先生のような方に歯の治療して頂きたいなと思いながらいつも見ています。
質問ですが、先生は噛み合わせの治療で歯を削る事についてどうお考えですか? (この動画と関係の無いコメントで申し訳ございません)
勿論、実際歯を診ていただいて無いのでその時の状況で対応が異なる事は承知してます。
参考にさせて頂きたいです。
実は、噛み合わせの治療で歯を削るか否かを悩んでます。
もともと歯軋りが酷く、最近は右上7番目の歯で硬い物を噛むと一瞬痛みが走ります。食事以外は何の問題もなく過ごせます。
かかりつけ医もレントゲンやCTを見ながら歯軋りが原因での痛みで、噛み合わせ改善の為少し歯を削った方が良いかもと言われました。
しかし、少しだけとは言え健康な歯を削る事に少し抵抗があります。
(一応、削ると言われている歯は過去に別の歯科医院で治療してる歯です) 深くは削らず尖っている部分?を削るような感じです。
今現在、歯軋り緩和のため就寝時はナイトガード(上顎にくっつけて奥歯付近に針金で引っ掛けるタイプです。左右に歯が動かないようにする物)を装着してます。
長文で申し訳ないですが宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。
かみあわせの治療で、歯を削ることについてどう思うか?とのご質問ですね。
大変難しいご質問です、患者様によって異なるでしょう。
そのため、削ることが悪いとか、削ることが正しいといった回答は全く不適切ではないかと感じています。
歯ぎしりや食いしばりの原因は、ただ単に、かみあわせだけが原因ではないことがほとんどです。
その原因の主たるものは「ストレス」 精神的ストレスであり、肉体的ストレスです。 このストレスは、個人個人によって様々のようです。
当院では多少しみたとしても、多少噛んでいたんだとしても、そのままとするようにしています。
患者様にはその点ご理解をいただけるようのご説明していますが、削って下さい!という患者様や治療してくださいといった患者様もいらっしゃいます。
治療しても、削っても解消しない。それが噛みしめや歯ぎしりを原因とした痛みです。 また、被せものなどが強く当たっていることにより痛みがある場合もあります。
その際は、適切に調整しています。結果削ることになる場合もあれば、足すことになる場合もあります。 そう言った積極的治療、不可逆的治療をさける良い方法が、今使用されいているナイトガードです。
ナイトガードを付けたからといって、症状が激減することはありませんが、歯が痛むことは少ないようです。
実際に拝見していないため、ハッキリとした回答がしづらいのが正直なところです。
猫背の姿勢により、噛み締めが強い方も多くいらっしゃいます。
こちらのリンクをご参照ください。 https://miyazaki-dentalclinic.com/16265
長い時間お口を開いて、尚且つ鼻で呼吸し続ける。
これができるようになることで、つまりは動画のようなラバーダムを装着できるようになることで、噛み締めや歯ぎしりが弱くなります。
以下の回答は、以前にお口を大きく開けることが出来ない方へ回答した内容です。
お口が大きく開けられない=くいしばりが強い方です ぜひご参照ください!
ー以下、その引用文ー
この「ラバーダムが装着できるようになる」ことが、むし歯や歯周病、噛み合わせの問題を無くしてします予防効果があるからです。
これについて解説致します。少し長くなりますが、お付き合い頂ければ幸いです。
最後までお読みいただいたときには、むし歯や歯周病、噛み合わせで歯医者さんへ通院する可能性がとてもとても小さいものになるでしょう。 ラバーダムを装着出来るようになる方は、以下の2つが出来る方です
① 大きなお口を開けることができ、それを持続できる
② 基本、いつも鼻で呼吸している 逆を云うならば、ラバーダムを装着出来ない方は、以下の2つの悪条件をもっています。
① 口が開かない
② 口呼吸 いわゆる顎関節症の患者様の典型的な症状です。
なぜこれらが悪条件なのかを解説します。
① 口が開かない 口が開きづらい、開かない方は、必ず「かみしめ、歯ぎしり」をしています。
上下の歯はいつも接触しているものであるといった固定観念もあるようです。
上下の歯は、健康であれば、1日のうち、7分から15分の接触時間であるという有名な研究論文があります。
その接触は、嚥下(飲み込む時)と咀嚼(食べる時)の2つの時だけで。 その際の噛む力はグラム単位の少ないもの。
平時は基本「接触しない」のです。
口が開かない方は、いつもいつも、寝ても覚めても噛んでいることが常となっています。 そのため、噛む方向に働く筋肉は硬直し、筋肉痛を起こしています。
