かみあわせのブログ

骨格とかみあわせ(東京都内の歯医者)

骨格とかみあわせには、密接な関連があります。
矯正治療の際には必ず行う「頭蓋X線規格写真撮影」

この資料より、治療に必要な、また病態の原因を把握する上で多くの情報が得られます。

宮﨑歯科医院では、矯正治療に限らず、
・全顎的治療
・矯正治療
・かみあわせの不具合
・顎関節症

などの際、「かみ合わせの診査」の中で、次に示すような写真撮影を行います。

右写真は「顎角度の張った顔貌」
このような場合、
・咬筋が強いため、かむ力も強い
・歯のすりへりにより下顔面が短くなる
・その際の偏位は前方へ
・咀嚼パターンは水平的であり、歯に負担がかかりやすい
・臼歯部が喪失しやすい
・前歯のかみあわせが深くなりやすい
などの異常所見が認められやすいといえます。

 

 

 

また、
右写真のような側貌では、
・咬筋が弱く、かむ力も弱い
・下顔面が長くなる傾向にある
・すりへりにより下顎は後方へ偏位、前歯のかみあわせは浅くなる
・気道が狭く、口呼吸となりやすい
・舌をかみやすくなる
・口唇の抑えが弱く、口をあきやすい
・かみあわせの不具合により、下顎の偏位を起こしやすい

まったく対照的な2症例。
この点を把握せずに、矯正治療をはじめ、かみ合わせ治療、全顎的な補綴(かぶせる、インプラントなど)治療を行うと、のちのちに不具合が生ずることとなります。
必要な診査です。

宮﨑歯科医院では、術前の診査を大切にしています。

これから行う治療を「旅」に例えるならば、診査は出発前の準備であり、日程表であり、地図でしょう。
それらなくしても、旅はできますが、
迷ったり、思わぬ事態に巻き込まれたり、いつどこにつくのかわからない不安に駆られるでしょう。

診査はそういった不安や無駄をなくすために必要なもの。
徹底した診査により病態、病因を把握し、安心して治療は受けたいものです。

「人生とは嵐が去るのを待つ場所ではなく、雨の中でもダンスをして楽しむことを学ぶ場所である」(ヴィヴィアン・グリーン)

私の好きな言葉です。
人生には困難や無駄は必然必要ですが、歯科治療ではそういった無駄や困難は最小限にしたいものです。心持を前向きに事に取り組んでいきたいですね!

定期検診(かみあわせのチェック)

歯科の疾患は3つ。
①むし歯
②歯周病
③かみあわせ

前2つは「細菌の感染症」。感染を除去、炎症をコントロールすれば治ります。
あと1つの「かみあわせ」は「機能(力)」。
「かみしめ」や「咀嚼・嚥下」、「はぎしり」などの「力(ちから)」に対抗できる「かみあわせ」が必要となる。

宮﨑歯科医院では、専門の知識を有する「歯科衛生士」が担当歯科衛生士制のもと、患者様をメンテナンスしています。

右写真症例は、「くいしばり、はぎしり、かみしめ」を自覚されている患者様のレントゲン像。
頭蓋X線規格写真で分類すると右の「顎角の張った骨格」をされています。
このような骨格では、かむ力が強く、この角度が120°以下では、歯を折ってしまうという論文もあるぐらい。 

このような症例でインプラント治療やセラミック治療を行っても、かみあわせの精査を無くして長期的維持は困難です。術前の十分なる精査と術後のメンテナンスが大切です。

かみあわせチェック

皆さんの「かみあわせ」、大丈夫ですか?

通常、歯は正中(身体、顔の真ん中)より、左右対称に7本ずつあります。
上下、左右なので合計28本。8本目が智歯(親知らず)です。

ヒトは、咀嚼・嚥下以外では、上下の歯は接触しません。
この時以外に接触しているのであれば、それは「異常な接触時間」であり、たいていが「くいしばり」といわれるもので、ストレスが関連しています。何かに集中したり、肉体的精神的にストレスを感ずると「くいしばり」でストレスを発散する。これは「歯ぎしり、くいしばり」を誘発する「大脳の扁桃核」がストレスと関連することから生ずると言われています。

上記のように、歯は1日で7~15分ほどの接触時間であり、それ以上は「くいしばり」。
この異常な接触は、歯に負担をかけるとともに、歯をすりへらします。

みなさん試してください。
上下の歯をかみあわせたとき、前後左右が均等に接触していることと思います。
(この段階で均等ではない場合は、早々に歯医者さんに相談しましょう)
カチッとかんだ状態から、右あるいは左へ下あごを動かしてみてください。少しで結構です。
歯ぎしりをする要領で下あごを動かしたとき、いつまでたっても奥歯がかんでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか??

