月別アーカイブ: 2019年11月

むし歯の取り残し

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル当院のYoutubeチャンネルの動画にコメントを頂きました。

内容は。「むし歯の取り残し」についてです。

その内容に回答させて頂いております。
ぜひご参考ください。

 

《 上動画へのご感想 》
子供の頃、一度治療した歯はもうずっと大丈夫だと思っていました。再発、やり直し治療など考えられませんでした。虫歯の取り残しがある何て信じがたい事でした。
《 当院の回答 》

いつもコメントありがとうございます!

そうですね、私は親が歯科医ではなかったので、私もそう思っていました。

私が歯科医を目指し、歯科医となってから約30年ほど経過します。

その間に、歯科医学、歯科医療機器共に昔では想像すらできないほど進化しました。

1980年代は根管治療という治療法も日本の歯科界ではあまり浸透していなかったようです。深いむし歯=抜歯だったそうです。

いまでは拡大鏡ルーペやマイクロスコープがありますが(未だ普及率は数パーセント)、以前は(現在でも?」肉眼で一生懸命みてむし歯治療をしていました。

それが当たり前であり、肉眼では見えないので、むし歯が残っているかどうか?すら分からない状況でした。

そのため、やり直しの治療が多かったのもしょうがなかったのかもしれません。

電話が携帯電話に、そしてスマホに、と進化することで「可能となる」ことがあるように、歯科医療も進化することで、「以前にできなかった、知ることすらできなかった」ことが出来るようになってきています。

とても有難いことではありますが、過去を振り返れば、残念ですね。

でも、その過去があったからこそ、現在の歯科医療の進歩があるのでしょう。

ぜひ皆さんにはその進歩を活用していただければと思っております。

でも、あと30年もすれば、「あんな使いづらい全然見えないマイクロスコープなんて使って治療していたの??」と次世代の歯科医師に笑われることになるのかもしれませんが(笑)

今に全力投球することが、今の問題を一番改善できる術ですね。

日々精進です。

一生に一度の歯科治療 やり直しのない歯科治療をスタッフ全員で目指す 良い歯科医院 信頼できる歯科医院を目指す スタッフのため 患者様のため を目標に!

 

 

 

矯正治療とかみあわせ

当院のYoutubeチャンネル以下の動画に、矯正治療とかみあわせについてご質問をいただき、回答させて頂きました。その内容を供覧させて頂きます。ぜひご参考ください。

《 ご質問 》

宮崎先生は虫歯治療をした患者さんで全体の噛み合せや歯列がズレている人が歯列矯正をした場合としない場合ではやはり違い(老後の歯の残本数など)は生まれると思いますか?

 自分も虫歯治療をいくつもしていて、決して歯並びが良いとは言えないので歯列矯正をしてみようかな..もし歯列矯正で歯の健康に繋がるなら、と思ってはいるものの、どうなんだろう。お金も時間もかかるし..もしそんなに変わらないのなら、と素人なので悩んでしまいます。

あと歯列矯正をした方が今後 歯科医院さんでのクリーニングや治療という場合も歯列矯正でしっかりとしている歯並び 噛み合せの患者さんの方が先生や歯科衛生士さん的にもやりやすいのかな..?とここも疑問です。

《 当院の回答 》

回答させて頂きます。

①『宮崎先生は虫歯治療をした患者さんで全体の噛み合せや歯列がズレている人が歯列矯正をした場合としない場合ではやはり違い(老後の歯の残本数など)は生まれると思いますか?』

→ 口内の病気は3つです。従って、歯を失う原因も3つということになります。

それは「むし歯、歯周病(歯槽膿漏)、かみあわせ」です。

むし歯と歯周病は、唾液中に存在する細菌の感染症です。そのため、「口内に細菌が多い人」は「むし歯」や「歯周病」になり易いでしょう。

細菌の多い患者様は、矯正治療によりクリーニングしやすい歯並びを手に入れますが、同時にクリーニングしづらい矯正治療期間により、むし歯を多発する方もいらっしゃるのが現実です。

歯列矯正が終われば、口内をブラッシングしやすい環境が整います。

むし歯や歯周病の主たる原因となる「食べ残し、汚れ」です。歯列矯正をすることで、ブラッシングで清掃しやすい環境が整えば、歯を失う原因は少なくなるでしょう。

老後の歯の残本数にも違いが生まれるのではないでしょうか。

歯並びが悪くなる原因は、ただ単に歯の並びが悪くなったのではなく、「生活習慣」「遺伝的要因」などが強く関連しています。食事の仕方、呼吸、姿勢、癖、性格など、本人が気づかない「習慣」により、歯並びが形成されます。
https://miyazaki-dentalclinic.com/16265

まじめで実直、何事もしっかりやり遂げる性格の方は、歯並びが混んで、かみあわせが深くなっている方が多いです。また、温和で大らかな方は、上下のかみあわせは浅く、すきっ歯だったり、上前歯が出ていたりすることあります。

良くも悪くも、その方の性格・生活習慣が歯並びに反映していることが非常に多いかと思います。

そのため、そういった「性格や生活習慣の積み重ねの浅い」幼少期、成長期にの矯正治療は、非常に有効であると感じております。

最近では、成人になってからの矯正が多く施術されるようになっています。

歯科医院での症例数も多くなっていることから、他院で上手くいかない症例を拝見することもしばしばです。そのような症例の共通点は、「生活習慣、姿勢、態癖」などを是正することなく「歯並びだけ」を理想形に治そうとしている点です。
https://miyazaki-dentalclinic.com/12239

歯並びは、そのヒトの特徴であり、個性であると思います。歯並びを短所と考えるのではなく、長所と考えた方が心持ちは豊かであり、たとえむし歯になっても、適切に対処すれば問題はすぐに解決です。歯並びは、短所ではなく、個性であり、その方の積み重ねた結果といえるでしょう。

