日別アーカイブ: 2019年8月30日

3mix 歯科 根管治療の1症例

宮崎歯科医院 youtubeチャンネル

右上奥の歯ぐきが腫れて来院された患者様。痛みはありませんでした。

この歯は2年前に3mixを入れてからセラミックを入れた歯です。

装着直後はしみていたけれど、次第に落ち着いてきたとのことでした。

しかし、昨年より再度 しみはじめ、1カ月前には歯ぐきが腫れてきたため、前医に相談すると、根管治療が必要と説明されました。他の医院で一度診てもらった方が良いのでは?と感じ、当院を受診された患者様の症例です。

本動画では、治療を通して、以下のことをご説明させていただいております。
・神経を残せるか否か?その診断基準について
・根管治療が必要となる症例について
(根管治療とは、歯の神経を取り去る治療です)
・ラバーダムとマイクロスコープを活用した根管治療について
・やり直しのないむし歯治療とは何か?について

下写真は、セラミックインレーを外し、その下にある覆髄材(神経を保護する薬:むし歯が深く、神経に近いとき、歯の神経を守るために貼薬する薬剤をいいます)を取り去った状態です。

露髄 深いむし歯 根管治療 歯髄壊死 マイクロスコープ ラバーダム 

この段階で歯の神経にむし歯が達しています。
これを露髄(ろずい)といいます。
ピンク色に染色された部分や茶褐色の部分はむし歯です。

露髄 深いむし歯 根管治療 歯髄壊死 マイクロスコープ ラバーダム ①

むし歯とは?どんな病気?細菌の感染症歯の神経は例えるならば、「ピンク色の水風船」のような形態をしています。

健全な神経があれば、血流があるので、露髄の時点で出血が認められますが、それがありません。

また、露髄して神経が見えると、そのピンク色の水風船が確認できるはずですが、本症例ではそれも認められません。空っぽです。

これは在るはずの神経が、細菌の感染により壊死し、無くなってしまっていることを意味しています。これを歯髄壊死(しずいえし)といいます。神経がすでに死んでしまっている状態です。

神経を残せるか否か 根管治療は必要か その症状から診断名と治療法をチェック

詳細は動画をご覧いただければ幸いですが、本症例は、上表の「不可逆性歯髄炎と歯髄壊死」の状態といえます。

つまり、むし歯の取り残しにより、神経が強い炎症を起こし(=不可逆性歯髄炎)、一部はその炎症のため壊死(=歯髄壊)した状態です。

このような症例では、これ以上の感染拡大を予防すべく、神経のある根管内を洗浄・消毒する必要があります。
これを「根管治療」といいます。皆さんがいう、「神経を取る治療」です。

当院では神経を残せるか否か、根管治療が必要か否かを、術前の問診に加えて、実際にマイクロスコープで神経の病状を精査した上で診断しています。

歯の神経を残せる症例 歯髄 神経 画像 MTA ドックベストセメント 3mix

歯の神経を残せない症例 根管治療が必要な症例 歯髄 神経 画像 MTA ドックベストセメント 3mix

本症例のように、せっかくセラミックインレーを入れても根管治療になってしまうのはとても残念でなりません。
そうならないようするにはどうすればいいでしょうか?

当院では、エナメル質を超える深いむし歯治療の際、3つのポイントを必ず守り治療に臨んでいます。

① むし歯を取り残さないこと
当然のことだとではありますが、肉眼での治療には限界があるのも現実です。
当院では、マイクロスコープを用いてむし歯を取り去り、神経に深いむし歯治療での覆髄にはMTAを使用しています。

② 治療中に感染させない
これにはラバーダムが不可欠です。
根管治療に限らず、神経を残す治療(間接覆髄、直接覆髄、部分断髄)でも必ず装着し治療に臨みます。

③ 精密にかぶせること
むし歯治療は2つのことを徹底しなければ治りませんし、再発します。
1)むし歯を取り除くこと
2)むし歯を再感染させないよう精密に人工歯でかぶせること
隙間の在るようなインレーやクラウンではむし歯は再発します。
精度の高い補綴治療(クラウンやインレーをかぶせること)が、むし歯予防には必要です。 

やり直しのないむし歯治療のポイント3つ 

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マイクロスコープを活用して、一生に一度の歯科治療・やり直しのない歯科治療を!当院の目標です。

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