日別アーカイブ: 2020年12月6日

奥歯がかけて歯肉が腫れて痛い なぜ?

相談内容: 奥歯がかけて歯肉が腫れて痛いのですが どうしたらいいでしょうか?

症状から推測すると、おそらく根管治療が必要となるでしょう。

歯の神経が壊死し、歯茎が腫れている可能性が疑われます。

適切な根管治療が必要です。

根管治療の流れを動画で解説しております。

ぜひ以下のリンクをご参照下さい。

宮﨑歯科医院 アクセス 地図

 

 

 

 

 

 

臨床研修性からの質問へ回答 これからの歯科医師について

いつも見させていただいています。

歯学部で臨床実習中の5年生です。

この時期、病院で介助や見学が出来ないので、こういった臨床的な動画は本当に助かります。

大学病院の先生の背後や反対側からよりも口腔内がきちんと見えるので、勉強になります。

教科書・ガイドラインと臨床の違い等ありましたら、宮崎先生の意見を聞かせて欲しいです。

コメントありがとうございます!

いつもご覧頂きまして誠にありがとうございます。

是非お役立て頂ければ幸いです。

教科書と臨床の違いについてのご質問ですね。

私見ではございますが、回答させて頂きます。一つの参考として頂ければ幸いです。

臨床に教科書はとてもとても大切です。

教科書への理解無くして、臨床での結果は得られないでしょう。

でも、教科書の字面を記憶したからといって、臨床の結果が必ず得られるかといったら、そうではありません。

教科書は、臨床への必要条件ではあっても、十分条件ではありません。

この点について、後述させて頂きます。

私は以前大学院で臨床教育研究に携わらせて頂いておりました。

その際、教科書の作成のお手伝いもさせて頂きました。補綴、とくに総義歯、局部床義歯、顎関節症などの分野です。

教科書をつくるのはとてもとても骨の折れる作業です。

「総義歯を作る際、顎位はここでつくりましょう」こんな一文があったとします。

この一文を証明するために、あらゆる文献、論文を紐解き、その妥当性を検証し、その一文に文献番号を付して、その妥当性を証明します。

この膨大なる作業を行い、教科書は作られます。

その教科書のもととなる「論文」も同様にして作成され、専門学会にて発表論議されて世に出ます。

つまり、ありあらゆるハードルを越え、集約されたものが教科書です。

私が学生の頃は、そんなこと知りませんでしたが(笑)、作る側になったとき、このことを知りました。

教科書は、多くの研究者の集大成であり、尊いものであることを。

学問とは、知識技術を学ぶものですが、それが真なる目的ではありません。

臨床とは、実践の科学です。実践して結果を出すことが問われます。

理論より経験が優先する場合もあるでしょう。

しかし、理論を知れば、経験年数を大きく短縮できる。それが学問です。

つまり学問とは教科書、先人先達の集大成である教科書です。

まずこの大前提をおろそかにしては、積みあがるものも、積みあがりません。

原理原則を、基礎を理解した上で、応用できるでしょう。

まずは教科書を理解しましょう。

そこ無くしては、臨床は成り立ちません。

そこを理解していれば、臨床は、簡単です(笑)

あとは実践あるのみです。

但し、ここで大切な2つのポイントがあります。

①病気とは、「病態の病」、「病気の気」という言葉から成る事を知る

②無知の知を知る

この2点です。

①今お話しした教科書とは、「病態を治す術」についてです。

「人」は時代が変わっても、形態・機能ともに、大きな違い・変化はありません。

そのため、先人先達の教えに沿って、治療を勧めれば、簡単に治ります。

歯科医師は、病態を治すことは当然あって然るべきことです。「治せない歯科医師」は必要ありません。そのためには「教科書」「先人先達」に学びましょう。それを実行するだけ。

難しいことではありません。

難しいのは、「病気の気」つまり「病態となり、心を患った患者様の気、心」を治すこと。

これが難しい。

当院にいらっしゃる患者様には出来るだけ笑って帰ってもらえるようにしています。それだけで、心が癒され、治ってしまうことも多い、特に顎関節症などは最たるものです。

この点を癒せるようになるためには、日々、人としての研鑽が大切ではないかと、「試行錯誤」しています。

②歯科医学は日々進歩します。

保険歯科治療は、戦後国民皆保険制度のなごりそのまま。保険治療では治るもの治らない現実、限界が来ています。経済が止まり衰退している現在。保険治療主体の歯科治療では、患者様には貢献できないでしょう。

同時に、歯科医学の進歩に追随できない歯科医師も必要ないでしょう。

マイクロスコープなどの診療機器により、これまで見えなかったものが診えるようになっています。診査項目、診断基準自体が様変わりし、従来のあたり前の、つまり「教科書」レベルの内容では、古すぎる。日々、自分自身の「進化」が問われるのが現在です。

このためには、「無知の知を知る事」つまり、「自分は知らないことが沢山あることを知る事」がとてもとても大切です。

教科書レベルの内容を知らないようでは、そもそも最新ことなどを知らない事すら気づけません。新たなことを学ぶためにも、これまでの歴史「教科書レベルの知識」をしっかりと熟知する必要があるんです。

結論、どうすれば良いのか?

今に、今与えられていることに全力で取り組むこと。

時代の変化を肌で感じ、無知の知を知り、今に全力で取り組むこと。

これが、歯科医師だけでなく、すべての現代人に問われていることではないかと感じています。

なので、私も老体鞭打って日々全力です(笑)

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。

ぜひ、患者様に笑顔を与える素敵な歯科医師になって下さい!

期待しています!

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