日別アーカイブ: 2022年2月7日

保険でラバーダムは使わないのか?

質問失礼します。 保険適用での虫歯治療は、ラバーダムや、それに類するものは基本つけないで行うのですか?

私は今まで近所の歯科クリニックでは、ラバーダムのようなものを付けて虫歯治療したことがないです。

なお全て保険適用での治療になります。

先生がいつも掲げている、「唾液による虫歯の再発を防がなければ意味がない」という観点から考えれば、本当に私が経験してきた虫歯治療は意味がない、あるいは再発率が高いように感じるのですが、これは、この考え方がまだあまり浸透していないのか、あるいは保険内で行うために治療器具を使えないということなのでしょうか?

2つほど質問してしまいすみません

コメントありがとうございます!

回答させて頂きます!

『保険適用での虫歯治療は、ラバーダムや、それに類するものは基本つけないで行うのですか?』

→これは歯科医院によって、歯科医師によって様々なようです。
当院では保険外治療として行わせて頂いておりますが、全国の歯科医師の先生から頂くコメントでは、保険でもラバーダムを使用されている先生もいらっしゃるようです。
ただ、私の実感としては、稀なようにも感じております。

『唾液による虫歯の再発を防がなければ意味がない』 『この考え方が浸透していない』
『保険内で行うために治療器具を使えない』

→むし歯の原因は、唾液中に存在する細菌の感染です。
歯を溶かしながら内部に感染を拡げている細菌を削り取るのがむし歯治療であると「私は」理解しています。
どの歯科専門聖書でもそのように書いてありますので、間違いはないかと思われます。
また歯科大学の教育されている内容でしょう。
なので、『考え方が浸透していない』ということは無いかと思われます。

また、私は、『唾液による虫歯の再発を防がなければ意味がない』という言葉を掲げている、とのこと。
そのような言葉の表現をしている個所がございましたでしょうか?あれば、誤解を招く言葉なので修正させて頂きたいと思っております。
ぜひその個所をご教授ください。

私は常々「むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症である」と念仏のように唱えています。

その治療を成し遂げるには3つ大切なことがあるとお話しさせて頂いております。

1むし歯(細菌感染)を徹底的に取り除く
2治療中に感染させない
3治療後に感染させない

1を成し遂げるのは拡大鏡ルーペやマイクロスコープ。肉眼では私は限界を感じております。
2を成し遂げるにはラバーダム。神経に残り2mmほどまで近接したむし歯では、すでに歯の神経が炎症を起こし、免疫を弱めているという論文があります。
そのため、そのような症例では、ラバーダムを推進しています。逆をいうならば、浅いむし歯であれば、免疫機能が強い方なのであれば、ラバーダムは不要となる場合もあるかと思われます。
3治療後は、削り取ったところを隙間なくキレイに人工歯を詰める被せる必要があります。材質としてはセラミック系材料が化学的にも物理的にも安定した材料です。

この3つを「妥協なく、徹底した方法」で遂行しようとするならば、知識技術だけでなく、最高の器材で行いたいところです。

そのためにはマイクロスコープやラバーダムやセラミックなど、優れた器材・材料が存在していますが、その材料は、日本の保険治療ではその使用は認められておりません。

日本の保険治療が悪いというのではなく、保険治療は、日本全国の国民が、歯で痛みを抱えた時、その痛みを速やかに安価に「軽減」できるシステムではないかと思っております。その目的を日本の保険治療は十分果たしていると感じています。

歯科治療は、日進月歩です。
保険治療は戦後の国民皆保険制度から大きな変化はありません。

最新の歯科治療の妥協なく求めるならば、保険外治療という選択肢も視野に入れ、ご自身の歯を大切に治療をご決断頂きたい!
このチャンネルの皆さんの歯が健康になること!これがこのチャンネルの願いであり、このチャンネルを通して、そういった治療があることを知って頂き、その上で、ご自身の歯を大切にする一助となればと感じております!