年齢を重ねることで、その個性も色濃くなり、矯正治療も困難なことが多いように感じています。
https://miyazaki-dentalclinic.com/9385

そのため、成人矯正をご希望の患者様には、必ず生活習慣のアンケートや全身姿勢の検査などを行いつつ、治療に臨むようにしています。時には矯正治療をおススメしないこともございます。
https://miyazaki-dentalclinic.com/11538

矯正治療の利点と欠点をよくよく考えて、欠点を大きく補う結果が得られるのであれば、成人矯正に意味を見いだせるのではないでしょうか。

「歯並びが悪くとも、歯を失わずに毎日美味しく御食事されている健康な患者様。」

当院に多くいらっしゃいます。皆さま前向きな笑顔の素敵な方ばかりです。

時にはむし歯治療が必要となる場合もあります、やり直し治療が必要となる場合もあるでしょう。定期的に歯科医院を通院してチェックしていれば、大きな問題とはなりません。


②『歯列矯正をした方が今後 歯科医院さんでのクリーニングや治療という場合も歯列矯正でしっかりとしている歯並び 噛み合せの患者さんの方が先生や歯科衛生士さん的にもやりやすいのかな..?』

→ 確かに、歯並びがキレイな方、問題の少ない方のクリーニングはし易いです。

でも、歯科医院にご通院頂く患者様のほとんどは、いろいろと問題のある方ばかりです。
なので、歯並びが悪くても、かぶせものが沢山入っていても、どんな問題でも対応できるのが歯科医院の歯科衛生士ですのでご安心下さい。

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かみあわせ《東京新橋内幸町虎ノ門の歯医者》

当院のYoutubeチャンネルの以下の動画に頂きましたご質問に回答させて頂きました内容を供覧させて頂きます。

 

ご質問は「かみあわせ治療」についてです。

《 ご質問 》

先生は噛み合わせ治療なども出来ますか? 私は昔歯ぎしり食い縛りがあったみたいで歯の山が削れて奥歯など全体的に噛み合ってないです。 それがまた悩みです。

《 当院の回答 

コメント頂きましてありがとうございます。

実を云うと、「かみあわせ」は私の専門です(笑) 大学院では噛み合わせに関する研究・論文、臨床、教育に携わっておりました。

そのため、かみあわせ治療は私の専門分野となっております。

かみあわせは非常に繊細な分野といえます。

上下の歯の接触についてだけでなく、頭蓋・上顎・下顎の3次元的位置関係、舌スペース、顎関節、そして全身姿勢と精神的ストレスなど多岐にわたる分野です。 かみしめや歯ぎしりの原因の大半は、「精神的ストレス」であるという見解をアメリカの顎関節学会では発表しています。

顎関節症の症状 頭痛 肩 舌の痛み かみづらい 話しづらい 顎関節の違和感 顎関節音 ヒトは、外的なストレスが加わると、それに対抗すべく身体を緊張させて乗り越えようとします。 外的なストレスとは、精神的ストレス(人間関係、生活環境の変化など)、肉体的ストレス(体調不良、加齢など)、環境変化によるストレス(気温変化、気圧変化などの気象条件の変化によるもの)です。

このストレスを乗り越えるために、胃に負担が掛かったり、首・肩・腰に負担をかけたり、歯を食いしばってストレスを乗り越えます。

そのため、いわゆる正常な噛み合わせ、健康なかみあわせ・歯並びをしている方でも、歯を擦り減らし、歯が割れて、むし歯となってしまう方もいらっしゃいます。

単に、上下の歯の接触・歯並びが原因ではないことが、「かみあわせ」治療を非常に難しくしている1つといえるでしょう。

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歯の神経を残す治療の実際の術式 マイクロスコープで解説

歯科治療は3つの問題を解決すること。
非常にシンプルです。

① むし歯
② 歯周病
かみあわせ

この3つの問題のうち、①と②は唾液中に存在する細菌の感染症であることが分かっています。治療内容も非常にシンプルです。

1.感染を取り除くこと(原因を除去する)
2.再度感染させないようにすること(感染しづらいように口内環境を改善する)

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症ですこの非常にシンプルなことを徹底して行う先に、「やり直しのない歯科治療」が待っています。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。

細菌感染、つまり、むし歯を徹底的に削り取り、その後は細菌感染しづらいように、精密に隙間のない「補綴(ほてつ=人工歯のこと、インレーやクラウン)」をすれば治ります。

このの作業をするために、これまでは歯科医師が経験と知識をもとに、「肉眼」で治療に挑んできました。メールでご相談、セカンドオピニオン お気軽にご相談下さい

しかし敵は極小の見えない細菌です。限界があります。

取り残しがあっても気づくこともできません。
治ったように感ずるのは、大半のむし歯を取り去ることで、「細菌数」が激減することと、また細菌感染しづらいように、人工歯で封鎖していたためでしょう。

細菌数が激減すれば、ヒトのもつ「免疫機能」でその細菌の感染力、拡大力を抑えることもできるでしょう。

しかし、残っている細菌は、空気のない環境下でその感染力を高めます。
しばらくすれば、むし歯が再発し、再治療となってしまいます。

現在、歯科医療機器は日進月歩で進化しています。
その中で、ひときわ目立つのが、インプラントCT、そしてマイクロスコープです。

上動画では、そのマイクロスコープとラバーダムを活用した「徹底的にむし歯を取り去る治療の実際の様子」について、マイクロスコープの動画画像で15分程度、簡単に分かりやすく解説しています(歯科医師の先生方もご覧になっていることから、専門用語となっている箇所もあるかもしれません。ごめんなさい!)

