日別アーカイブ: 2022年1月2日

ラバーダムは付けて治療されなかったんですけど微小の虫歯でも取り付けるんですか?

私のところラバーダムは付けて治療されなかったんですけど微小の虫歯でも取り付けるんですか?

私は神経ギリギリまで虫歯があったみたいで事前の消毒はあまりされなかった気がします

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。

当院では、カリエスが象牙質に達している状態の場合、レントゲンでまずはチェックした上で、CT撮影を行い、歯髄にまで残り『1.1~1.5mm』となっている症例では、必ずラバーダムとマイクロスコープで治療に臨みます。

これは、むし歯が歯を溶かし感染、2層目の象牙質があと1.1~1.5mmとなった時には、神経に炎症の兆しが認められる(=歯髄炎)という、Ricucci先生の文献を根拠としています。

つまり、露髄していなくても、神経はすでに炎症を起こしている、もう歯髄炎になっているということを表しています。

歯髄炎になった状況で、ラバーダムもなく削ることで、感染・炎症を惹起することがあります。

これでは治療の意味がありません。 このことについては以下の動画をご参照ください。
むし歯治療に対する理解が深まります。

歯は3層構造です。表層のエナメル質のみのむし歯であれば問題ありませんが、上記のように神経に近接したむし歯で症状を伴う時は、CTで撮影の上、ラバーダムとマイクロスコープで治療に臨むことが、確実なる予後の治癒の可能性を高めることは間違いないでしょう!