かみあわせのブログ

前歯を守る臼歯

平成25年12月9日

右写真。上顎前歯の間に隙間があるのがお分かりになるでしょう。

横から見ると、若干出っ歯気味になっています。

原因はなにか。。。?

レントゲン写真をみていただくと、奥歯が欠損し、丸印のところ、つまり、前歯でしか咬合(かみあわせて)していないことがわかります。

『臼歯(奥歯)は、前歯を守る働きがあります』
また、
『前歯は、臼歯(奥歯)を守る働きがあるのです。』

奥歯で噛めないことにより、前歯に負担が増大し、歯が前へと倒れこみ、歯並びを悪くしているのです。

欠損の放置は、負のスパイラルを生みます。

前歯や、残存歯の負担を大きくし、さらなる欠損を生み、咀嚼が困難となり、栄養摂取にも問題が生じることとなります。

現代の生活習慣病は、日々の食生活が多大なる影響を及ぼしているといわれています。軟らかい食事(炭水化物中心)はカロリーオーバーとなり、入れ歯などによる咀嚼困難は、高齢者の低栄養による免疫機能の低下へとつながります。

右写真のような患者さまをしばしば拝見いたします。

「左側で噛めるから右側はそのままでいいや!」

そう考える前に、是非ご相談いただけますようお願い致します。

歯の悩み

平成25年11月12日

自分の歯はどうなっているのだろうか?
今 受けている治療はどうなっているのだろうか?
自分の歯は今後、どうなっているのだろうか?
いまかかっている先生に こう言われたのだが、本当だろうか?

こういったご相談がとても多いですね。
「セカンドオピニオン」のご希望で、患者さま自身の歯の現状に対するご質問をされる方がとても多いようです。

内容は、
「抜歯しなくてはいけないと言われた。。。」
「高額な治療費を説明された。。。」
「治療時間がとてもかかっているのに 治っていない。。。」
「治療期間が もう2年にもなる、、、ゴールがみえない」

時には、現在受けている治療内容に?と思わざる得ない現状の患者さまもいらっしゃいますが、
そのほとんどが、コミュニケーション不足。

おそらく、歯医者側の説明不足でしょう。
担当する歯医者は、歯医者の立場から、歯医者としての理想的治療をお話されているようです。

歯医者の考えは、おそらく歯科医学的に「正論」でしょう。

しかし、その「正論」も、受ける側にとっては「正論」ではないこともある。
患者さまにも、治療歯に対する愛情、かかえるお仕事、歯科治療に費やせる時間・費用、、、皆 様々です。

「正論」を武器に、話を進めている歯医者が多いことを とても感じます。
私も反省しなくてはいけないかもしれません。

歯医者にとって、最高の治療ではなく、患者さまにとって「最善」の治療。
これがとても大切でしょう。

そのためには、お互いのコミュニケーション、とても大切です。

虎ノ門 宮崎歯科医院では、スタッフみんなで、このコミュニケーションを大切に日々の診療に取り組んでおります。

歯の治療、お悩みの際は、いつでも連絡ください!

噛み合わせ顎関節症なら都内東京の歯医者 宮崎歯科医院

脳細胞は120日で、消化管の細胞は、48時間で新しくなるといいます。ヒトの身体は日々更新され、新しくなっています。噛み合わせも同様ですが、問題は、歯は硬組織であるということ。

歯は、日々のすりあわせにより、摩耗します、残念ながら再生はしないのです。

しかし、このようにして、生体は常にバランスを保っています。これを『動的平衡』といいます。
変化しながらも、常に安定する位置を模索しているのです。

『かみあわせ』も、日々このような「変化」のなかにありますが、その「変化」つまり「摩耗」を良しとするか、悪とするかが問題であり、これまで沢山の歯科治療を受けられた方は、「調整」が必要となります。銀合金は歯より硬い。そのため、すり減ることが少なく、時間の経過とともに、その歯に対する負担は強くなっていきます。

上下の歯が接触する時間は一日のうちで、わずか7分~15分です。

それは、「咀嚼」や「嚥下」による接触。その接触圧も微小なるものです。ではなぜ、歯は摩耗していくのか?