治療内容は、他院で神経を取る・抜く治療=根管治療が必要と診断された患者様の歯を、ラバーダムを装着して、神経を取らずに残す治療です。MTA直接覆髄法といいます。

「歯の神経を残したい」
「歯を出来るだけ削りたくない」
「やり直しのない治療はないか?」
「マイクロスコープの治療ってどんな治療?」

こんなご心配や疑問をでお困りの患者様はぜひご参考ください。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

 

 

 

 

 

再治療のない治療について 《歯科用接着材》

下の動画、当院のyoutubeチャンネルの動画に「やり直しのない歯科治療」についてご質問を頂きました。

そのご質問と当院の回答を供覧させて頂きます。ぜひご参考ください。

《 ご質問 》

治療、動画投稿お疲れ様です!!

再治療のない治療について質問なのですが、とある記事にて今のところ一生もつ材料はない、特に接着剤に関しては、いつかは接着力が落ちてダメになってしまう、だから数年ごとに再治療が必要になってしまう。という記事を見かけました。

そこでふと疑問に思ったのですが、その接着剤がいつかはダメになってしまうのなら、数年ごと(何か問題が起こる前に)に被せ物や詰め物を取り替えてあげる事によって、治療した歯でもほぼ一生もつのではないか?と素人ながらに思ったのですが、先生は再治療のない虫歯治療はどのようにお考えでしょうか?

勿論、歯が割れてしまったり修復が不可能な場合は抜歯などの処置を選択せざるえない場合もあるとは思いますが…。

《 当院の回答 》

コメントありがとうございます。

また、「再治療のない治療」についてのご質問、ありがとうございます。

当院では「一生に一度の歯科治療、やり直しのない歯科治療」を目指し日々の臨床に取り組んでおります。当院にとっても非常に大切なご質問です。

まず「接着材」についてお話しさせて頂きます。

むし歯を削り取った後、歯は再生しないため、人工的に歯を作り上げます。これを「補綴(ほてつ)」といいます。

全部かぶせるのをクラウン、部分的に詰めるかぶせるのをインレー、アンレーといいます。このクラウンやインレーを削った歯に固定するのが歯科用の接着材です。

大変多くの接着材が用意されております。歯科治療の進歩に伴い、接着材も日々進化しています。

「接着材に一生持つ材料はない」とのこと。本当にそうでしょうか?

たとえば、抜歯した歯を削り、その上で型どりしてインレーを「接着材」で接着したとします。これを放置した際、何年持つでしょうか?おそらくではありますが、ガラスケースの中に保存しておけば、かなりの年月外れずにもつことでしょう。

ということは、接着材に外れる原因や限界がある?と考えることには疑問を感じざる得ません。

では、なぜその記事が、「接着材がダメになる?」と書いているのでしょう。

接着材なしで歯にインレーやクラウンを接着できれば最高なのですが、現代の歯科治療ではそれが出来ません。それを調べた文献では、どんなに頑張っても、10~15ミクロンの厚みが生ずると書かれています。そのため、可能な限り、接着材の層を薄く、強固に歯と人工歯を密着・接着させるために様々な取り組みをしています。

① むし歯を取り残さない
② 精密に歯の形態を整える
③ 精密に歯の型どりをする
④ 精密な人工歯を製作する
⑤ かみあわせ
⑥ ナイトガード

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
歯を“溶かしながら”歯の内部に感染を拡げていく病気がむし歯です。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です歯は溶かされると軟らかくなります。

接着材の中でも強固に固定できる接着材として「レジン系接着材」というものがあります。

これは水のないところ、酸素のないところで強い接着力を発揮します。

そのため、むし歯が残っていると、歯の表面が湿っており、また軟らかいため、その接着力が発揮できません。むし歯を取り残さないようにするためには「マイクロスコープ」が有効です。

 クラウンは、歯の全周を削りかぶせる治療です。できれば、「茶筒」のように、スポットはいるようなクラウンを製作できると外れづらい人工歯となります。このためには、削った面を滑らかに、削った部分と削っていない部分は分かるりやすいように精密に歯を削りだす・整えることが必要です。

以下のリンクにマイクロスコープを活用した精密歯科治療の実際についてご説明させて頂いております。
https://miyazaki-dentalclinic.com/18118

 

(この動画の7:10以降に、歯の削り方、型どり、セットについて説明しております。ぜひご参考ください)

肉眼でザラザラに削られた歯にザラザラの人工歯をかぶせても、接着材の層が厚くなるばかりです。それでは簡単に外れてしまいます。


③ 精密な型どり

百聞は一見に如かず。ぜひ下の動画をご覧ください。

(この動画の7:10以降に、歯の削り方、型どり、セットについて説明しております。ぜひご参考ください)

型どりでは、「シリコン材料」を使用して精密に型どりすることを推奨しています。

従来の寒天やアルギン(アルジネート)印象材料は、水分によりその寸法変化の安定性に疑問の余地が残ります。シリコンがベストな選択といえるでしょう。


①~③を徹底した上で、技工士がマイクロスコープを見ながら精密な模型上で精密に人工歯を製作します。口内には、酸・アルカリ、熱い・冷たい、硬い・軟らかい・・・様々なものを咀嚼し、時には歯ぎしり・くいしばりといった強大な力のかかる“非常に過酷な環境”です。そのため、「物理的」「化学的」に安定した人工歯材料が求められます。
以下にリンクを添付致します、ぜひご参考ください。

「削った歯を修復する材料は何が良いか?」について
https://miyazaki-dentalclinic.com/25339

審美歯科治療、人工歯の材質としても求められるものは何か?
https://miyazaki-dentalclinic.com/17270


接着材の外れる理由は上記の治療の不足、つまり、「精密に人工歯が歯に適合していないこと」、それはつまり「適合していない部分を接着材が補っていること」。

これは、

・接着材の層が厚すぎる(15ミクロン以上)
・人工歯と歯と間に隙間がある

これが人工歯が外れる原因です。外れる原因を、接着材のせいにするのは如何なものか?と思わざるえません。

たとえば他院で製作装着した下のセラミックインレーをご覧ください。
これは装着して2、3カ月です。これでは外れてしまいます。
https://miyazaki-dentalclinic.com/25082

