日別アーカイブ: 2021年10月12日

20年前に神経を抜く 根管治療 後から 違和感と痛みが取れない

20年ほど前に根管治療した前歯2本の変色が気になりセラミックをお願いしたところ根の状態も良くないので再治療してからセラミックの差し歯にしたのですが違和感と痛みが取れず先日被せを取って再度根の治療をしました。

ですがまだ痛みが取れず不安です。

レントゲンでは異常がないとのことですが…ちなみにラバーダムは無しで治療されてる医院です。今後通い続けるのが不安ですがセラミックの被せに30万かかったので簡単に他の医院に変える事もできるものなのかどうか…精神的に参っています(泣)

今回の歯科医院での根の治療は今年1月にスタートしてセラミックの差し歯にしたのは3月です。

その時に違和感がある旨伝えた時は奥の神経に響いてるからそのうち慣れるような説明を受けました…

20年ほど前に根管治療されたとのこと。

考えられる原因は3つです。むし歯、歯周病、かみあわせ。

現在感じてる症状、「痛み・違和感」とありますが、これはどんな時に感じるものでしょうか。

もし、これが以下のようなときであれば、「かみあわせ」つまり「かみしめ」「歯ぎしり」「くいしばり」が原因でしょう。
・噛んだ時だけ
・歯を噛みしめたりギリギリすると、痛みが強くなる

セラミックを一度はかぶせていることから、「歯周病の原因」は考えづらいかと感じています。
また、何十年も前に治療した歯であれば、歯が折れてしまっていることもありますが、この点もおそらく無いのでしょう。

そうなると、痛みの原因は、「むし歯」つまり「根管内の感染」あるいは「根管外の感染→歯を支える骨に感染が拡がっている」
あるいは、噛み合わせとなります。

まずは噛み合わせが適切か否か?上記の症状と照らし合わせて下さい。

現在感じている痛みや違和感が、噛まずとも感じるのであれば、原因は「感染」でしょう。
これは、レントゲンである程度推測でき、またCTを撮影することで明確に診断が可能です。

今回治療した前歯2本は、20年前から、今までに「痛みや違和感、歯茎の腫れ」などはありましたか?

この症状があったのであれば、繰り返していたのであれば、適切なる根管治療が必要です。
これは、具体的には「ラバーダム」「マイクロスコープ」そして「適切なる治療コンセプト」。具体的には「根管治療専門医」に相談することをおススメします。

再根管治療行う際のポイントがあります。その痛みの原因です。
①痛みの原因が、歯の内部である根管内にある場合
②痛みの原因が、歯の外部である根管外にある場合
③痛みの原因が、歯が壊れていることによる場合
④痛みの原因が、かみしめ、歯ぎしり、くいしばりの場合
⑤痛みの原因が、一時的な「免疫低下」の場合

①の場合は、適切なる再根管治療で症状は緩解します。歯の内部の感染を取り除くのが根管治療です。それを行えば治ります。
②の場合は、感染が歯の内部から外部へと進行している状況です。再根管治療だけでは治りません。
そのような場合は、歯根端切除術が必要となるでしょう。
https://miyazaki-dentalclinic.com/20031

③の場合 根管治療後、何十年もすると、歯にヒビが入っていることがあります。場合によっては折れていることもあります。
このような場合は痛みや違和感、歯茎の腫れを伴います。マイクロスコープでそのヒビや割れを確認することが可能です。
また、繰り返しの根管治療症例では、歯の内部に穴があいてしまっていることもしばしばです。これも症状の原因でしょう。

④この癖をお持ちの方は、根管治療後、症状がなかなか治まりません。しばらく経過を観察するとともに、仮歯や被せた歯の当たりを弱くしておくことをおススメします。

⑤根管治療をした歯は、治っているわけではありません。見えない細菌の感染症であるむし歯は、その細菌感染を100%取り除くことは難しいのが現在の歯科治療の現実です。だからこそ、一切の妥協を許してはならない。それがマイクロスコープであり、ラバーダムという術式です。
細菌の感染症であることから、ご自身の免疫機能が高いことで、その感染が多少残っていたとしても、症状が発現しない方、大変多く拝見しております。
免疫機能の低下、つまりは「血流不足」です。
身体の疲労、精神的ストレスは、血液循環を阻害します。
睡眠不足、時間に追われる日々の生活、炭水化物主体の食生活による身体の酸性化、そこに噛みしめ歯ぎしり食いしばり。

もしお心当たりがあれば、ぜひ改善を。

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです!