日別アーカイブ: 2021年9月24日

茶色に変色していても虫歯ではない

銀歯を開けた時に神経までは虫歯になっていない場合なんですが、 やわらかい虫歯のみを除去して、 残っている変色部分(茶色)は虫歯ではないので、削らず残すと記載されている病院がありました。

その変色部分も検知液で確認済みのようですが、茶色に変色していても虫歯ではない場合があるのですか

 変色にはいろいろな原因があるようです。

・むし歯があった

・銀歯によるメタルタトゥー

・変質

・そしてむし歯

色々です。

変色部分は、う蝕検知液で染まる場合と染まらない場合があります。

染まる場合は削り取ります。 染まらない場合は、その変色部分の「硬さ」をチェックします。

健全な象牙質と同等の硬さを有しているか否かをマイクロスコープ用の器具で引っ掻きチェックします。

この硬さの検査は、多くの文献でその科学的に証明されている有用な診査法です。

当院でも、この2つの方法でむし歯をチェックして治療に臨んでいます。

しかし、そうであっても、チェックしているのは、「むし歯によって溶かされた部分」であり、むし歯の原因となる「細菌本体」ではありません。

細菌は0.5~1㍈と目で見ることはできません。

そのため、ラバーダムとマイクロスコープを用いて、治療中に唾液が触れないように、そして細菌によって溶かされた部分「いわゆるむし歯」を徹底的に削る必要があるんです。

その上で、もし細菌が残っていたとしても、それを除菌してくれる作用を有するMTAや水酸化カルシウムという薬剤を塗布してむし歯を治す試みをしているのが現在の歯科治療の現状です。