(このリンクの中ほどに記載されています。)


上記の①~⑤を徹底した上で、「かみあわせ」調整します。

正常な「かみあわせ」であれば、歯に負担はかからず、インレーやクラウンが外れることはありません。

正常なかみわせとは?そのチェック方法につきましては以下のリンクをご参照ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/11517

このようになるように、人工歯のかみあわせを設定すれば、問題は極端に少なくなるでしょう。

①~④が不十分であることを原因としてインレーやクラウンが外れる場合と、⑤や「かみしめ」などが原因で外れる場合では、違いがあります。

簡単に分かるチェック方法です。

歯の接着面と外れたインレーやクラウンの裏面を見て下さい。

接着材が残っていれば、⑤や「かみしめ」が原因です。一時的なものであり、付け直せば問題ありません。

接着材が残っていなければ、①~④の不十分が原因であると推察されます。その際は、再治療が必要となるでしょう。おそらくむし歯も発見できるかと思います。

これは、人工歯使用中に、接着材が流れ出ているか否か?ということです。接着材がなくなっているということは、「人工しに隙間がある、接着材の層が厚い」などの問題があると考えて差し支えないでしょう。再治療をおススメいたします。

接着材のみに焦点を当てて「やり直しのない治療」についてお話しさせて頂きました。

①~⑤の点を徹底すれば、接着材の問題は解消されるのではないかと、「私の臨床経験」では感じております。

また、①~⑤を徹底していれば、たとえ一時の「かみしめ、くいしばり」などの過度の力が働き、人工歯が外れたとしても、そのままその人工歯を戻すことが可能です。むし歯にはそう簡単にはならないようです。ご推察の通り、ほぼ一生持つのではないでしょうか。

ただし、残念ながら「人工歯が外れる、再治療が必要となる」にはこれだけの因子で起こるわけではありません。

だからといって、最初から妥協案で治療に臨んでは、再治療となる可能性を大きくするばかりでしょう。

ひとつひとつの問題を妥協することなく徹底的に解決することで、「やり直しのない歯科治療」が実現できるのではないかと感じております。そのためには、我々歯科医師が日々研鑽しつつ、患者様と永いお付き合いができること、これが最も大切なことといえるのではないでしょうか。

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根管治療(根幹治療)セカンドオピニオン

《ご相談内容》

はじめまして。根幹治療(=根管治療)のことで不安がありメールいたしました。今日、大学病院にて、かなり奥深くまで進行してしまった虫歯の治療を受けて、神経を抜く処置をしていただきました。

歯髄(=歯の神経)にも達して4本の根管のうち2本の神経壊死が見られたそうです。

今日は、神経をとった後、仮止めのような白い詰め物をされました。ただ、いままで虫歯治療を受けた経験がないため不安で、インターネットで根管治療のことを調べていったのですが、今日の神経を抜く処置はラバーダムなしで行われて、次回チェックして、OKであればその治療は進めていく予定とのことです。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネルしかし、宮崎歯科医院さんのYou tubeのような、マイクロスコープも拡大鏡も使われていなく、虫歯を削り取る時間も短かった(15分程度)と感じました。

どの程度、齲蝕検知液を使って完璧に菌を削りとったのかも不安です。

途中、何度も口をクチュクチュうがいをさせられて、無菌的な口腔手術環境ではなかったので、歯髄部へのコンタミ(=汚染)も不安です。

この場合、セカンドオピニオンとして宮崎歯科医院を受診してもよろしいのでしょうか?

あるいは治療が既に1回目終わったので、途中から訪れるのは遠慮した方がよろしいのでしょうか?お教えいただけましたら幸いです。長文申し訳ございません。

《当院の回答》

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。どうぞよろしくお願い致します。詳細なるメールを頂きまして誠にありがとうございます。回答させて頂きます。よろしくお願い致します。実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

これまでの治療の詳細、拝読いたしました。

ご質問の内容は、以下の2点でよろしいでしょうか?

① セカンドオピニオンとして宮崎歯科医院を受診してもよろしいのでしょうか?

② 治療が既に1回目終わったので、途中から訪れるのは遠慮した方がよろしいのでしょうか?

① セカンドオピニオンとして当院にご来院いただくことは、当院としては全く問題ございません。

その際は、基本的な診査およびレントゲン、ご希望があればCT診査を行い、現状について当院の見解をご説明させて頂きます。

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)必ずご一読ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

受付スタッフに申し伝えておきます。ご希望の際はご連絡ください。
03-3580-8110

② 当院には多くの患者様が根管治療でご相談や再治療で来院されます。
・他院にて根管治療を受けたが、痛みが治まらず来院される方。
・他院で根管治療の説明を受けたが、納得がいかず、当院で再診査をご希望される方
・現在の治療に問題はないのか不安で来院される方

当院のホームページやYoutubeチャンネルをご覧いただき、様々なご希望とご質問、ご不安を胸に当院にいらっしゃいます。

「途中から訪れるのは遠慮」、当院に対するご配慮、大変恐縮致します。
当院では上記のような患者様を多数拝見しておりますことから、ご遠慮せずに、ご希望であればご来院ください。当院の見解をご説明させて頂きます。

また、現在ご通院中の病院に、これからもご通院予定であれば、その旨当院スタッフまでお伝えいただければ幸いです。現在御担当頂いている先生に失礼のなきよう診査をさせて頂きます。

〇〇様にもご理解頂いているように、むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
そのため、神経に近いむし歯や根管治療では、治療中の感染予防が非常に大切なポイントとなります。

歯の神経(歯髄)を残す・取らない・根管治療しない 東京都内内幸町西新橋虎ノ門霞ヶ関神谷町日比谷有楽町の歯科歯医者 マイクロスコープが必要

当院では100%ラバーダムを装着し、深いむし歯治療や根管治療に臨んでおります。また、マイクロスコープは日常臨床で使用しております。当然、根管治療では100%の使用状況となっております。当院の根管治療の実際やその治療コンセプトは、ご覧いただいておりますYoutubeチャンネルの動画そのものです。