この接触は「異常」な接触であり、くいしばりや歯ぎしりを誘発するかみあわせです。

ヒトは正常であれば、
・カチッと咬んだ時、奥歯が強くあたり、前歯のあたりは奥歯に比べて弱いものとなります。
・ぎりぎりした時は、上記図の3番目の「犬歯」だけが接触し、他はあたりません。
右に動かせば、右の上下の犬歯だけ、左に動かせば左の上下の犬歯だけとなるのです。

これ以外は歯に負担をかける「かみあわせ」。
早々に治療が必要でしょう。

この状態を放置すると、歯はすり減り、様々は深い症状を発現します。
歯のすり減りにより、下あごの位置がズレ、舌の置き場所がなくなり、審美性の問題だけでなく、頭頸部領域の違和感、痛み、疲れ、コリなどの症状が発現することとなります。

宮﨑歯科医院では、こういった「かみあわせ」の問題に対して、徹底した診査をおこなっております。
お心当たりのある患者様はいつでもご相談ください。お力になれることでしょう。


―宮崎歯科医院について― 舩井(船井)幸雄先生の著書「退散せよ似非コンサルタント」(52頁の超プロの5条件で紹介される)や 私の知った良い歯科医師(歯医者)、信頼できる歯医者・名医として紹介され、インプラントかみあわせ(顎関節症)治療で多くの患者さまを拝見する歯科医院です。東京都内、虎ノ門、虎ノ門ヒルズ、神谷町、霞ヶ関、新橋、港区、千代田区だけでなく関東近県、全国から患者さまが来院されるため、ご来院の際はお電話・メールにてご予約いただけますようお願い致します。インプラントかみあわせだけでなく、マイクロスコープCT撮影ラバーダム防湿を駆使した最先端根管治療ホワイトニング審美歯科メタルフリー予防歯科・親知らずの抜歯・歯周病治療・一般むし歯治療など、痛くない麻酔、痛くない治療で行っております、安心してご通院頂けます。セカンドオピニオンやご相談、メール相談も多数頂いておりますのでお気軽にご相談ください。


「くいしばり」の弊害

「歯を食いしばって頑張れ」
「よく噛んで食べなさい、歯が鍛えられる」
昔はよく言いました。いまは言いません。
百害あって一利なしです。

よく咀嚼することはいいことです。
咀嚼により唾液は分泌され消化を助け、脳血流量も増加し、認知症の予防に効果があると言われています。
しかし、過剰な力でかみしめることはお勧めできません。

成長期を過ぎると、ヒトは老化し衰え始めます。
「歯は消耗するのです」

過剰に「くいしばる」ことで歯は傾きすり減り、歯は短くなっていきます。

 

 

これにより上下の歯の接触「かみあわせ」に変化が生ずることとなります。

「くいしばる」ことで歯は傾斜します。

歯は内側、前方へと傾斜し、歯並びに変化が生じます。

「年齢とともに、下の前歯が重なってきてしまった。。。」という訴えはこれに起因するのです。

歯が傾斜すればその内側にある「舌」のスペースも侵害されるために「発音」「咀嚼」「嚥下」などの障害が発現します。

「くいしばり」はあたりまえのこと、とお考えの方が多くいらっしゃいます。
ほとんどの方、まじめで頑張り屋さんの方々ばかり。

がんばりすぎてはいけません。がんばりすぎは「歯」にとっては酷です。
ご自身を大切に、「歯」を大切に。

舌をかむ

「食事のときに舌を噛んでしまう、、、」
「最近話しづらくなって、、、」
「食べづらい」

これらの訴えの原因は「かみあわせ」 にあります。

「かみあわせ」は上下顎の歯の接触です。
上顎の歯は頭蓋に固定され、 下顎は頭蓋にぶら下がっています。
下顎の位置を決めているのは、上下の歯の接触、つまり「かみあわせ」となります。

 

