拡大の危険性があるため、せざる得ない治療であり、
患者様にとってはメリットのみでしょう。
しかし、現実として根管治療後の歯は脆くなる・・・ではどう対応するのか?
当院での対応策は3つ。
根管治療後は、歯の根っこに土台を差し込み、その上からクラウンをかぶせます。
この土台を”コア”と呼びますが、そのコアには様々な種類があります。
コアとして最適な素材は『ファイバーコア』です。
基本、これ、一択でしょう。
当院では保険外治療にてファイバーコアを製作、装着しております。
なぜファイバーコアが良いのか?こちらにつきましては、以下のリンクをご参照ください!https://miyazaki-dentalclinic.com/19117
② クラウンを装着しない
土台を装着し、健全な歯の部分を含めて全周を削り、かぶせる「クラウン」。
従来よりある治療ですが、そこに疑問を投げかけている先生が居ます。
USC(University of Southern California)の教授 Pascal Magne(パスカル マニエ)先生です。
下動画症例のように、残っている歯質(歯)が多い場合は、「セラミックポストアンレー」を装着すべきであると提唱しています。
この方法は、USC(University of Southern California)の教授 Pascal Magne(パスカル マニエ)先生が「根管治療後に歯が破折しない(折れない)ようにするための優れた方法」として推奨されている術式です。
科学的根拠もあり、根管治療後の歯を強固にすることが証明されています。
セラミックポストアンレーとは、可能な限り健全な歯を削らず、コア(=ポスト)と噛み合わせ部分が一体となってオールセラミックス(e-max)で製作された人工歯です。
当院では根管治療の段階から「可能な限り健全な歯を削らないように」配慮した上で、根管治療に臨んでいます。
③ ファイバーコアとアンレー
これも上の方法と同様のコンセプトです。可能な限り健全な部分を残し、そこにファイバーコアを装着します。
その上でインレー、アンレーといった「削り取った歯の一部分を覆うような人工歯」をかぶせる治療法です。
右添付させて頂きました表内の図をご参考頂ければイメージできるかと思います。
兎にも角にも、「健全な歯を削るべく、最大限の努力をする」これが根管治療により脆くなった歯を助ける、寿命を延ばす治療法、対策といえるでしょう!