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル

当院のYoutubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E6%AD%AF%E7%A7%91%E5%8C%BB%E9%99%A2

当院の根管治療 全般のご説明
https://miyazaki-dentalclinic.com/14599

当院の根管治療 動画でご説明
https://miyazaki-dentalclinic.com/23892

根管治療、歯の神経を残す治療 よくあるご質問について
https://miyazaki-dentalclinic.com/22921

はじめての根管治療、大変ご心配のことと推察致します。

上記リンクをご参照、ご参考ください。
お分かりにならないことは、当院までお越しいただき、当院スタッフにご質問頂ければ幸いです。

現在御担当頂いている先生に、ラバーダムとマイクロスコープの使用をお願いして治療することもできるかもしれません。ご相談されてみるのもいいでしょう。

もしお困りであれば、当院にいつでもご相談ください。
しっかりと拝見させて頂きます。

回答は以上となります。

当院の受付スタッフに申し伝えておきます。
ご希望の際は、当院までご連絡ください。
03-3580-8110

この回答が、少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

一生に一度の歯科治療 やり直しのない歯科治療をスタッフ全員で目指す 良い歯科医院 信頼できる歯科医院を目指す スタッフのため 患者様のため を目標に!

 

覆髄・断髄の基準とは?《歯の神経は残せるのか?》

当院のYoutubeチャンネルへのご質問 》

宮﨑歯科医院 Youtubeチャンネル「先生の動画を何度も見て勉強させていただいています。マイクロ診療の必要性を改めて実感し、この度、開業と併せて購入予定です。いつか先生のように高度医療を患者さんに提供できるよう頑張りたいと思っています。質問なのですが、お恥ずかしながら露髄した際は術後疼痛を懸念して麻抜即根しているのですが、断髄や覆髄の診断基準はどういったところでしょうか?ご教授いただけると幸いです。」

当院のYoutubeチャンネルの上動画に、歯科医師の先生よりご質問を頂きました。

以下にその回答について供覧させていただきます。

「歯の神経を残せるか否か?」「根管治療は必要か?」といったご質問を患者様より多数いただきます。そういったご質問にお応え出来る回答となっております。

歯科医師の先生への回答であるため、少々専門用語もありますが、ご理解いただける内容となっております。ぜひご参考ください。

《 当院の回答 》

コメントありがとうございます。

ご開業、おめでとうございます!準備が大変でしょう!私も昨年移転開業の年でしたので、診療しながら新医院の立ち上げ、旧医院の後始末、非常に苦労しました。ぜひ頑張ってください!またご開業に合わせてのマイクロスコープの導入、素晴らしいですね!患者様も喜ばれることと思います!

ご質問頂いた内容に回答させて頂きます。よろしくお願い致します。

露髄した際は術後疼痛を懸念して麻抜即根しているのですが、断髄や覆髄の診断基準はどういったところでしょうか?」
(※露髄=むし歯治療中、むし歯を削り取ることで、歯の神経に達し、露出すること)

断髄覆髄の診断基準を語る前に、「なぜ術後に痛みが生じるのか?」または「なぜむし歯が痛むのか?」を明確にする必要があるでしょう。

(※ 断髄=感染した歯の神経の一部を取り去ること、覆髄=露出した神経を薬剤で保護すること)

痛みの原因は、歯を削ったことによるものではなく、「細菌の感染」です。

細菌が感染していることにより、歯に炎症反応が起こり、血液が供給され様々な反応が起こる。それが痛みや違和感、しみるといった症状として認識されます。

たとえば、ラバーダムを装着していない状態で、むし歯の治療中に露髄したとしましょう。その状態でCRやセメントで覆髄し、後日、インレーを装着します。いわゆる保険治療の通常の流れでしょう。
(※ CR=コンポジットレジン樹脂、歯の色をした詰め物)

このような症例で、後日、「しみる」「少し痛む」「違和感がある」といった症例が散見されます。当院にはこのような症状を訴えて、多くの患者様が来院され、そのやり直し治療をさせて頂いておりますが、ラバーダムを装着して、インレーを取り除き、マイクロスコープで覆髄部を観察すると、ほぼ間違いなく「むし歯の取り残し」が認められます。

当院では、これに対して、齲蝕検知液でむし歯を染色し、むし歯を残さず削り取り、たとえ「露髄・断髄」したとして徹底的に取り除きます。その後は、MTAにて覆髄し、コンポジットレジンで周囲を修復します。このように処置すると、後日、患者様には「しみる」「違和感」「痛む」といった症状は嘘のようになくなります。

補綴後、しみる、痛む、違和感といった症状が残っている症例の共通点として、

・肉眼で治療していること
・ラバーダムを使用していないこと

この2つが挙げられます。

肉眼では、齲蝕検知液による微かな染色部位が見えないのでしょう。

また、ラバーダムを装着しないと、術中の感染予防が不適切であること、またMTAなどの覆髄後のコンポジットレジンの重合が不十分(CRは水のある環境下では十分な重合は得られません)となり、後日、未重合の部位より感染するのでしょう。
(※MTA =https://miyazaki-dentalclinic.com/22195)

Kakehashiの論文からも、むし歯は感染症であることは1970年代より明白です。https://miyazaki-dentalclinic.com/21898