「かみあわせ」に問題が生ずると、下顎の位置にズレが生ずることとなるのです。
そのために、上記ののような症状が発現することとなります。

本来ならば頭蓋と上顎と下顎の正中(真ん中)が一致するのですが、「かみあわせ」に問題があると、それができません。
そのため、かみづらく、話しづらくなるのです。

右写真は、「咬んだ時」と「少し開口した時」に上下顎の正中の不一致が認められます。
不正な「かみあわせ」により、強制的にズレた位置でかまされている状態です。

そのため、話しづらく、食事もしずらくなってしまっています。

「咬みづらい」
「話しづらい」
「舌をかむ、痛い」

このように訴えると、他院の歯医者さんでは「気のせいでは?」と言われてしまうようです。

これらの症状は「気のせい」ではありません。 
問題には必ず「原因」があるのです。

宮﨑歯科医院では、咬合治療(かみあわせ治療)、矯正治療など全顎にわたる歯科治療の際は、徹底した診査を行います。
誰にも言えず相談できずに悩んでいらっしゃる患者さまが多くいらっしゃるようです。
いつでもご相談下さい。

姿勢の影響

季節の変わり目(温度変化)など、外的環境の変化に人の身体は敏感に反応します。

寒いと首をすぼめ、肩を挙げ、身体は縮こめて丸くします。

また、呼吸器系に問題をお持ちの方は、、口唇を閉鎖しての「鼻呼吸 」が困難となり、常時「口呼吸」をしていることもあります。

体力の減少や怪我などにより、身体はストレスをうけ、伸筋群より屈筋群が優位に働き、姿勢は変化します。いわゆる「猫背」の姿勢です。

また、「口呼吸」では複式呼吸を行えず、胸呼吸となり、大胸筋の緊張を伴います。

これにより、頸部・大胸筋は緊張し、頸部は前傾し、いわゆる猫背の姿勢を呈することとなるのです。

インターネットの普及により、パソコン、スマホなどが多用され、このような屈筋群優位の姿勢が維持されることが多くなりました。

頸部の前傾、頭部の後屈は、かみあわせ 0.5mmほど後方へ偏位させ、その高さも変化します。

インプラントや義歯、入れ歯、冠、セラミックの治療時に、このような「姿勢」への留意は在って然るべきではありますが、患者様の姿勢への「自覚」も大切なことではないかと感じます。

「かみあわせに不具合を感ずる、、、」
「装着した冠や入れ歯、インプラントが合わない気がする、、、」
このような自覚のある方は、一度ご相談ください。

一生懸命な方ほど、前のめりになりがちです。
ときには ぐっと身体を伸ばしてリラックス。これだけでかみあわせも楽になるんですよ

 

かみあわせの高さ(東京都内の歯医者)

ヒトは1日24時間のうち、かみあわせている時間(上下の歯が接触している時間)は、わずか7分~15分。そのほとんどが嚥下と咀嚼に費やされます。つまり、日常生活において「上下の歯が接触していることはほとんどない」ということ。
このブログを読みながら、上下の歯は接触していますか??

咀嚼と嚥下以外の上下の歯の接触は身体に害を与えます。

この代表的なものが「歯ぎしり、くいしばり」です

この歯ぎしりやくしばりを日常的に普通のこととして行っている患者様がとても多いのです。
(Dental compression syndromeについてはこちらをご参照ください)

良くないかみあわせ、良くない姿勢で、この歯ぎしりやくいしばりを行うと、首や肩・全身の痛みを引き起こします。当院では、「かみあわせ」 の治療をとても注意深くおこないます。とても大切なのです。

ただ、かみあわせだけが原因ではありません。
立っている時、坐っている時、寝ている時。全身の姿勢、日常生活習慣が、かみあわせに大きな影響を与えます。

・頭を後ろへ30°屈曲すると、平均で約3.2mmかみあわせが高くなります。
・足を延ばした状態で、平均約1.3mmが高くなります。
・運動後の息が上がった状態で平約1.8mmが高くなります。
・姿勢維持の要となる「足、ひざ、腰、首など」の各部に疼痛は、かみあわせに多大なる影響を与えるのです。

生まれながらの骨格もかみあわせに影響を与えます。個人差があるのです。頭蓋と上顎と下顎の前後左右上下的な3次元的位置関係や特徴」という遺伝的骨格もかみあわせに影響を与えます。

かみあわせの治療には、こういった絡み合った原因を解きほぐすための徹底した診査と診断。そして根気強い思考錯誤的な治療が必要となります。

かみあわせの違和感、顎関節症は、はじめは小さな詰め物や冠を装着する治療からはじまります。ひとつひとつの歯の治療に最善と全力と尽くすことがとても大切です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