これは夜間睡眠中に破壊的に働く 『ブラキシズム(bruxism)』が原因の一つと考えられています。

ブラキシズムとは、歯ぎしりのことです。

歯ぎしりには
・グラインディング(ギリギリ)
・クレンチング(食いしばり)
・タッピング(カチカチ)

現在、ブラキシズムを予防・治療する方法はありません。予防、調整が、最大の治療です。

当院では、噛み合わせの不具合、顎関節症の患者様にまずはこれまでの病歴を十分なコミュニケーションを通じてお聞きします。お困りの際は、まずはメールにて詳細をお送りください。その後は、詳細なる徹底した診査を行います。必ず治ります、お気軽にご相談ください。


咬合調整(かみあわせ)

右下奥歯にハイブリッドセラミックインレーを装着した口腔内の写真です。

この写真は、セット後1週間を経過。
患者さまが「噛むと痛い」ということで来院されました。

歯に赤く印記された点は「カチカチ」と噛んだ時に接触する部位。

青く印記された点は、「ギリギリ」と噛んだときに接触する部位。

患者さまは責任ある要職につかれており、お身体も鍛えていらっしゃる方。
当然のように、噛む力(咬合力)もとても強い。
ストレスなどによる歯ぎしりの力は相当なるものです。

歯は、垂直的な力にはとても強いのですが、横からの力、つまりギリギリと歯ぎしりした時の力にはとても弱い。

そのため、セットした補綴物上で横の力が加わると痛みにつながることがあります。

写真の青い点を削除調整し、赤い点のみ接触するようにすると、痛みが軽減します。

 

かみあわせ 咬合治療の大切さ

平成25年10月4日


上顎右側の欠損症例。

上あごの奥歯がありません。
(黄色の丸印)

その手前なブリッジ。

レントゲン所見を右に。

青色の歯が本来あるべき歯。
しかし、歯周病にて以前に歯を抜歯しそのままとなっています。
は3歯分を2歯で支えたブリッジ。

しかし負担過重のため、その支えとなっている骨(歯槽骨)がなくなり始めています。

そのためもあり、患者さまは左側(レントゲン向かって右)で食事を頻繁にすることとなります。

食事による咬合力は左程でもありませんが、夜間睡眠中のブラキシズム(歯ぎしり、食いしばり)による力は過大なるもの。歯を破壊する力を有しています。

そのため、大臼歯が欠損している右側だけでなく、左側の咬合誘導歯であり支持歯であるの第2小臼歯に問題が生じてきています。

に示すように、顎がしっかりしており、その咬合力(噛む力)は相当なるもの。

「右側噛めなくても、左側で噛めるからいいよ!」

「奥歯一本くらいなくても、他で噛めるから大丈夫でしょ?!」

患者さまより そんなお言葉を良く聞きます。

食事や歯ぎしり、食いしばり は、一本の歯で行うわけでもなく、右側・左側だけで行うものでもありません。

咬合(かみあわせ)とは、全体のバランス が大切です。

奥歯はぐっと噛む力に対抗し、前歯はその力を逃がすために働いています。

上記のような症例を放置すると、歯を少しずつ失うスパイラル(螺旋)に迷い込むこととなるのです。

早期発見、早期治療。とっても大切です!

小児矯正 症例報告会

平成25年9月30日

先日私の矯正の師匠である矯正専門医である森田明子先生主催のFOSSA勉強会にて小児の矯正治療の2症例の治療報告をさせて頂きました。

8歳女児。

一見綺麗な歯並びに見えますが、

前歯が出っ歯であり、下あごが奥左に偏位していることを主訴に来院。

当院では、矯正治療を行う際、必ず症例検討会にあげさせて頂き、同じ志をもつ先生方にご意見を頂き、治療を開始させて頂きます。
今回の症例もそのうちの2症例。

森田先生のいつもご教授頂く、 『最小の侵襲で最大の治療効果をあげる』ことを目標に、そのような状態となった「原因」を追求すべく、 「診査診断と治療の再評価」に重点を置き、資料を集め、診療を進行します。

写真のような症例は異常。

普通であれば、上顎と下顎の正中(黄色の線)は一致するはず。
また、上顎は下顎を覆うように歯並びは形成されるはず。

この正常とは逸脱した「形態」には何か原因がある。
先天的にこのような形態となる個体は少ない。

つまり
「異常な機能の変化による 2次的な形態の変化である」と捉え、
機能=形態
『良くない機能』が生体に働き、このような『良くない形態』が形成されたと考えることが大切になります。

