日別アーカイブ: 2021年3月31日

銀歯に隙間 様子をみる? 当院の見解

はじめまして。コメント失礼します。歯科治療について調べると色々な情報があり過ぎて何が本当で、どの治療が自分にとってのベストな歯科治療なのか分からなくなっています。

30代半ばになり、歯の大切さについて考える事が増えました。

私自身、20台前半て上顎下顎共に虫歯が見つかり当時近所の歯科医院で(何も考えず歯科医師の言われるがままに)歯科治療をし、銀色の詰め物が入りました。

それから10年以上経った今、その時の銀色の詰め物と自分の歯の間に隙間ができているのを発見しました。

ネットで調べてみると、銀色の詰め物の下で虫歯が進行し、詰め物が取れた時や痛みが出た際に気が付き、神経を抜いたり抜歯しなければいけなくなってしまった…等々書いてありました。

とても怖くなり、ネットで調べて『痛みの無い治療』を謳っている口コミ評価も良い歯科医院へ行き、事情を話した上で検診と歯のレントゲン撮影をしてお話をいただきました。

以下

・レントゲン上、銀歯の下に虫歯が明確にある所見は見受けられないが一部あやしい部分があるの

・銀歯と歯の間に隙間が空いているのは事実だが、その銀歯を外す時に回りの歯を削らなくてはならないので望ましくない

・くいしばりがあり、歯の擦り減りがある。銀歯がある事で擦り減りを防いでいる(セラミックだと食いしばりで割れてしまう) との事で銀歯の隙間はそのままで、定期的に歯をチェックしましょう。

と言われました。

先生も歯科衛生士さんもとても丁寧に説明してくださり不満はないのですが…

銀歯と歯の間に隙間がある(不適合)まま過ごす=虫歯ができるのを待つ?様な感覚でちょっと不安に思いました。

先生でしたらどんな見解をお持ちですか?

お返事頂けたら幸いです。

コメントありがとうございます!

そうですね、ネットでは様々なことが書かれています。
簡単にネットにアクセス、自分の意志で、検索、その「検索結果」を得ることが出来ることで、あたかも「真実」を得ることができるかのような現代。
その情報の真偽が判断できないものの、その情報量の多さに、かえって決断できずに歯科医院を彷徨い歩かれている患者様がホント多いようです。

まずは今回、ご希望頂きました「見解」を述べさせていただく前に、その大前提が必要でしょう。

このコメント欄も、前述したネット環境下での情報です(笑) その真偽は如何ともし難い(笑)
まあ、回答している人間の素性が分かる分だけ、信頼性は高いかと(笑)

その点を考慮したとしても「前提条件」が必要です。

① 実際に拝見していないため、まったくの推論であり、いい加減な回答である可能性が高いこと
② 上記に頂いた文章の言葉を、「私なりの解釈で」回答すること
③ 歯科医師の技術、知識、経験、治療環境・設備は、それぞれであること

この3点です。ご理解下さい。

また、可能かなぎり、間違えの内容に、頂いた文章に対して回答いたします。

『レントゲン上、銀歯の下に虫歯が明確にある所見は見受けられないが一部あやしい部分がある』
→レントゲンでは、銀歯との境目、銀歯の下のむし歯を適切に診査診断することは不可能です

『銀歯と歯の間に隙間が空いているのは事実だが、その銀歯を外す時に回りの歯を削らなくてはならないので望ましくない』
→目で見て、ルーペで見て、隙間があるのであれば、それは相当なる隙間です。
むし歯の細菌は0.5~1ミクロン。目で見ることはできません。
むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。その細菌を取り除くのがむし歯治療です。
隙間は悪であると、私は考えます。

ぜひ以下の動画をご覧下さい。
セラミック治療について、3つの動画で解説しています。
その最終章の動画のリンクのみ添付します、その概要欄、コメント欄からご検索下さい!

【 セラミックを美しくセットしよう! 】

 

『その銀歯を外す時に回りの歯を削らなくてはならないので望ましくない』
→むし歯治療の原則は、「むし歯部分のみ削り取り、健全な部分は絶対に削らないこと」です。

銀歯を外すならば、銀歯だけを削ればよいでしょう。
これは、肉眼ではとても難しい。マイクスコープがあるとよいですね。
私は、銀歯のみを削ると宣言した上で、動画で記録しながら銀歯のみを削り取ります。

『くいしばりがあり、歯の擦り減りがある。銀歯がある事で擦り減りを防いでいる(セラミックだと食いしばりで割れてしまう』
→食いしばりがあるのであれば、擦り減りがあるのであれば、それに対抗できるインレーを製作すれば良いでしょう。

銀歯が擦り減りを防ぐことはありません。

セラミックが割れないようにするならば、以下の2つの条件が必要です。
①上下の歯の適切な接触関係の確保
②セラミックの厚みの確保

②を確保するために、健全な部分を形態修正する必要が生ずることもあるでしょう。
それが安全域の範囲内ならば、問題ありませんが、削れないのであれば、コンポジットレジンの直接法や、ゴールドインレー、ジルコニアといった材質を選択します。

ここまで対処しても割れてしまうこともあるため、術前にその点について、患者様にご理解いただくことも必要ですね。

『銀歯と歯の間に隙間がある(不適合)まま過ごす=虫歯ができるのを待つ?様な感覚でちょっと不安に思いました。』
→おっしゃる通りですね、そのお心持に対処するのが歯科医師の責務です。

『銀歯の隙間はそのままで、定期的に歯をチェックしましょう。と言われました。先生も歯科衛生士さんもとても丁寧に説明してくださり不満はないのですが…』
→隙間からのむし歯の進行を適宜チェックしつつ、予防する。
拡大しそうになった場合は、大きく削り対処するということでしょう。
そのような予防策もひとつの方法です。

治療法は様々です。
患者様のご希望も、歯科医師、歯科医院のスペックも様々です。

その中で、ご自身にあった歯科医院に出逢えることがとても 幸せなことでしょう。

当院ではこんな歯科医院をおススメしています。以下の動画の冒頭でお話しております。
ぜひご活用下さい。

【歯医者は治療で行くな?】1回で終わる、むし歯治療(MTAで歯の神経を残せ!)

ダメな『 歯医者 』の選び方

でも、とても丁寧にご説明してくれる優しい歯科医院さん みたいですね!
ぜひ十分なコミュニケーションのもと、ご自身の希望に叶う歯科治療をご選択ください!

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!