当院のYoutubeチャンネルに頂いたご質問に回答させて頂きました。
ご質問内容は、歯周病治療で使用される薬剤、「リグロス」「エムドゲイン」についてです。
歯周再生治療の薬剤として使用される両者。
一方は保険適用、一方は保険適用外。
本当に歯周病は治るの?と感じていらっしゃる患者様が大変多くいらっしゃるようです。
ぜひ、以下をご一読下さい!
先生! エムドゲインとリグロスどちらがおすすめですか??
個人的な意見をお願い致します
コメントありがとうござます!
まずは回答、結論から。
どちらでも良いかと思っております。
エムドゲインには豊富な治療実績がある点で利点があります。
リグロスにはヒト由来成分で、短期的な調査ではありますが、より骨ができるとする報告もあります。
両者ともに成長因子として優れた薬剤ではありますが、以下の2点において、どちらでも良いかと考えております。
①これ単体では歯周再生療法には不十分であること
②手術の成否には、適応症の選択と手術の術式が一番大切であること
① シンプルな症例では別ですが、当院では必ず骨補填およびメンブレンを使用します。
骨のできる場所を確保すること、咬合(かみあわせ)を適切の調整すること。
この2点が不可欠な配慮です。
② 適応症を間違ってしまっては、エムドゲイン、リグロスともに良い結果は得られないでしょう。
また、手術の術式、歯周外科治療の経験の有無などもその結果を大きく左右します。
リグロスは保険適用というメリットはありますが、実感として症例は限られているように感じております。
ただし、エムドゲインは保険外治療だから必ず治療結果が得られる訳ではないことも上記①と②より考えております。
歯科治療の目的は、「咀嚼機能の回復」つまり美味しく食事ができること。
そして「審美性の回復」見た目を回復すること。この2点です。
この2点を達成するために、その歯を残すことが絶対に必要か?残すことのメリットデメリットについて、時間、費用、痛み、その後どのくらいその歯が持つのか?などについて、しっかりと考えてから治療に臨みたいですね!