この症例の場合、
良くない機能とは、 「口呼吸」 。

ヒトは通常、安静時は鼻呼吸です。

鼻呼吸により、口唇は閉じ、舌は上顎口蓋に押しあてられ、上顎歯列は
拡大成長していきます。

口が開きっぱなしのお子さん、、、、これは心配です。

耳鼻科疾患・アデノイドにより鼻呼吸ができない、、食生活、態癖などにより、
口唇を閉じる習慣がないなど、口で呼吸することを強いられると、

上顎の成長は抑制され、上顎骨は小さくなってしまいます。

この上顎の成長は、12歳ごろでその成長のピークを迎え終了します。

そのため、早期に上顎の成長を促し、なおかつ、上顎の成長を阻害する因子を取り除いてあげる必要があるのです。

写真の中ほどにある透明の装置がその装置。
上顎を拡大するとともに、下顎の位置を改善する。

約6カ月でその効果がでていますね。

これは、FOSSA勉強会でご教授いただいた診査診断を徹底したことによるもの。

最小の侵襲で最大の効果
が得られています。

このような咬合(かみあわせ)の問題を考える際、成人、小児に限らず、
①修復(=冠やつめものなど)による補綴学的咬合論
②崩壊した原因を考える生理学的咬合論
の2つの咬合論的観点から かみ合わせを論ずる必要があると
1972年の石原寿郎先生がその文献に記載しています。

現在では、この②崩壊した原因を考える生理学的咬合論を無視した治療が行われ、やり直しの治療が多くなっていることがしばしば見受けられます。

森田先生は、上記のような2点について、つまり

Stomatology(口腔医学) 炎症と力、顎口腔系の調和

Dentistry(歯科修復学) 不足を補う補綴(つめもの冠など)

の2点。口腔医学的観点から原因を追究し、治療を進め、歯科修復学的観点から、失った歯を治す治療が必要であることを説いていらっしゃします。

宮崎歯科医院においても、
このような観点より、治療を進めるべく日々の診察に臨んでおります。

矯正勉強会

平成25年6月25日

定期的に矯正の勉強会に参加させて頂いております。

「診査診断の大切さ」を我師匠に毎回教えていただいております。そのための資料集めは膨大なるもの、それをまとめて一つの答えを導き出す。とても大切な作業です。

診査診断、つまり『病態の原因はどこにあるのか?』 そこが わかっていなければ、どんな治療方法を駆使しても、治ることはなく、また治ったとしても、対症療法であり、一時的。必ず再発するのです。

矯正歯科治療に限らず、歯科治療全般に言えることです。
毎月の矯正勉強会は私にとってとても勉強になるものです。

宮崎歯科医院では、今後、この「診査診断機器」を拡充を行ってまいります。

歯科治療は、「原因の除去」と「環境の改善」。これに尽きる。

日々精進です。

取材記事

先日、取材を受けました。

・ 虎ノ門、神谷町、霞ヶ関というオフィス街における開院の経緯、
・ 院長の経歴、
・ 宮崎歯科医院の治療
クリックすると記事を読むことができます)

どについてお話をさせて頂いております。

ぜひご一読ください

http://doctorsfile.jp/doctor/hospital/25442/df/1/

姿勢

咬合(かみあわせ)は、全身の姿勢に影響を及ぼす場合があります。

医者の不養生ですね(笑)
この写真は私本人の全身写真です。
かくいう私も咬合(かみ合わせ)に少々問題があります。

宮崎歯科医院では、全体的な咬合治療(かみあわせ治療)を行う際は、このような全身写真を撮影し、かみあわせが姿勢に及ぼす影響を診査いたします。

かみあわせ、つまり、上顎に対する下顎の位置関係に問題が生じると、全身の姿勢に影響を及ぼすといわれております。
写真を見ていただきます。
上体は右に(写真向かって左に)傾き、左右の肩の上下的な位置に差が生じ、身体にねじれが生じていることがわかります。

私の場合は歯科医師という職業病もありますが、
かみあわせ(咬合)に問題があると、
姿勢のねじれを助長し、肩こりや肩甲骨の痛み、手のしびれ、膝の痛みなど、全身的に無理が生じることがあります。


インプラント治療や入れ歯治療においては、
かみあわせに問題をもつことがほとんどです。
歯が抜いたから、インプラント。入れ歯は嫌だから、インプラント。

その前に、しっかりとした咬合(かみあわせ)診査、大切です。

Smile!

平成25年4月10日


同じスマイルでも、歯並び、変色歯、銀歯、着色歯、加齢による咬耗、歯抜け(欠損)、歯がない(無歯顎)。。。

この写真を見ると、
ずいぶんと『印象』が違うものですね。

歯は、全身や咀嚼機能に与える影響多大なるものです。

写真のように、歯は、「審美性」に与える影響も多大なるもの。

以前、韓国審美歯科学会会長である先生にご教授いただいたことがあります。

『機能に優れるものは、必ず審美性に優れる』

痛くないから大丈夫、、、
見た目は気にしないから、、、

ホント大丈夫?
歯は大切にしたいですね!