日別アーカイブ: 2021年4月2日

根管治療は一般的に麻酔無しが普通なのでしょうか?

現在、歯医者に通院しています。

左下奥歯を根管治療中(3回目)ですが、ファイルを指す度に痛みます。痛いと主張しますが、麻酔はなし。これは正しい治療なのでしょうか。

まだまだ根管治療は続きます。正直怖いです

 

根管治療は一般的に麻酔無しが普通なのでしょうか?

歯の神経の状態にもよるのだと思いますが

『一般的』という言葉の意味はこうです。

『広く全体に共通して認められ、行き渡っていること。ありふれていること。あたりまえ。普通。広く認められ行き渡っているさま』

コメント欄で頂くご意見では、歯の神経が死んでしまっているであろう時の根管治療、また、2回目以降の根管治療では、『麻酔をしないで治療する』ということが『多い』とても多いようです。

つまり、コメント欄の意見をもとにすると、全国で広く共通して認められることのようです。

おっしゃる通り、歯の状態によりますが、つまりは、『一般的』なのでしょう。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。歯を溶かしながら、歯の内部に感染を拡げる病気がむし歯です。

その細菌を取り除くのがむし歯治療であり、その細菌が歯の内部深くの神経に感染している場合、『細菌を取り去るために、結果、歯の神経を取ることになる』のが根管治療です。

この際、感染している部分に知覚がなければ、麻酔をせずとも痛み無く取り覗くことができるでしょう。

術前に感染により既に神経が死んでしまっている状態の場合、「神経は死んでいるから、麻酔しなくても大丈夫でしょう!」という歯医者さんのご説明や、根管治療2回目以降、だいたい神経を取ってしまっている際、「神経は無いので麻酔なしでも大丈夫でしょう」という説明の根拠はこれでしょう。

ここで、1つたとえ話を。

例えば、皮膚の一部が何らかの理由で壊死したとしましょう。

その壊死部を取り除く時、壊死部をつかんでも痛みはありませんよね?

でも、壊死部と接触している「健全な組織」はどうでしょう?健全なる感覚がありますよね?ということは、麻酔をしないで壊死部を消毒したり、取り除いたりしたら、どうでしょうか?普通に、痛み、ありますよね?

私は痛いのが嫌いなので(笑)。

また医療の本質は、痛みを取り除くこと。そのために、過剰な痛みを与えることは、その本質に反することであるという想いがあります。これは私個人の見解ですのでお許しいただければと(笑)

多くのお困りの患者様の痛みを手際よく安価に取り除くことのできる日本の優れた保険医療システムでは、一瞬の痛みをご容赦頂き、治療を速やかに行うニーズが問われているようです。

そのため、当院の臨床では、麻酔をしてほぼすべての歯科治療に臨ませていただきますが、現在の医療体制には、そういった時代背景があるようです。

麻酔をしないで治療することは、現代の日本においては「一般的」といえるでしょう。

しかし、私個人の見解としては、「一般的ではない」といえるでしょう。