むし歯は細菌の感染を取り除けば、削り取れば治ります。

歯の神経(歯髄)を残す・取らない・根管治療しない 東京都内内幸町西新橋虎ノ門霞ヶ関神谷町日比谷有楽町の歯科歯医者 マイクロスコープが必要

つまり、露髄したとしても、そこに感染がなければ痛みはおさまります。

細菌感染が残存しているから、生体はそこに血液を流し、感染を取り除こうとするのです。その免疫反応により、「痛み」「しみる」「違和感」が生じるのです。

そのため、当院では、神経に至るような・露髄しそうなむし歯治療の際、その旨を患者様にレントゲンでご説明し、あらかじめCTを撮影させていただき、病状をご説明させて頂いております。

ct 根管治療 神経を残す治療レントゲンでは3次元を2次元に落とし込むため像が重なり、概略は説明できますが、明確な診断は困難です。CTであれば像が重なることがないため、むし歯がどの程度進行しているか、明確に患者様にみて頂くことが可能です(メタルが入っている場合は取り除いてから撮影しています)。

肉眼での治療において、治療中に露髄した場合は、麻酔抜髄しての即根充が最善の治療法であり、先生のご選択されている方法は患者様にとって最高の治療法です。

もし今後、先生が深いむし歯治療に望まれる際は、患者様に「歯の神経の大切さ」をご説明して下さい。その上で、レントゲンやCTを撮影させて頂き、ラバーダムを付けて治療に望まれてください。多少の費用が掛かろうとも、患者様は必ず喜ばれることでしょう。そんなに難しいことではありませんので。

ラバーダムさえ装着してしまえば、術中の感染はあり得ません。あとは今ある感染を取り除くだけです。できればマイクロスコープがあったほうが良いですが、なければ高倍率の拡大鏡ルーペで治療に臨まれてください(8倍以上は必要となるでしょう)。

拡大鏡ルーペでも十分に見えるとおっしゃる歯科医の先生もいらっしゃいます。

マイクロスコープは光源と視線が一致していること、また視野が固定されていることで、ルーペより明確に術野を確保できます。(ルーペは術者の頭部の揺れが視野に影響を与えますが、マイクロスコープではそれがありません。たとえるならば、「揺れているテレビ」と「揺れていないテレビ」を見て、どちらが見やすいか?といったところでしょうか)

このように、まずむし歯を徹底的に取り除ける環境(マイクロスコープとラバーダム)が整った上で、『断髄や覆髄の診断基準は?』ということになります。

神経を残せるか否か?の判断基準はこちらのリンクをご参照ください。
分かりやすく説明させて頂いております。
https://miyazaki-dentalclinic.com/24628

「術前の問診と患者様の症状」で、神経を残せるか否か?を上記のリンクの表と照らし合わせると術前にある程度推断することが可能です。

神経を残せるか否か 根管治療は必要か その症状から診断名と治療法をチェック

細菌の感染が拡大し、
①「不可逆性歯髄炎」「歯髄壊死」の場合は根管治療が必要であり、
② それ以外、たとえむし歯が深くても、たとえ露髄しても、たとえ一部神経を取り去る断髄をしたとしても根管治療は必要ないということになります。

①は根管治療が必要であり、細菌の感染を取り除くには適切な治療です。
②の症例は神経を残すべく治療に臨む価値の在る症例といえるでしょう。

むし歯の深さとその治療法について 従来の肉眼による治療法とマイクロスコープによる治療法の違いとは 深いむし歯 神経に達しているむし歯でも歯の神経は残せる

簡単な判断基準でかなり信頼性のあるチェック項目として以下のものが挙げられます。

1. これまで鎮痛剤を服用するほどの痛みがあったか?鎮痛剤を服用したか否か?
2. 噛むと痛むか?

https://miyazaki-dentalclinic.com/wp/wp-content/uploads/24ebca050ef1f770719a93695d608256.jpg

むし歯が神経に達すると、可逆性歯髄炎となりますが、これはむし歯を取り去ることで容易に健全な歯髄に戻ります。神経を取る必要はありません。この時の痛みは一過性で、痛み止めを服用するほどのものではありません(上記の②)。

感染が徐々に進行し、歯髄炎が治まらない状態(不可逆性の歯髄炎)となると、拍動性のズキズキとした痛みとともに、その炎症の拡がりにより、咬合痛(噛んだ時の痛み)も生じるようになります(上記の①)。

症状から診断する神経を残せるか否か?について
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012

細菌感染は徐々に進行し、歯髄炎の範囲も徐々に進行します。

マイクロスコープ 歯の神経を残す治療 根管治療しない 出来るだけ残す 抜かない その根拠 治療法 1

複数の根管(大臼歯など)であれば、むし歯に近い根管は歯髄壊死し、他の根管は生きているということあります。大臼歯で根尖病変があるのに冷たいものがしみる?というのはまさにコレです。

「不可逆性の歯髄炎」では痛みが強く、鎮痛剤が必要となります。
これをやり過ごすと、歯の神経が「歯髄壊死」となり、痛みは消失します。
神経が死んでいるため、血液供給がなくなることがその理由です。

しかしそれを放置すると、歯周組織へと炎症は波及し、歯ぐきが腫れるなどの痛みが再度生じます。咬合痛や違和感もあるでしょう。

そのため、上記の1.2.の症状の既往歴があるか否か?が神経を残せるか否かの簡単な診断基準となるのです。つまり「覆髄の診断基準」となります。

断髄の診断基準は、上記の「不可逆性歯髄炎」「歯髄壊死」以外であれば断髄可能です。

ラバーダムとマイクロスコープを活用して、齲蝕検知液でむし歯を染色し、変色部分も含めてむし歯を削り取ります。露髄し、もし一部神経が壊死しているようであれば、壊死部位を取り除きます。いったん出血しますが、健全な神経であれば出血は10分以内に治まります。

むし歯を取り除いたにも関わらず、歯髄壊死部を取り除いたにも関わらず、10分以上出血している、出血部位が歯髄本体からではなく、歯髄と根管壁との境目から(つまり、根尖からの出血が疑われる=根尖性歯周炎が疑われる)の場合は、根管治療が感染の拡大が広範囲であると判断し、根管治療に臨みます。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012

「齲蝕検知液・むし歯をどこまで削るのか?」について
https://miyazaki-dentalclinic.com/22122

歯の神経を残す治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/21762

歯の神経を残す治療や根管治療に関するご質問への回答
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012

根管治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/14599

的を得た回答とならず、長文になってしまってすみません。
この回答が、先生のご参考になれば幸いです。
コメントありがとうございました!
ご開業おめでとうございます!頑張って下さい!

