日別アーカイブ: 2020年8月23日

セラミッククラウン 強くかむと痛い ズキっとする

 

ご相談内容

3ヶ月ほど前に左下7番のセラミッククラウン(4年前に神経の治療をすませてあります)が割れ、新しいものに変えていただきました(8番はありません)。

同時に左下6番のメタルインレーが欠けていたため、セラミックインレー変えていただきました。

両方とも、もともと痛みは全くなかったのですが、セラミックインレー入った直後から6番が噛むとキーンという鋭い痛みが出始め(上下の歯が当たるだけでも痛い)、5~6回噛み合わせの調節(歯を削って高さ調節)をしたのですが、痛みは変わりませんでした。

先生曰く、マージン部の刺激(噛み合わせの調節で削る時に痛みがある場所がある)だということで、咬合面のマージン部をなくすために6番もセラミックのクラウンにしました。

が、クラウンを入れて一月ほどたっても噛むと痛いです。

鋭いキーンという痛みはありませんが、噛むとズキっと痛いです。

もともとのメタルインレーも深い詰め物ではなかったし、担当の先生はなぜ痛いのか原因が分からないと言っています。

メタルインレーを外す際も、クラウン作成時も最低限しか削っていない、神経を取らなくてはいけない治療はしていないとマイクロスコープで撮影された映像を見せてくれました。

左下6、7番、両方とても低い歯で、とても薄いクラウンを入れてあるので、噛み合わせの調節も難しいらしいです。

しかも今痛いせいなのか、顎の動きが一定でなく、噛み合わせが毎回変わるそうです。

時間をかけ、説明も十分してくれて、丁寧な治療をしてくれる歯医者さんですが、噛むと痛くなってからすでに3ヶ月が経過しています。

6週間ほど前から顎もずれてしまい、顎の痛みと、歯の痛みで、現在ペースト状のものしか食べられず体重も減ってしまいました。

出来れば最後まで今の先生に診ていただけたらとも思いますが、痛みがもう3ヶ月も続いていますし、原因が分からないとのことなのでセカンドオピニオンを聞きに他の歯医者の受診を考えています。

痛みがあるので仕方ないのかもしれませんが、割れては困るので…と左側のクラウンを守るために受診するたびに歯を削られ、全体のバランスを診てもらっている気がしません。

負担をかけている右側も痛みがでてきてしまいましたが、そちらは噛み合わせの検査をすることもなく不安です。

宮崎先生は痛みの原因は何だと思われますか?

第2象牙質ができると噛む時の痛みが軽減する可能性も…と言われましたが、経過観察すれば治っていく痛みなのでしょうか?

お忙しいとは思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。

どうぞよろしくお願い致します。

詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。

回答させて頂きます。よろしくお願い致します。

実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。

あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

実際に拝見していないため、頂いた内容から前提条件を整理した上で回答させて頂きます。

①今回の治療のきっかけが、「7番が割れて、6番が欠けていた」という病状。

②その2本は短く、出来る限り削らないようにセラミックをかぶせているとのこと

③7番は痛くない、6番は噛んだ時のみズキっと痛い

④多数回にわたり削り調整しているけども“良くなることなく、同じよう”に痛む

⑤マイクロスコープで撮影した画像で確認している

この前提条件で回答させて頂きます。

この状況において考えられる痛みの原因は3つです。

1.むし歯が残っている、あるいは露髄している

2.かみしめによる打撲状態

3.歯ではなく、痛むのは咬筋

①と②から、もともと噛みしめや歯ぎしりといった癖をお持ちであることが推察されます。

かなりこの2本は酷使されている状況のように推察致します。

1.について

マイクロスコープを使用して治療されているとのこと。そうであれば、むし歯が残っていることは考えづらいかもしれません。

治療前の段階で歯が短かった、その歯を削ったことで痛みが“増している”のであれば、歯の神経に近いあるいは露出した状態でクラウンが被さっていることも推察されますが、推測の域を出ません。そのような症例では、おっしゃるようない痛みが生じます。

2.について

かみしめのキツイ患者様に高めのセラミックが入っていると、硬いものが噛んだ時のみに痛みが生じます。しかし、適切に調整することで、その痛みは軽減していきます。

数回の調整により、痛みが軽減傾向にあるのであれば、痛みの原因はセラミッククラウンの高さにあるため、しばらく様子を見てもいいかもしれません。

3.について

ときどきではありますが、歯ではなく噛む筋肉に痛みがある方がいらっしゃいます。その痛みを歯の痛みと勘違いされている場合があります。原因はかみしめで、そのかみしめが強くなる原因は、「精神的ストレス」「肉体的疲労」「生活環境の変化」などによる夜間睡眠中のかみしめ、歯ぎしりです。マウスピースによる治療が効果的です。

実際に拝見していないため推測の域をでませんが、このような患者様は多数拝見しております。

そのほとんどが、上記の『1』に該当します。

クラウンを外すと何らかの問題があることがほとんどです。

ただし、いきなり6番のクラウンを外すという決断がしづらい患者様もいらっしゃいます。

そのような際は、7番がしっかり当たっているか否かを確認した上で、6番を適切に調整しつつ、『2』の原因論を疑い、マウスピースを装着し経過を観察させていただきます。

痛みがなくなれば、『2』のかみしめが原因です。

痛みが治まらなければ、クラウンの下に問題があることが鑑別、推定できます。

ちなみに、CT検査はされましたでしょうか?

当院ではこのような症例では必ずCTを撮影させていただきます。

もし歯の神経に至る何らかの炎症がある場合は、レントゲンでは見づらい部分をCTで明らかにすることが可能です。

実際に拝見していないため、明確な回答をして差し上げられない事、心苦しく感じておりますが、ご理解頂ければ幸いです。

その後、痛みの具合はいかがでしょうか?

ご無理されないようにして下さいね。

強い痛みがでるようであればいつでもご相談下さい。

回答は以上となります。

当院の受付スタッフに申し伝えておきます。

ご希望の際は、当院までご連絡ください。

03-3580-8110

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。

よろしくお願い致します。宮崎

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)

必ずご一読ください。

https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

 

《当院からのお願い》

多くの患者様より切なるご相談を頂いております。

できる限り多くの患者様にお応えできます様、お1人様につき1通のメール回答とさせて頂いております。さらなるご質問メールに関しましては、拝見していない立場で無責任な回答となりかねないため、当院として遠慮させて頂いております。(ご返信いただいた際も更なる当院からの返信は遠慮させて頂いております。あらかじめご理解いただけますようお願致します。お礼のメールを拝受させて頂くことも大変多くございます。こちらにつきましてもご返信は致しませんが、ありがたく拝受・拝読しております。)もし、当院がお近くの患者様であれば、さらなるご質問につきましては当院までお越し頂き、拝見させて頂いた上でお答えさせて頂きたいと思っております。ご理解ご協力頂けますようお願い申し上げます。

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