当院にご通院いただいている患者様のレントゲン写真です。
初診時と1年後。
①、②、③部を見て比べていただくと、根尖病病変・病巣(レントゲン上で黒く写し出されている部分です)の「治癒」の様子が分かりやすいでしょう。
上レントゲン写真は①の拡大比較写真です。
上顎小臼歯の再根管治療。初診時は歯ぐきは腫れ、黒く根尖病変が認められます。
ラバーダム、マイクロスコープ、CTを活用し、再根管治療を行いました。
上顎小臼歯には珍しい3根管(黄色矢印)。適切な治療をおこなうと、根尖病変は早々になくなります。
②部の拡大画像です。他院で抜歯と診断された歯の再根管治療、術前術後です。
黄色矢印部の改善がよく分かります。
こちらも術前は慢性的に腫れている状態。MTAを併用したマイクロスコープ再根管治療です。
むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
根管治療で細菌の感染を取りきれば上画像のように治ります。
難しいことではありません。大丈夫!必ず治ります。
ただし、治るポイントは3つ。これ大切。
① ラバーダムの装着
治療中に根管内に唾液が入り込んでしまっては、感染を取りきることはできません。そのため、ラバーダムは絶対に必要となるのです。
② マイクロスコープの使用
肉眼では暗い、微細な根管は見えません。
当然、見えない細菌など見えないでしょう。感染を取り去るには「それを診る目」が必要です。それがマイクロスコープ。
肉眼でも大丈夫、拡大鏡でも大丈夫!なんていう歯科医師も多い。私も10年以上前はそうだった。いま、マイクロスコープを使用した治療をして思うこと。
「以前は、患者様の治癒能力に頼った治療だったかもしれない・・・」
③ CT
必ずではありませんが、あるとすごく便利です。
レントゲンは3次元を2次元に落とし込み、わかりやすく拡大縮小しているため、概略はつかめますが、精度に劣る。例えるならば、「世界地図」のようなもの。実際の形ではない。
CTは3次元を3次元として表現できる優れた診査診断機器。根管治療に限らず、インプラント治療や歯周外科治療など、すべての治療において非常に有用な機器といえるでしょう。
当院では、正しいコンセプトのもと、適切な治療環境を整えて治療に臨んでいます。