我慢しないことの大切さ

「我慢をしない」こと。とても大切です。

「私は我慢強いから大丈夫です」
治療の際、よくお聞きする患者様からお言葉です。

これまで、歯で大変なご苦労を重ねていらっしゃったご様子の患者様。
そのご苦労、察するに余りあります。
しかし、私の歯科治療に「我慢」は要らないのです

ヒトは、なにか問題が生じたとき、困難が生じたとき、その問題・困難に対応・反応します。まずは問題を解決しようとする、しかしすぐに解決できなければ、、、

①問題と向き合い、その原因を理解把握した上で置いておく。
②問題を把握することなく、「何とかなるろう…」と放置する。

あなたはどちらでしょうか?

①と②には大きな違いがあります。

どちらも「我慢」していますが、
①は、自己決断した上での行動。
②は、決断せずの放置、状況依存。
です。

②の放置では、今後どのようになるのか?わからずストレスが溜まります。
「ストレスは万病」のもとです。

ストレスにより身体は緊張し、免疫機能は低下する。
理性では我慢できても、身体は悲鳴を上げているのです。

この問題長期を抱えていると、病態が「常態化」し、その問題すら自覚できなくなる。

問題に更なる問題を重ね、個人の許容量を超えた時に、
どうにもならない「症状」が発現するのです。

歯科医院はできれば来たくないところでしょう。
私も同じ見解です、できれば予防で来院して頂きたい。

漫然と「我慢しない」こと。これが大切です。

これまで重ねてご苦労は察するに余りあり、心情をお察しいたしますが、「我慢強い」こと誇るべきことではないのです。

何か目標を持ったうえでの「我慢」「忍耐」は素晴らしいこと。
いずれは必ず報われます。

放置することでは解決はありません。

「人生とは嵐が去るのを待つ場所ではなく、雨の中でもダンスをして楽しむことを学ぶ場所である」(ヴィヴィアン・グリーン)

かみあわせと姿勢

かみあわせ(咬合)の不調和が顔と身体に及ぼす影響についてのお話です。

頭頸部領域には多くの筋肉が付着します。
その筋の「機能」を読み解くこと、これが「かみあわせ=力」を読み解くことにつながります。

生体力学において、
『機能は力であり、力は形態』として表現されます。
『よい機能は良い形態として、よくない機能は良くない形態』として表現されます。
つまり、形態を診ることで、機能を診ることができるのです。右図は歪みのない顔貌と全身の状態です。
左側の奥歯、つまり図向かって右側のかみあわせが低いことで、下顎が左側へ偏位します。これにより顔貌は左右非対称となります。目、鼻唇溝(ほうれい線)、口裂の水平性などに変化が生じます。

顔貌の非対称は頭位(頭の傾き)にも影響を与え、左側への頭位の傾斜が認められるようになります。顔面筋、咀嚼筋、頭頸部領域の筋の緊張も認められるようになります。

肩凝りなども認められるでしょう。

 
頭位の傾斜により、僧帽筋など頸部領域の筋が緊張し、肩のラインにも傾斜が認められるようになります。
肩の傾斜は背筋(せすじ)の傾きにも影響を与えます。

頭位、肩の変化は、腰、膝、足へと移行し、体重のバランスにも影響を与えます。

頭位、下顎位、咬合の関係は密接です。頭位が側方へわずか10°傾斜することで、平均約1.8mm下顎の位置が側方へ偏位するという文献があります。 

無理な全身姿勢では、適正なかみあわせは得られないという示唆がこの文献より明確です。

かみあわせに歪みがある方に、上記のような全身的な症状がしばしば認められます。骨格の華奢な方、筋力の弱い方では顕著となります。

宮﨑歯科医院では、かみあわせに不具合を感じる患者様や全顎的治療、矯正治療を施す患者様に、「かみあわせの診査」を必ず行います。

 
かみあわせと全身姿勢の関係は密接ではありますが、どちらが卵でどちらが鶏なのかは未だ明らかではありません。日々の生活習慣などで崩した姿勢では、適正なかみあわせは得られず、無理な姿勢でかみあわせに不具合を感ずる患者様も多く見受けられます。

-図は日本歯科大学小出教授監修の著書より引用-

MFT(口腔筋機能療法)研修会

平成26年9月22日

先日、宮﨑歯科医院の院長はじめスタッフ全員で
MFT(口腔筋機能療法)研修会に参加しました。

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