メール相談 歯科歯医者 かみあわせ 根管治療 神経を残す治療 マイクロスコープ

 

 

 

根尖病巣を治す!抜歯しないで、根管治療で治しましょう!

他院にて「歯を抜かなくてはいけない」 「歯を半分にしなくてはいけない」と説明された患者様。

そもそも、ずっと痛いと訴えていたにも関わらず、いよいよ詰め物を外したら、むし歯が深くなっており、神経を取る治療(=根管治療)となったそうです。

その後は、神経を取るどころか、抜歯、歯の分割が必要と説明されたとのこと・・・。
どういうことでしょうか?

本動画は、「なんとか歯を残せないものか?」と当院を受診された患者様の当院での根管治療についてです。

根管治療 術前術後 レントゲン写真 比較 根尖病巣 治す 治る なくなる?

上のデジタルレントゲン画像は、初診時と当院での治療後4カ月の比較です。

レントゲンは硬いものが白く、軟らかいものが黒く写し出されます。歯は、骨に支えられているため、歯も骨も白く写し出されます。

左側初診時のレントゲン写真を見て頂くと、矢印の先の歯の歯根の周囲が黒く写し出されているのが分かります。これは歯の周囲の骨が炎症により、溶けて失われている様子を表しています。これが初診時です。

右側が当院治療後のレントゲン画像です。見て頂くと、初診時には認められた歯根周囲の黒い部分がなくなり、骨が回復していることが分かります。

当院で行った治療は、術前にCTを撮影し、ラバーダムを装着の上、マイクロスコープを活用した根管治療です。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
感染を取りきれば、歯は自然に治るものです。

抜歯せざる得ない場合もございます。
なぜ抜歯をしなくてはいけないのか?以下のリンクをご参照ください。

抜歯基準 なぜ抜歯するのか なぜ抜歯が必要か?

歯科治療にも様々な分野があります。
かみあわせ、インプラント、入れ歯、ブリッジ、矯正、外科(親知らずの抜歯など)、小児歯科、根管治療、歯周病治療など大変多くの細かな分野があります。

そのため、歯科医によって得手不得手、得意不得意、専門が存在するのも事実です。

私は難易度の高い矯正治療は得意ではありません。そのため、難しい症例は、矯正の専門医へとご紹介させていただきます。自分でその治療をすることは致しません。なぜならば、もっと上手に治療をすることのできる矯正専門医を知っているからです。

・歯の神経を取らなくてはいけない
・抜歯しなくてはいけない
・インプラントにしなくてはいけない

歯科医によって、得手不得手があります。
その先生にはできなくても、他の先生にはできるかもしれません。簡単に神経を取ったり、抜歯したりしないようにしましょう。

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一生に一度の歯科治療 やり直しのない歯科治療をスタッフ全員で目指す 良い歯科医院 信頼できる歯科医院を目指す スタッフのため 患者様のため を目標に!

 

 

 

 

 

セラミックインレー 温かいものがしみる 神経取る?

《ご相談内容》

左下一番奥の歯、銀歯のインレーから10年経過して2次カリエスになりました、地元の歯科で治療後、セラミックインレーを装着して終了。その後、温かいものを飲食すると神経にしみて痛いです。地元の歯科は神経を取りたいとのことです。私は、神経を取って20年後に抜歯したくありません。良いアドバイスをお願いします。

はじめまして。宮崎歯科医院 宮崎と申します。どうぞよろしくお願い致します。
回答させて頂きます。よろしくお願い致します。
実際に拝見させて頂いていないため、適切な回答とならない場合もございます。
あらかじめご理解頂いた上でお読みくださいます様お願い致します。

セラミックインレーを装着して、しばらくは、多少染みることもございます。
また、「かみしめ」「はぎしり」などが強い方は、かみあわせを調整することで、その症状が軽減する場合もございます。

まずは「かみあわせ」について、御担当いただいている先生にご相談していただくことをおすすめ致します。その上で、現在感じている症状が、今よりも軽減していくようであれば、経過をみてもいいのかもしれません。

いずれにしても、御担当頂いた先生が病状を一番把握されていることと推察致します。よろしくお願い致します。

「温かいものを飲食すると神経にしみて痛い」
「神経を取って20年後に抜歯したくありません」

当院には、同様の悩みを抱え、何とか神経を残せないものかとのご希望を胸に多くの患者様が来院されます。

その際に、患者様の症状をお伺いし、現在の病状はどのくらい進行しているものなのか?を推断し、治療前に患者様にご説明させて頂いた上で治療に臨んでいます。

その際に使用しているのが以下のリンクの表となります。
https://miyazaki-dentalclinic.com/24628

神経を残せるか否か 根管治療は必要か その症状から診断名と治療法をチェック

このリンクの「神経を残せるか否か?現在の症状でチェック」の表をご参照ください。

表は、横軸に、左側から「むし歯の大きさ」(下に行くに従い、むし歯が深く進行していることを示しています)、「その時に感じる症状」、「その時の神経の状態(炎症が治まるのか?神経の生死は?)」、「それに対する治療法」という記載となっています。

現在通院中の先生のご説明より、「むし歯の大きさ」が推測できるかと思います。
また、現在感じている症状と表を照らし合わせて頂けると、「現在の歯の神経の状態・病状」が推測できるでしょう。それにより、必要な治療法を見つけて頂けるかと思います。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症ですむし歯は、唾液中に存在する細菌の感染症です。
https://miyazaki-dentalclinic.com/21898

感染を取りきらなければ、病状は悪化するばかりです。

まずはご自身の症状から現在の病状を推測してみていただければ幸いです。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22012