腕の力こぶを形作る「上腕二頭筋」の筋トレばかりすると、腕をのばしづらくなり、柔軟な腕の動きができなくなるのと同じです。
お口が開きづらく、開けることができません。 「かみしめ」「くいしばり」「歯ぎしり」にはその原因に諸説あります。
・歯並び ・全身姿勢 ・ストレス この中でも、「ストレス」が大きな要因を示すようです。
「かみしめ、歯ぎしり、食いしばり」が強く、その頻度が多い方には一つの共通点があります。 「物事に真面目に取り組まれる姿勢」です。
真面目に、几帳面に、しっかりと物事に取り組まれる精神性だけでなく、周りの方々へ細やかな配慮をされる人間性から、その困難を乗り切る際、「かみしめ」「食いしばり」「歯ぎしり」をされているようです。
「かみしめ、食いしばり、歯ぎしり」の際、脳内ではβエンドルフィンといった脳内麻薬が放出されます。
これには「健忘効果」があります。 つまり、「歯ぎしり」していることを忘れてしまうということです。これにより、皆さんほぼほぼその自覚がありません。
かみしめの力は絶大なるものです。歯が折れる、ヒビが入るほどの力を込めることが研究論文からも明らかにされています。
「一生懸命歯ブラシはしているけれど、奥歯がいつもむし歯になる。」
こんな患者様が多数いらっしゃいます。
これは歯ブラシしていないからではなく、「かみしめにより歯にヒビが入り、そこにむし歯の細菌が感染してむし歯になっている」これが原因なのです。
こういった患者さま、大変多い。
歯ぎしりやかみしめ、食いしばりをしないこと。
これをご自覚頂くことで、その頻度と強度は大幅に軽減されることが論文で明らかにされています。
ではどのようにしてそれを予防するのか?を解説します。
① 自覚すること
② 口を開くエクササイズをすること
③ 全身のストレッチをする、歩く
④ 舌を口蓋に、口を閉じて、鼻呼吸 この4点です。
詳細はまたいずれどこかの場所でまた解説致します。
簡単なのは、②お口を開けることです。 身体の姿勢を整えて、 「あ」 「い」 「う」 「べ(ベロを前につきだす)」 これを5秒間ずつ、3セット、朝昼寝る前、いつでも何度でもやってみましょう。
噛む筋肉がリラックスしてお口が開くようになります。
また、平時の時は、舌を口蓋につけて、上下の歯は接触しないように、前歯で1~2mm程の隙間を感じつつ、上下の唇は軽く接触、閉じて鼻呼吸です。
いわゆる「座禅」「瞑想」をする際の状態です。
この状態を常としましょう。 かみしめは少なくなり、口は開くようになります。
お口を開けるようになるだけで、かみしめしなくなり、お口周りの様々な問題を予防・解決することが可能です。
簡単なのでぜひ!
②口呼吸 「口呼吸」は悪です。ぜひ改善したいものです。
ヒトは基本、原則「鼻」で呼吸する動物です。 そのように作られている生物です。
そのため、「口」で呼吸するのは「何らかの問題を抱えている異常な行為」と判断し、改善することが必要不可欠です。
鼻で呼吸することで、外界からの異物、細菌、ウィルスなどを鼻粘膜のフィルターで除去し、体内へ酸素を供給します。
「優れたフィルター」が鼻粘膜です。
これを通さず「口」で呼吸することは、体内へ「異物、細菌、ウィルス」を取り入れてしまうことになります。
これは良くありません。
でも鼻呼吸が常となっていない方もいらっしゃるでしょう。
その要因としては以下のことが考えられます。
① 鼻疾患(花粉症など)
② 歯並び
③ 全身姿勢
④ ストレス
①②はぜひ、耳鼻科、歯科で改善しましょう。
③は④と関連していることがしばしばです。 口呼吸となっているそのほとんどが、④です。
前述致しましたが、④のストレス、身体的ストレス(疲労)により身体が疲れると、肩は落ち、背中は丸まり猫背となりがちです。
また精神的ストレスにより、呼吸は浅く不規則。 ゆっくりとした呼吸ができず、腹式呼吸から胸式呼吸となりがちです。
胸式呼吸では十分な呼吸ができないため、口が開き、酸素を摂取しようとする。
すると口内は乾き、唾液は乾燥。免疫機能が低下する。。。この悪循環となります。
口呼吸により、唾液が少なくなり、むし歯・歯周病になり易くなります。
口呼吸はぜひぜひ改善して頂きたいところです。
ラバーダムを装着できるということは、
・お口があけていられるということ
・鼻で呼吸ができるということ です。
お口を開くだけで、鼻で呼吸することができるようになるだけで、予防できることが沢山あります。 ぜひご参照頂きご活用ただければ幸いです。
長文お付き合い頂きましても誠にありがとうございました!