その上で、ご自身にとって適切な治療法を御担当頂いている先生とご相談の上、ご決断いただければ幸いです。

もし、神経にまで感染が及んでおり、神経を取らざる得ない場合があったとしても、適切な根管治療を行えば、歯は永く使用できるものです。「根管治療した歯=歯が折れて抜歯」とは、必ずなるものではありません。大丈夫です。

以下に「歯の神経を残す治療」 「根管治療」に関するリンクを添付致します。

歯の神経を残す治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/21762

根管治療について
https://miyazaki-dentalclinic.com/14599

歯の神経をとる デメリット 神経を残す取らない抜かない方法治療法 根管治療根っこの治療 神経の治療 どんな治療?何をしているの?詳しく知りたい 動画で説明 

回答は以上となります。多くの患者様より切なるご相談を頂いております。
できる限り多くの患者様にお応えできます様、お1人様につき1通のメール回答とさせて頂いております。
さらなるご質問につきましては当院までお越しくださいます様お願い致します。

この回答が少しでもお力になれていれば幸いです。
よろしくお願い致します。宮崎

※初診の患者様へ(当院の初診の流れについて)
必ずご一読ください。
https://miyazaki-dentalclinic.com/22254

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歯の神経を抜かないで残す治療法 そのポイント?

神経を残す取らない抜かない治療法 都内港区内幸町新橋虎ノ門霞ヶ関日比谷千代田区歯科歯医者 マイクロスコープラバーダムMTAむし歯が深く、神経(歯髄)にまで達していたら、神経に近かったら、必ず「根管治療」をしなければならないのでしょうか?

必ず、歯の神経を取らなくてはいけないのでしょうか?

結論は、Noです。

むし歯は唾液中に存在する細菌が歯に感染し、歯の内部へと感染を拡げていく病気です。
その感染を取り除くのがむし歯治療です。

これまで歯科医は、肉眼と経験をもとにむし歯治療を行っていました。そのため、1cmにも満たない歯の内部のむし歯を徹底的に取り除くには限界がありました。

現在、歯科医療機器の日進月歩に伴い、治療法も変化を遂げています。

その1つがマイクロスコープの応用です。

マイクロスコープは歯科用顕微鏡で、歯を20倍まで拡大して診ることが出来る医療機器です。

マイクロスコープとラバーダム

このような先進機器を活用することで、従来できなかったことが出来るようになっているのが現在の歯科治療といえるでしょう。

その1つ、「歯の神経を残す治療」が挙げられます。

むし歯の深さとその治療法について 従来の肉眼による治療法とマイクロスコープによる治療法の違いとは 深いむし歯 神経に達しているむし歯でも歯の神経は残せる

従来の肉眼による診査では、「細菌感染の疑わしきところは、予防的に”大きく削り取る”」必要がありました。
そのため、深いむし歯や神経に達しているむし歯は、「根管治療(感染している可能性のある神経を取り去る治療)」が選択されていました。

しかし、現在では、マイクロスコープやラバーダムを活用することで、上の黄色点線枠の病状(深いむし歯、神経に達しているむし歯)の神経を残せるようになっています。

「歯の神経を残す治療」の成否を分ける3つのポイントがあります。

① 歯髄への細菌感染の有無
② 歯髄のバイタリティー
③ マイクロリーケージの有無

以下ご説明いたします。

 

① 歯髄への細菌感染の有無をどのように診査するのか?

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。

歯の表層から細菌は感染し、深部へ進行します。その感染の過程で、炎症が生じ、痛みを感じるようになります。

感染→歯髄の炎症→歯髄壊死というステップで徐々に進行するのがむし歯です。

「露髄=感染=歯髄壊死=根管治療」ではありません。
この考え方は古い考え方であり、肉眼による診査を主とする診断基準といえるでしょう。

感染が深く進行し、歯髄(=神経)が壊死してしまった場合は根管治療が必要です。しかし、歯髄が炎症過程にあり、生きているのであれば、たとえ歯髄に至るむし歯であっても、感染を除去すれば治癒します。つまり根管治療は必要ありません。

細菌感染の有無は、目で診ることができません。むし歯を染め出す染色液でも不確実といえます。当院では、むし歯を染め出す染色液(齲蝕検知液)とむし歯の硬さを基準に、マイクロスコープで精査しながらむし歯を判定・削り取ります。

そのため、歯髄を直接診る(視診)することで、その判定をします。
そのためには、「マイクロスコープ」が必要です。

 

② 歯髄のバイタリティーとは何か?

感染していたとしても、歯髄の生命力が強ければ、その感染に対抗できます。若年者や歯根の未完成の歯はその生命力が高く、多少露髄しても感染していないことが多々認められるため、余命を考慮しても、歯髄の保存に努める必要があります。

私の臨床経験では、かみしめ、くいしばりの傾向が強い方は、歯の神経(=歯髄)への血液供給が乏しいように感じます。また喫煙も同様です。

血液供給の乏しい症例では、神経を残す治療の成功率が下がるようです。

 

③ マイクロリーケージの有無

マイクロリーケージとは、微少漏洩 Micro Leakageのこと。歯科における微少漏洩とは、不適切な補綴物(インレーやクラウンなどのつめもの、かぶせもの)による隙間、材料の接着性の不足などによる隙間を通して、細菌が進入してしまうことを意味します。

むし歯は唾液中に存在する細菌の感染症です。
隙間が認められるようなインレーやクラウン、化学的に変質する銀合金材料では、その隙間より再感染し、治療の長期的な予後に不安が残ります。

当院では神経(歯髄)を残す治療後には、化学的にも物理的にも安定した優れた材質を有する「オールセラミックス」による修復治療を強くおススメいたします。その際は、マイクロスコープを用いて精密な治療を行います。

以上の3つのポイントに配慮した上で適切に治療に臨めば、歯の神経は高確率で残せます。

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